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なにかが変わる弟子屈暮らし vol.33

ひとりで気持ちをまとめようと思うことも少なくなった。人間は考える葦というけれど、私は喋る葦だと思う。
夫が私の話を聞いているのか聞き流しているのかはわからないが、今日は彼は先に寝ているので、今月あったことをまた振り返ってみる。

きょうは一日和琴半島でカヌー講習があったという。トイレに行くこともお昼を食べる間もなかったらしく、それはさぞ疲れただろうと思った。身体も冷え切ったので風呂に入ると言っていた。
我が家では料理はいつも夫がやってくれている。仕事も終えていたし、こんな時くらい自分がやるべきだと思うが、貧血だろうか気持ち悪くなり結局20分、気持ち良く寝かせてもらった。
こんな日は買い物には行かず、冷蔵庫や冷凍庫から余り物を引っ張り出してふたりで食べる。いつ買ったのかわからないサバ味噌缶が美味い。

新緑のカヌー

春の釧路川源流、絵画のような美しさ

桜も咲いていよいよ新緑の季節が始まろうかという5月の半ば頃、仕事が休みの日に夫のカヌーの練習について行く。
本当に綺麗な日だった。
天候も安定してきてやはり5月はいいなぁと思った。

ウグイの遡上が始まっている。川面を暗い影がササーッと走っていく。
カワアイサのつがいを幾つか見る。カワアイサって雌が先頭切って泳いでいることが多い気がする。

花粉がたくさん浮いていた。どうやらトドマツの花粉らしいが、同時期に白樺もあるので定かではない。マツ花粉は水辺に浮きやすいという。

この日はまめさんにタラの芽をたくさん頂いた。天ぷらにした写真を撮ったはずだったけれど、どうしても見つからなかった。

摩周第三で見た花粉の帯

野鳥ガイド講座に行く

小清水町観光協会が開催している野鳥ガイド講座に参加した。
弟子屈から1時間かけて呼人探鳥遊歩道へ行き、午前中は野外講習、その後屋内で3時間ほどの座学があった。

呼人はとっても良いところだった

ちょうど連勤明けだったので、朝早く出る上に3時間の座学と聞いて、絶対寝てしまうと思ったが、心配無用だった。
人前で発表する時間があり、ちゃんとやらなくてはと張り切る。
子どもの頃に、先生に「大勢の前で話す時は、みんなをジャガイモだと思って、四隅を見なさい」と言われ、しばらく本当にそうしていたが、今はきちんと他人の顔を見る方が客観的になれる気がする。ジャガイモに話す方が緊張する。

夫の番がまわってきた。この人はずっと誰もいない右側を見て話す。何故か見ている方が緊張する。

帰りにもう一度呼人に行き、野鳥観察をする。
久しぶりに学校みたいな雰囲気が楽しい。
翌日に双眼鏡を買った。

お金使いすぎです、あばばばば

浦山 夏帆
1993年生まれ 

社会人8年目で、ずっと住んでみたかった北海道弟子屈町に単身で引っ越し。地域おこし協力隊として地域観光のプロモーションに携わった後、現在は宿泊施設のスタッフとして奔走中。夢は森の中にアトリエを持つこと。ときどき指輪を作ります。鉄道とか山歩きも好き。


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