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興味が薄れているのに好きでいたい

海外サッカーをあまり観なくなってしまった。
あんなに好きだったのに、数年前から海外サッカーへの興味がすっかり薄れてしまっている。


なぜ興味が薄れたのか。サッカー以外に興味のあることが増えたから?周りがサッカー好きばかりの環境じゃなくなったから?どちらも間違いじゃない気はするけど、一番の理由はハビエル・サビオラが引退したからだと思う。


ぼくは昔から一人の人にハマったらとことんのめり込むタイプである。サッカーをやっていた頃にハマっていたのは、ハビエル・サビオラという選手だった。


サビオラというのは、元アルゼンチン代表の選手で、メッシが出てくる前に「マラドーナ二世」と言われていたうちの一人だ。


リーベル(アルゼンチン)→バルセロナ(スペイン)→モナコ(フランス)→セビージャ(スペイン)→バルセロナ(スペイン)→レアル・マドリー(スペイン)→ベンフィカ(ポルトガル)→マラガ(スペイン)→オリンピアコス(ギリシャ)→ヴェローナ(イタリア)→リーベル(アルゼンチン)


と様々な国の様々なクラブを渡り歩いた選手で、僕はサビオラが移籍する度に応援するクラブを変えていた。(一番応援していて楽しかったのはベンフィカ時代だ。なんたってアイマールと一緒にプレーしてたからね)


独特な走り方とボールタッチ、シンプルなプレー、目立つことが苦手だという性格も含めて大好きだった。ベンフィカ時代にサビオラが出した自伝はポルトガルから二冊取り寄せたし(ポルトガル語だから読めない)、その自伝に書いてもらったサインは今も宝物だ。


と、ここまで書いておいてあれだが、今回書きたいことは、ぼくのサビオラ愛についてではない。サビオラが引退した後、応援したい選手が見つからないということだ。


今の方がサッカーのレベルは上がってるはずだし、すごいと思う選手はたくさんいるんだけど、サビオラを応援していたときのような気持ちは味わえない。あの頃みたいに熱中できない。大人になっても青春時代に聴いていた音楽が一番刺さる、みたいな感覚に近いのか?


でも、でもだ。明らかに興味が薄れているのに、やっぱりサッカーが観たいし、好きなのだ。興味が薄れているのに好きって何なのだろう。


たぶん、ぼくはこれまでの人生でサッカーから得たもの、サッカーを通して学んだことがあまりにも多いのだと思う。だから、「好き」というか「好きでいたい」のかもしれない。


サビオラに憧れて、熱中していたときのような楽しみ方はたぶんもうできない。でも、違う角度からサッカーを楽しめるようになれたらいいなと思う。

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