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茶道具

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2021年6月の記事一覧

稽古の茶道具

稽古の茶道具

とても珍しい掛け軸を入手しました。

「六月満天雪」東福寺御老師の筆です。

稽古にやって来た人々も、床前に座り

???な表情です。

「東山水上行」「鉄舟水上浮」の言葉

同様、自由自在の働きとでも解釈しましょうか?

難しい一行です。

携帯の画像をCPの落とします。そこからこの

ページへ掲載するのですが、機械に弱いので

上手く出来ません。一行が横物で、ゴメンナサイ!

稽古の茶道具

稽古の茶道具

寄付   鮎の絵色紙

床    江流千丈清

花    風知草 撫子

香合   鉈彫 舟

毎年川の取り合わせをします。

軸は「清流無間断」「江上数峯青」などと、

交互に使います。花入れも花がタップリ

有れば、鵜籠に。他に竹の太鼓船も。

香合は他の舟・櫂など・・・

およそ床飾りを見れば、当日の取り合わせが

判る様にします。名字に川が入るので、この

取り合わせには力が入ります。

茶道具百話 大徳寺

茶道具百話 大徳寺

掛け軸の筆者名に「前大徳」と、良く書かれて

いますね。あれは臨済宗大徳寺派の僧侶の位階です。

良く誤解されますが、前に大徳寺にお住まいだった

のでは、ありません。日本中の大徳寺派の僧侶は、

皆この「前住」の号が使える訳です。

大徳寺で修業したとの意味と、聞いた事があります。

前住・再住・三住・の順となります。

前住が一番多く、再住はかなり少なく、三住は

管長猊下です。

今回は「再

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稽古の茶道具 海

稽古の茶道具 海

珍しい画賛を落手しましたので、早速

使います。堅い方は「画賛」は寄付きに

掛ける」と仰せですが・・・やらかい私は、

稽古には良く使います。

大徳寺505世清涼室の筆です。「風乃子む

船の彼方や雲の峯」鴎が軽やかに、飛んでいます。

これを受けて干菓子を、群馬・桐生・香雲堂

さんに依頼。「風 風をおこし・波 波を呼ぶ」

から、二種共波で作ってもらいました。お見事!!!

お馴染みくどい

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茶の湯稽古場から 西陣

「お仕覆のお裂地は?」聞かれた点前さんが、

困っています。横から私が「西陣裂」言葉を

添えました。

「えっ、それは何ですか?」「こう言う怪しい

名物裂風ですよ。西陣の帯やのおばちゃんが、

内緒で織ってるの」社中から笑い声が起きました。

自分で茶入を買う時は、仕覆にも注意を払います。

頂き物に、怪しい裂地が多いのです。

なまじ名物を写すから、こうなるのです。好き勝手な

色や柄で、織

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茶道具百話  平

暑くなると、茶碗は徐々に浅くなって

きます。私は茶碗が浅くなると、薄茶器を

細長い形の品にします。見た目のバランスが、

取れてグッドです。

しかし毎年同じ悩みもあります。大蓋・割り蓋・

の様に、平たい水指を使う場合です。茶碗も

水指も、平では面白く無く・・・

ある年覚悟を決め、水指・薄茶器・茶碗と全てを

平らにしてみました。想像していたより、酷く

無くて一安心。

「平らな」道具

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茶道具百話 金海

毎週稽古の茶碗は、全て入れ替えています。

ある時二週続けて、同じ茶碗を出して置き

ました。社中は理由が解って、ニコニコ

しています。

「先週は花に小判草使ったので、猫掻き

茶碗出したでしょう。猫に小判だったよね」

「さあ今週は?」「猫じゃらし、生けたから

ですか」まあ、これでも答えとなるでしょう。

「猫じゃらしは、正式名称が狗尾草{えのころぐさ}

と言います。犬のしっぽに、似てる

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