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2020年6月7日の日記

 また何があるかわからないので、善は急げとばかりに今日は晴海客船ターミナルに行った。


 ペーパードライバーなので、ターミナルのある晴海埠頭まではバスで行くしかない。
 バスは東京駅や有楽町駅近辺から出ているという。
 そういういうわけで、まずは東京駅に行った。電車同様、休日とは思えないほど人がいないので(そもそもオフィス街というのもある)、駅舎を背景にイメージショットを撮ったり、丸の内口でフリルの服を着た女の子を(おそらく)カメコの人が撮っていたりした。これはこれでふだんなかなか見ることのできないもなので、なんだかレアなものを見た気分。

 バスに20〜30分ほど揺られ、途中銀座あたりで買い物帰りの人びとが乗って来たりしたものの、勝どき橋を渡り晴海に入ったあたりでどんどん人が少なくなり、最終的に自分ひとりだけになってしまった。
 バスは建設中の晴海フラッグを通って行った。
 人が誰もおらず、真新しいタワーマンションのあいだに作られた真新しい道路を通って行くので、白昼夢っぽさがあった。

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 晴海フラッグを抜けるとすぐ目の前に晴海客船ターミナルがあった。
 バスを降りて早々、外車に乗ったシャツネクタイジャケットのおじいさんが、警備員さんに向かって「あんたあ! あんたのその言い方が悪いんでしょうがあ! あんたのおっ、あんたがあ!」とひたすら怒り狂い怒鳴り散らしており、おっ、いきなりウォーターフロントのハードコアな部分を見せられてるなとビビってしまった。これも白昼夢だったのかもしれない。

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 広場では親子連れがボール遊びなどをしていた。
 昨日行った竹芝のターミナルとは違い、ここは定期便等がなく、そして予定表を見る限り、大型船が入港することは今年はもうないらしい。
 コロナウイルスの営業で、開放されているのも広場と1階のトイレのみ。展望台は閉まったまま。
 必然的に、近場に住んでいる人が遊びに来たり、海を眺めたり、写真を撮りに来たりするだけの場所になっていた。

 以下、しばらく写真です。

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 側面に上がると、真新しい公園と、真新しい居住地区が見えた。晴海フラッグは東京オリンピックの選手村として使われたあとにマンションとなるそうだけれど、コロナウイルスの影響で延期したうえ、更に今後どうなるかわからないので、あの公園はいったいいつ使われるようになるんだろう、とぼんやり思った。

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 ピラミッドパワー的なものが照射されそうな謎の逆三角ピラミッド。

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 この手の施設おなじみの良いBGM。


 交通の便は悪いけれど、東京湾、レインボーブリッジ、豊洲市場などが見渡せる。風が涼しくてよかった。

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 くつろぐ鳥や、裏手にあるオブジェなど。
 とても陳腐な感想だけれど、見直してみるとだいぶシャフトのアニメに出てきそうな場所だ。

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 施設内に入ってみたけれど、やっぱりトイレぐらいしか開いてなかった。

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 あと、「全国美し公衆電話コンテスト」なるものを初めて知りました。

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 人も少ないし風も気持ちがいいので、お茶を飲みつつ敷地内のベンチに座ってしばらく本を読んだ。
 ひとけのないかっこいい建物のなかや近くでくつろぐのは最高!


 帰りはせっかくなので晴海フラッグを通って行くことにした。夕方だからなのか、行きとは打って変わって、散歩をしてる人やジョギングをしてる人とたまにすれ違った。
 でも基本的に全然人がいない。
 建物がやたら新しく、道路も新しい。完成したプラモデルやレゴブロックのようにパッキリとしていて、でもまだ工事中だから作りかけの不充分さも漂っていた。ここも夢のなかに出てくる誰もいない街のようで、だいぶ良かった。

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 豊洲大橋を通って豊洲市場方面へ歩いて向かうことにした。
 手前の木造の建物は、たぶんオリンピック用の何らかの施設だと思う。

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 なんなんだ、その屋上についた謎の青い箱は。

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 見た感じ遠くを見渡すためにあるっぽいけれど、巨大な箱で覆ってあるのが不思議だ。なんなんだ、その箱は。のぼってみたい……

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 巨大な豊洲大橋を通るのは今回が初めてだけれど、橋そのものには馴染みがあった。
 10年ほど前の大学生のとき、明け方にちょくちょく自転車に乗って芝浦から築地、勝どき、豊洲、そして有明まで向かうことがあった。家から有明近辺まで片道だいたい2時間ほどだったと思う。今思うとなんでやってたんだろうと思うけれど、そこまで行けるのが楽しくてよくやっていた。たまに、築地で業者さんたちに混じって立ち食い蕎麦食べるのも楽しかった。
 当時、空き地でしかない豊洲市場建設予定地を通りつつ、あのデカい橋はなんだろうと眺めていたのがこの豊洲大橋だった。

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 渡りながら、汗まみれになりながら意味もなく朝の湾岸地帯を自転車でうろうろしていた当時のことを思い出したりしていた。

 渡りきると、当時本当に何もなかった場所に豊洲市場等がぼかぼか建っていて驚いてしまった。豊洲市場をめぐる各種様々な問題の際、ヘリから撮った映像をよく目にしていたとはいえ、実際に自分の足で歩いてみると「本当にあの空き地に建ったんだ。ゆりかもめの〈市場前駅〉も本当に市場前になったんだ」となった。

 豊洲はジョギングをしている人が多かった。親子でジョギングをしたり、犬の散歩をしている人も多かった。

 タワーマンション付近にあるパン屋でパンを買い、アイスコーヒーを飲みながら運河を眺めた。


 帰りはシェアサイクルを使って有楽町へと向かう。大学生当時の朝の遠出の際にも使っていた、晴海大橋と晴海通り、そして勝どき橋を通る一本道のルートだ。
 当時乗っていたギアチェンジのみの普通の青い自転車とは違って、シェアサイクル用の赤い自転車は電動式でスイスイ進む。
 すっかり日が出て明るくなった2010年頃に見た景色とは違う、2020年の夕方の景色を眺めながら帰った。


 そんな感じでした。

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