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シーシャフレーバーの国内生産

シーシャのフレーバーは全てエジプトなどの中東や、アメリカなど海外からの輸入品になっている。もともと発祥の地でもある中東が技術を持っていて日本国内では生産できていないというのは、いったん理解は出来る。

しかし、なぜ日本で国産のフレーバーの研究開発が進んでいないのか、商品化してないのか疑問に思った。ので調べた。


調査

思い込みではなく、本当に日本で生産・販売されているシーシャフレーバーは存在しない。一部のyoutube動画では自作のフレーバーを作成(調合なのかもしれない)しているものがあるが、やはり販売はしていない。
たばこ製造は国家(正確にはJT)の独占事業のはず・・・

ここで、JT(日本たばこ産業株式会社)のwikipediaの説明を引用しておく

日本の食料品製造会社。たばこをはじめとし、医薬品、加工食品などを製造している。日本たばこ産業株式会社法(JT法)に基づき、日本専売公社の事業を引き継ぎ、1985年昭和60年)に特殊会社として設立された。
財務省所管。
(中略)
たばこ事業法により、日本産の葉タバコの全量買取契約が義務付けられている。一方で、煙草製造の独占権が認められている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 日本たばこ産業

より一部引用

たばこの製造はどうやら出来なそうだが、「シーシャのフレーバー」もたばこ事業法で規制されてるのだろうか。

問い合わせ

厚生労働省

まずは、厚生労働省の問い合わせ窓口に電話したが、10分かけてもつながらなかったので諦めた。

JT

次に、どう考えても原因に違いないJTの地元支局の「たばこ販売許可」の担当に電話した。
(所轄でないことは明らかだが、すぐつながりそうだったから)

「フレーバーを製造して販売したい」という設定で相談したが、「製造の可否の判断は財務局理財課の管轄」らしい。

財務局理財課

「シーシャのフレーバーを製造して販売したい」という設定で相談した際の主な回答がこちら。

葉タバコを使うかどうかで回答が変わる。葉タバコを用いる場合は、たばこ事業法によってJTの独占製造が認められており、新規参入はできない。
そもそも、JTは日本産の葉タバコの全量買取契約の義務があるので、一般の業者は葉タバコを原料として手に入れることが出来ない。

また、海外から材料輸入する場合も、ニコチンの含まれる葉タバコである場合、たばこ事業法によって規制されている。

葉タバコを用いない場合は、「たばこ代用品」という扱いになる可能性が高い。その場合は財務本省(霞が関にあるやつ)の管轄になり、個別に審査が必要になる。

財務局理財課担当者さんの回答を浦川が要約

というわけで、葉たばこ(つまりニコチン入りのもの)を使って、JTとは独自にシーシャのフレーバーを製造することは国内では不可能だった。

国産シーシャへの道

もし、あなたが新規のシーシャ用のフレーバーを作って売りたいという崇高なビジョンをお持ちの場合以下の3つの方法が考えられる。

1:JTに入社(あるいは提言)して、JTに作ってもらう
ある意味一番正攻法だ。逆になんでまだJTが作ってないのかが理解できない。がんばれ。日本人の日本人による日本人のためのフレーバーを作るのはJTの仕事だ。

2:国外で製造して日本に輸入する
かなりコストはかかるが、現実的なアプローチだ。理論上問題はない。
国産の定義に問題が発生するが、それは心の所作だ。
ただ、自由にフレーバーの製造・販売ができる国を見つけて、国外に製造拠点を作らないといけないし、関税がかかるなどてんこ盛りのリスクとコストがある。JTがやる気出すを待ってられないならこれしかない。

3:たばこの代用品として許可を得る
要は葉タバコを使わなければいいのだ。
ヨモギでもモミジでも茶葉でも、糖蜜漬けにして香りをつけて燃やして吸えるようにすればそれはシーシャである。シーシャは心の所作だ。

実際、茶葉を用いてシーシャの原理で喫煙を行うというアイデアは実現しているらしい。

まとめ

シーシャブームに乗じて、一儲けできないかと思ったが、なかなかハードルが高いようだ。「独占製造」「全量買取」って権限として強すぎるよな。NHKもそうだけど、根拠法令のある特別法人・特別会社はすごいなぁという認識が深まりました。がんばれJT。俺たちのためにシーシャフレーバーを作ってくれ!!!


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