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パイサーン師のモーニング説法~罵声を浴びた時の、怒りの鎮め方(前編)~

<なぜか今日は、有料設定でしかアップされないのですが

 最後まで無料で読めるようにしています>


タイの森の寺、スカトー寺の住職

パイサーン師の説法エッセンスをお届けしています。


今日訳すのは、一昨日の朝にお話しされたものです。

 皆さんは、誰かに文句を言われたり

罵声を浴びたりしたことがありますか?

 おそらく目の前で罵声を浴びせられたことは

少ないかもしれませんが

 今は、ソーシャルメディアの発達で

「バカ!死ね!消えろ!」などのひどい言葉も

簡単に目にすることができてしまう環境にいます。


 誰しもが(ブッダでさえも)

 そうした他人からの罵声を浴びることがあります。

 そんな時、ワラワラと怒りが湧いてきてしまいますが

それを鎮める方法もまた、あるのですね。

 今日はその話の前半をお伝えします。

「月刊:浦崎雅代のタイの空(Faa)に見守られて」
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。。。。。。。。。。。。
 
 (2017年8月26日 夕べの読経後の説法より抜粋)

 罵声を浴びたり、文句を言われたりした時。


 それらに反応して怒鳴り返したり

 怒りを抱えたりすることがあります。


 ブッダはこうおっしゃいました。

「誰かから文句を言われたり、罵声を浴びたりしても

 それらを受け取る必要はない。

 それは、文句を言い罵声を浴びせたその人のもの、である」


 罵声や文句はまるで、手紙のようなものです。

 それは差出人に戻されてしまいますね。


 あるいは、空に唾を吐きかける行為と似ています。

 唾は果たして、空に届くでしょうか? 

 空が低ければ届くのでしょうが、空は高いですから

  空が唾を受け取らなければ、

  唾は吐いた人のものになるのです。


 罵声や文句を受け取らないこと。

 しかし気づきが弱い時、しばし罵声や文句を言われると

 「この私に!この俺様に!」という

 アッター(我)が立ち現れて

 怒りを抱えてしまいます。
 

 怒りは私自身を消耗させ、

 苦しませ、さらなる問題を生じさせます。
 
 もしそうした怒りを抱えてしまった時、どうすればいいのでしょうか?
 

  ブッダはこう勧めています。

 私たちの心に怒りが生じた時に、

   怒りを鎮め、心を和らげる方法。
 

   その一つが
 

  「別のことを思い起こす」

ということです。

 罵声や文句についての思考で頭がいっぱいになる、、

そのような状態を避けるのです。

 今本来なすべき仕事、先生や親のことなどについて

そうしたことを思い出す時、怒りは鎮まっていきます。

 これは火が燃え盛っていても、燃料となる木を付け足さない、

 そのような状態と似ています。

 呼吸を思い出すのでもいいですよ。

 怒りが生じたな、と気づいたら呼吸に意識を向ける。


 もう一つが、

 怒りを持つと、私たちの体に負担がかかってきます。

 お腹や頭が痛くなる。。

 怒りのデメリットをしっかりと観ることができた時

 誰かに罵声を浴びせられて、怒鳴り返したり

 怒りを抱えたら、それは大変損をしていますよ。


 文句を言う人に本当の意味で勝ちたいならば

 それは「怒らない」という方法で勝つのがいいでしょう。

 なぜなら、文句を言う相手は

 あなたに怒って欲しいのですから。

 怒り返せば相手の思う壺であり、

 相手の力にコントロールされているのです。

           (後半に続く)

。。。。。。。。。。。。。

 浦崎感想

 「怒らないこと」

 いやはや、これってとても難しいですよね。


 さらに今日のテーマは

 誰かに罵声を浴びせられた場合、ということなので

 日常のささいなイラッよりも、はるかにハードルの高い

 「怒らないこと」への

 挑戦のようにも思えます。


 ついつい感情的になって

 怒鳴り返してしまったり、罵声を浴びせ返したり。

 それは一見、もっともな反応

 仕方がない反応に見えますけれども

 心を鍛える、苦しみを手放すという視点からすると

 仕方の「ある」ことなのですね。


 怒りに取り巻かれてしまったら

 1:他の話題に思考を振り向けてみる

 2:怒りのデメリットを思い起こす

 まず、この2つをお互い様、挑戦してみましょう。


 明日はまたもう少し突っ込んだ

 怒りの鎮め方、後編に行きます。

 お楽しみにどうぞ!

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