6恋人

　

ここに来て、明らかに複数の人が描かれたカードが登場する。
大きく分けると、カードの下側に3人の人、上側に裸の天使が描かれている。

この天使は矢を持っているので、恋のキューピッドだろう。この矢に当たった者は恋に落ちる。

3人の人物は、まだ天使の存在に気づいていない。天使の存在はこの段階では視覚的ではなく、直感として感じられる。

誰もが、自分の能力を超えたひらめきや直感を感じるときがある。それは、この天使の力なのかもしれない。

天使は、下の人間界の世界で繰り広げられている、3人のストーリーを見守っている。彼を中心として、両サイドの女性はどのような関係性なのかぜひ想像を膨らませて欲しい。

浮気現場に遭遇した、妻と旦那と愛人
恋人を自分の母親に紹介する、若い息子と彼女
兄妹たち
ただの友達
様々なパターンが考えられるだろう。

あなたがこのカードを見た時にどう感じるか。それが最も重要である。カードの真のアルカナはあなた自身の中にあるのだから。

真ん中の男性と左側の女性は来ている服がよく似ているし、視線も向かい合っている。
一方で右側の女性とは視線が合っていない。しかし、手が一体化しているように見える。また彼女の手は彼のハートを触っているようにも見える。

彼は両足を広げている。どちらにしようか迷っているのかもしれない。そう。彼は選択を迫られている。6番目の救世主は選択を迫られる。それは愛の選択である。

愛の後ろ側には破壊的なパワーも隠れている。エロスとタナトスの究極の選択である。そしてそれらはコインの表と裏でもある。

私たちは様々な選択を迫られる。自由意志により、選択をしなければならない。私たちは知らぬうちに、選択出来ないようにコントロールされているのかもしれない。

預言者や占い師の助言を聞き入れるかどうかも、あなたの自由意志である。だからこそ『運命なんて信じちゃダメ。人生は自分で決めるもの』なのである。占いは運命論ではないのである。

彼がどちらを選択するか？それは彼にしかわからない。それと同じようにあなたがどちらを選ぶか？それはあなたにしかわからないのである。

運命論を超えるための解決は愛である。選択に迷ったとき、キューピッドの矢があなたのハートに語り掛ける。どちらを選ぶかはあなたの自由である。

選択しよう。そして信じよう。自分の愛の力を。