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行先は零

死ぬ前に
自分の持っている

人間関係
金銭
一切合切を
捨て去り
その後
川のほとりに座り
そのまま
じっと待つ
行先は零

私は
やっと
人生の目標に
到達できる

次第に
いや
気づかぬ間に
いや
その時になってみないと
分からないが

瞑想の国から
抜けられなくなるのだろうか

通りすがりの
若者たちが
その姿を見て
金銭や
自分の大切な物
大切だと思っていたものを
執着を手放す気持ちで
私の側へ置き
不思議な感覚を
覚える

川のほとりに座る
ひとつの人間の体が
風に耐えきれず
横に倒れた時
または
腐り始め
虫が湧いた時
通りすがりの
若者たちが
周りに置いてある
金銭や
様々な人が
大切にしていたものを
もらい受け
ひとつの人間の体を焼く

私は
零にいて
もうそこにはいない

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