風が吹けばビルが揺れる

タバコの煙が上に行ったり下に行ったり。横に行ったりなんか消えたり。
ビルの隙間に飛んだ煙は誰かの家に潜り込むのか。それとも散って香りすら消えるのか。

あわよくば、消えて欲しい記憶しかない。
煙のように散って欲しいのに、いつだって嫌な思い出ばかりが頭に集まる。

この季節は、いつになっても神経を逆撫でする。


***


みんな何かに取り憑かれたかのように生きていないか。
そんな風に映って見える。無宗教が多いからか、ネットに振り回されてるのか知らないが、信じたいモノが欲しくてたまらない、といったところか。着飾って、気取って、風を切って街を闊歩し、真新しいモノに興味を寄せ、夢を描き、語り、惹かれなければ捨て、求められなければ蔑み、崇める裏で妬み、また信じれるモノや甘やかしてくれるモノを求めて彷徨う。そんな感じか。

ここには何を求めてきた?良いことでも書いてると思った?期待に添えなかったら、石でも投げてみる?

勝手に蔑んでみよっか。顔も知らない誰かに向けて。さぞ気分が良いのだろう。


***


「相手の良いところを見つけて、褒め合い、そして認め合いましょう」
そんなぬるま湯の義務教育で育った人は多いだろう。誰しもが平和な世界で生きている、と錯覚している。不幸で理不尽な世界と幸福な世界には思った以上に大きな隔たりがあるのに、誰もが知ったかぶりをして目を背けていやしないか。
まぁ、そりゃあそうだろう。自分の生活に関係ないし。
のめり込む人は利害を顧みない正義感のあるお人好しか、利益を見込んでやる善人か、悪人か。


***


ねぇ、文句の最終地点はどこ?

お金になること?名誉を得ること?

それとも、誰かの心の傷として残り続けること?

誰かが真剣にやってることに、後ろ向きな口出しをするのは偉いことなのかなぁ?


***


全身の筋肉がこわばる感覚を久々に感じた

血の気が引き、息が詰まり、頭から文字が消えていく

尊厳を蔑ろにされるような

そんな感じだろうか

あと何度この苦しみを味わうのだろうか


***


誰かの言葉は誰かが必要としている
誰かの言葉は誰もが不要としている

そんな風に思ってならない。

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