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概要
昔は、シャクナゲの花を撮影していてピントを合わせる場所で悩んだものだった。
雌蕊に合わせると花びらがボケボケ、花びらに合わせようとすると雌蕊も雄蕊もボケボケ。なんだかなあと思っていた。
最近、そんなことを感じなくなったなと思う。
撮影技術が向上したわけではないと思う。カメラを変えたからだろう。
カメラを変えた結果、撮影条件がすっかり変わってしまったんだな。
花をよく撮影していた頃は、とにかく低感度で撮影しようと考えていた。基本、ISO100。フィルムの時代だった。上の写真には、FUJI TREBI 100C というメモが添えてあった。
レンズは何を使っていただろう?
低感度縛りだったので、カメラを三脚に乗せ、絞りは少しだけ絞って、低速シャッターで撮影せざるを得なかった。絞って被写界深度を深くするのには、限界があった。
そんなわけで、シャクナゲやツツジのような、雌蕊が飛び出した花というものは、上手く撮れないものだなと思っていたのだった。
そんな昔を思い出して、フルサイズ機(当時と違ってデジタルだ)を持ち出してきて、石楠花を撮影したので、note にあげようと思う。
今使っているカメラは、マイクロフォーサーズシステムである。
被写界深度が深い。おまけに、少々のノイズはAIを使って取り除いてしまう日常。高感度ノイズもそんなに気にしないで撮っている。絞りも好きなだけ絞っているのである。もっとも、絞りすぎると小絞りボケの問題が起きると脅かされているので、めったなことでは最小絞りは使わない。
写真は、マイクロフォーサーズ機を先に、後にフルサイズ機を貼りつけた。
同じシーンの、普通に撮影した写真と、深度合成した写真を順に並べた。
合成無しの写真は、雌蕊にピントが合っているものを置いた。
深度合成の結果、アリが増殖してしまった写真があったので、深度合成の段階で修正した。
深度合成した写真とそうでない写真とで、花の位置がずれているのは、手持ち撮影したからである。
また、全ての写真にAIによるノイズ除去の処理を施した。
きちんとした比較をしようとは考えなかったので撮影条件はまちまちである。逆に、自分が普通に使う感じで撮ったものと言えると思う。
マイクロフォーサーズ機
OM 90mm F3.5、絞りF16、距離は30〜70cm程度
OM 90mm F3.5 + MC-20、絞りF11、距離は60〜75cm程度
2倍のテレコンを装着
(最近、外そうという気がしなくなっていて、テレコンをつけたまま撮影した)
フルサイズ機
PC Micro-Nikkor 85mm f/2.8D、F9.5〜11.0
あまりここまで絞ることはなかったと思う。
PC Micro-Nikkor 85mm f/2.8D、F4.5〜5.0
上の写真よりも絞り開け気味。
ここまでボケるとなんだかなあと思う。
もっとボカすか、もっと被写界深度を深くして撮るべきかなと思う。
t.koba