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「超スタンプ祭」ってお得なの?クリエイター目線から

8月20日から「超スタンプ祭」というイベントが始まっています。LINEスタンプ プレミアムのデラックスコースを3週間限定で無料で使えるらしいです。この期間にLINEスタンププレミアムの対象のスタンプがたくさん送信されたら分配金が増えるのではないか?!と思いませんか?
いや、ちょっと待ってください。本当にそうなんですかね?!

「超スタンプ祭」

LINEヤフー株式会社さんの告知によると、

LINEヤフー株式会社は、LINEスタンプ プレミアムの体験者数がのべ1,400万人を突破したことを記念して※1、本日から9月10日(火)までの3週間限定でLINEスタンプ プレミアムのデラックスコース(月額税込480円)を誰でも※2無料で利用することができる「超スタンプ祭」を開催します。また、スタンプアレンジの達人を決める「#スタンプアレンジ選手権」を本日より開催します。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000673.000129774.html

とのことです。

注目すべき1つ目は、「LINEスタンプ プレミアムの体験者数がのべ1,400万人を突破した」です。

※1:2019年12月1日から2024年8月11日までの累計体験者数。LYPプレミアム会員、LINE MUSIC会員、LINEMO会員からの無料体験者数および2023 年実施の無料体験キャンペーン『LINE スタンプの日記念 超使い放題ウィーーーク!!』での無料体験者数も含む。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000673.000129774.html

ということですので、アクティブユーザー数ではないですが、それにしても、1,400万人規模になっているのです。

ここ最近、ラインスタンププレミアムの分配金が増えてきているのは、このLINEヤフー株式会社さんの努力のたまものですね。感謝、感謝。

LINEヤフーさん、ありがとう

次に注目すべきは、「本日から9月10日(火)までの3週間限定でLINEスタンプ プレミアムのデラックスコース(月額税込480円)を誰でも無料で利用することができる」です。

タダです。無料です。誰でも使えます。

バンバン、ラインスタンプを送ることができます。夢のような3週間!

ってことです。笑

さっそく、スタンプ送信数が増えているか、確認してみました。

ラインスタンプ送信数

あれ?!あまり増えていませんね。

想定外です

「超スタンプ祭」のような無料イベントの場合は、ちょっと変わったスタンプが使われやすいのですかね?
urajoのスタンプは「超スタンプ祭」向きではなかったようです。
ちょっと残念でした。

でも、まだ始まったばかりです。
3週間とはいえ、無料ユーザーが大量にスタンプを送信する可能性あり?!

ということは、ラインスタンププレミアムの分配金が、大幅増??!

うひひひひ。

たくさん儲かったら、何しようかな~、www

と思ったのですが、ちょっと待ってください!!

「LINE Creators Market利用規約」の確認

LINE Creators Market利用規約を再度確認してみました。

注目すべきは、10.3項です。

10.3. 当社は、LINEスタンプ プレミアムに関し、以下の計算式に従い、算出された金額をクリエイターに対して支払います。また、クリエイターが複数の対象コンテンツを有する場合、対象コンテンツ毎に以下の計算式が適用されます。 なお、対象コンテンツ毎に以下の計算式に従い計算された金額の合計金額(9.1に定める分配金は含まれません。)を以下「LINEスタンプ プレミアム分配額」といいます。
【計算式】
・A×30%×(B/C)
A:LINEスタンプ プレミアムによりLINEユーザーから得た売上総額(税別)
※上記売上総額には月額課金、年額課金を問わず、当月において当社がLINEスタンプ プレミアムにかかる料金を受領した総額(前払式支払手段等により決済がなされた場合の日本円換算額を含めるものとし、当社は、日本円換算額の計算にあたり、合理的な換算レートを適用します。)をいいます。

LINE Creators Market利用規約

分け前の原資となる「A」項の説明をよく見てください。

LINEスタンプ プレミアムによりLINEユーザーから得た売上総額(税別)

となっています。「当月において当社がLINEスタンプ プレミアムにかかる料金を受領した総額」なのです。

「超スタンプ祭」って、無料イベントです。

「LINEスタンプ プレミアムにかかる料金を受領」していません。
ということは、、、分け前の原資が増えるわけじゃなさそうです。

さらに次の10.4項を見てください。

10.4. 当社は、LINEスタンプ プレミアムを初めて利用するLINEユーザーに対して、LINEスタンプ プレミアム利用料につき、当社所定の期間無料とする場合があり、クリエイターは予めこれに同意します。

LINE Creators Market利用規約

「当社所定の期間無料とする場合があり、クリエイターは予めこれに同意します」って、すでに無料で提供することを同意してますやん!

こんな私をお許しください。

ついでに「B」「C」項の説明も復習しておきましょう。

B:当該クリエイターの対象コンテンツがLINEスタンプ プレミアムを利用するLINEユーザーにより送信された場合(着せかえにおいては、LINEユーザーにより当該着せかえをダウンロードし、適用した場合)における送信(または適用)したLINEユーザーの総数
※送信(または適用)回数にかかわらず、送信(または適用)したLINEユーザーの数を基礎とする。
C:対象コンテンツがLINEスタンプ プレミアムを利用するLINEユーザーにより送信された場合(着せかえにおいては、LINEユーザーにより当該着せかえをダウンロードし、適用した場合)における送信(または適用)したLINEユーザーの総数
※送信(または適用)回数にかかわらず、送信(または適用)したLINEユーザーの数を基礎とする。

LINE Creators Market利用規約

こちらは、LINEスタンププレミアムの契約云々の但し書きはなく、シンプルに「LINEユーザー」です。つまり、「超スタンプ祭」の無料ユーザーの数も含まれます。

ラインスタンププレミアム分配金への影響

以上の考察をまとめると、以下のようになりそうです。

  • ラインスタンププレミアム分配金の原資が増えるわけではない

  • 従って、従来と同じパイ(「A」項)を、「正規ユーザー+無料ユーザー」の利用割合で分配することになる

  • これまであまり使われなかったスタンプが無料ユーザーによって送信されることになると分母の「C」項が増える可能性がある

  • 一方で、自身のスタンプの利用傾向が大きく変わらなければ、「B」項は変化しない

  • 結果、ラインスタンププレミアムの分配金が減少する

です。

この仮説が正しければ、最近研究中の「ラインスタンプ送信数からラインスタンププレミアムの分配金を推測できるか」(以下の記事を参照)の係数が、これまでよりも小さくなるはずです。

では、「超スタンプ祭」って誰得?何のためにやってるの?

「超スタンプ祭」の恩恵を直接受けそうなのは、「LINEスタンププレミアムを契約するまでではないが無料だったら使ってみたい」と思うLINEユーザー層が使いそうなスタンプを持っているクリエイター、ですね。
(それって、どんなスタンプやねん??笑)

長い目で見れば、ラインスタンプって面白い、ラインスタンププレミアムってお得だね、って思うユーザーが増え、ラインスタンププレミアム契約ユーザー数が増える可能性があり、結果、原資「A」項が増え、すべてのクリエイターに恩恵が回ってくることでしょう。

長い目で期待したいと思います。LINEヤフーさん、がんばれ!

がんばってね~

おわりに

最近始まった「超スタンプ祭」がラインスタンププレミアム分配金に与える影響について考察してみました。
この考察が正しいかどうかは、8月~9月のラインスタンププレミアムの分配金の結果で検証してみたいと思います。


urajoのクリエイター活動を気に入っていただければサポートいただけると嬉しいです。スタンプを購入いただけると、とっても嬉しいです。