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恋と裏垢に立たせてもらったから。

当初は惚気垢から始まった裏野ウラが、いつの間にか、私の思考整理の場になって、たくさんの人に共感してもらうようになった。

裏垢の人たちはあまりにも優しく、共感力が高く、同じ痛みを抱えて分かち合える存在だった。とても暖かかった。優しくて、居心地が良かった。
これからもここで絵を描いて、文章を書いて、みんなに共感してもらって、そうやって自分を表現していっても良かった。でも、でもいつまでもここにいたら、私は現実の世界で生きられない、と思うようになった。

ある意味、裏垢は私にとっての承認欲求の場で、私の考えることに誰かがいいねしてくれるのは、「君は正しいよ」と私を肯定してもらっているようで。でも、その考えのベースにある婚外というもの自体は、世の中のルールじゃ「正しい」ではなくて。果たして私は正しいのか、正しくないのか、今でも分からない。

好きだけど、好きじゃない。一緒にいたいけど、一緒にいられない。離れたいのに、離れられない。愛してるのに、愛していると言えない。

白か黒かで分けられるほど、世界はくっきりと分かれていない。それがわかっただけで、この界隈にしばらくいたことには意味があった。きっと正しいかどうかだけで計ることのできないことが、この世界には山ほど溢れている。そんな白でも黒でもないグレーな世界の寂しさや苦しさも、私はたまらなく愛おしいと思えるようになった。

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“真実と向いあうためには
一人にならなきゃいけない時がある
過ちだと分かっていても尚
描き続けたい物語があるよ”

『三文小説』King Gnu


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昔のツイートを見ていて、自分の自己肯定感の低さと人生のどん底だった頃の感覚を思い出した。
世界中の誰からも必要とされていない気がして、毎日泣いて、怯えて、必要とされたくて、少しも自分も大事にできていなかった私は、その日限りの男の元を渡り歩き、彷徨い、そして婚外さんと出会った。

そんな時に裏野ウラを作った。最初はやり場のない恋心を吐き出せればそれでよかった。でも、いつの間にかそれに共感してくれる人が現れて、こんな恋に悩んでいるのは自分だけじゃなかった…!っていうのが分かってとても嬉しかった。

「ありのままの君でいいよ」と、婚外さんに手を引っ張ってもらって、少しずつ自分に自信を取り戻していって。そうして好き合って、離れて、婚外の酸いも甘いも知って。でも私が別れようがネガティブになろうが、フォロワーさんはいつも優しく寄り添ってくれて、応援してくれて。私が日本に帰ると言った時はたくさんの人が私に絵を注文してくれた。noteを書けば、たくさんの人が読んで共感してくれた。


自分なんて消えちゃえばいいのに、
と思った時に描いた1枚の絵があった。
それを見た彼は「とても素敵だよ。これ、続けなよ!」
と言ってくれた。
それ以来、私は絵を描くようになった。
もう会えない彼に伝えたい。
「あなたが描かせてくれた絵が、私のフォロワーさん達にも届きました」
って。

当初は惚気垢として始まった弱々しいこのアカウントが、いつの間にかたくさんの人に好いてもらって、応援してもらって。人生限界だった私は、婚外さんに立たせてもらい、そしてフォロワーさんに支えられてまた立てるようになれたような気がする。本当に、本当にみんなありがとう。

みんなが「ウラさんのツイートが、文章が、絵が好きです」って言ってくれたから、自分が大っ嫌いだった私は、少し自分が好きになりました。あの頃の儚くて弱々しかった私は今は心の隅で眠っています。代わりにもう少し頑張ってみようと一歩前に踏み出そうとする私が現れました。
「婚外さんなしでは立てない」と思っていた私は、もういません。
だから、もうこのアカウントの使命は終わったのです。

ふふ、でも、もう婚外をしないとは言い切れないのが私の弱いところかもしれないね。
もしかしたら、またこの世界に戻ってくるかもしれないし、でもその時は婚外なしでは生きられないような私ではないと思いたいな。

100人に100通りの恋がある。
だから、どんな恋愛をしたっていい。

ただ、今は、婚外をきっかけに出会えたこの界隈の人たちに感謝を。



P.S.
noteのアカウントは残しておこうと思います。
もしかしたら時々日記代わりに更新するかもしれない。
その時はまた駄文にお付き合いくださいね。

それから、もし私の絵をこれからも見たいと思ってくださる稀有な方がいらっしゃったら、遠慮なくお絵かき用のアカウント「こんみぃご@yoestoyconmigo」をフォローしてください。婚外垢だから…とか遠慮していただくことはありません。私はこれからも絵で表現することはやめません。私の絵を見たいと思っている方のためにもこれからも絵を描きます。もしくは、自分のために、または大切な誰かのために絵を描いて欲しいという方のためでしたら、これからもいくらでも描きたいと思っています。

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