裏口卓のよむラジオ#11~「誰がロックを殺すのか」裏口卓リプレイ完結特別号~
真夏の物語なのに、春に始まり夏を越して秋までかかりましたね。
こんばんは。裏口卓動画投稿者のロクです。
このマガジンではリプレイ動画だけでは伝えきれないゆるーい裏話を中心にお送りしてまいります。
「誰がロックを殺すのか」裏口卓リプレイ完結特別号
この記事と同時に公開された動画で、裏口卓新クトゥルフ神話TRPG「誰がロックを殺すのか」リプレイが完結となります。
ニコニコサイバー攻撃の影響もありましたが、思えばずいぶん長い連載になりました。最後までお付き合いくださった方は本当にありがとうございます。
有名なシナリオなので、うちのような自由にやっちゃう卓のリプレイなんか出したら誰かに怒られるんじゃないかとちょっと心配してました(笑)が、やってみたら杞憂で、好意的なコメントをたくさん頂けました。おかげさまで完結まで続けることができました。
みんながドラマを作る群像劇に
このシナリオのセッションをするにあたって、KPの私は一つ目標を掲げていました。それはPCそれぞれにドラマを持たせること。
このシナリオは秘匿ハンドアウトがあり、それぞれに抱えているものがあります。だから、ひとつのバンドとしてみんなで同じ目標に向かう物語であると同時に、各キャラクターが抱えているものと向き合う物語もしっかり描いていきたい。ほら、東條さんとか1人で濃くなりすぎちゃった反省とかあるし(笑)
そういった思いもあって、私はこのシナリオをやるにあたって事前に結構な量の仕込みをしました。それがTRPG的かどうかみたいな話はあるかもしれないけれど、各キャラクター様々な想いを抱えて、膨らませて、それが最後に一つになって大きなエネルギーを生む、みたいな。抽象的な表現になってしまったけれど、やりたかったのはそういう群像劇でした。
結果として、プレイヤーキャラクターはもちろんですが、主要なNPCたちにも悪くない結末を用意してあげられたと思います。各自いろんなことがあったけれど、最後はみんなでひとつのハッピーエンドを迎えられたのではないでしょうか。
ミノリノカゼ
Part21で公開したオリジナル曲「ミノリノカゼ」。楽しんでいただけましたでしょうか。
私が作詞・作曲・編曲を行い、それに天海くんをプレイしていた泡沫さんが歌を、徳里くんをプレイしていただしさんがベースを演奏してくれました。ありがとうございました。あっ、ギターは私が弾いてます。
バンドもののシナリオをやるのだからライブでやる曲は当然作りたいと思っていたし、最近はありがたいことに私が音楽を作っていることが動画視聴者さんにも認知され始めているので、視聴者さんからも「きっと作るんだろうな」って思われているだろうなと思ってました。なんというか、自分で自分にプレッシャーかけてましたね。
いろんなログを辿ってみたのですが、この曲の原型を作ったのは今年の2月の下旬のことでした。バンドのトリでやるような曲って激しかったりエモだったり、そういうイメージだったので、タイトル「ミノリノカゼ」でそれを作るのってどうすればいいんだ……!!って、結構悩んだ覚えがあります。
悩んでいろんなバンドの曲を参考にして、方向性を今の「疾走感のあるポップロック」に決めました。方向性を決めてからは早かったかな。メロとコードだけの状態のデモ曲は一日で作れました。かなり濃い味なコード進行してるんですが、最近の曲じゃ珍しくないのかな?どうなんだろう?
で、次に編曲をしていくぞって話になるかと思いきやそうではなく……。
この2月下旬のタイミングでリプレイの第1話を作り始めていたんですが、どうにもリプレイのテーマ曲になるようなインスト曲がない、という問題が発生していたんですね。これは新たに作らなきゃかな~、う~~ん。
あっそうだ……!
と思いついて作ったのがこの曲です。
バンドバージョンより先にこっちができました。メロとコードを使いまわせるから作業が楽になるし、なによりリプレイ終盤で流れる曲の伏線を第一話の一番最初に張れるのはかなりエモい。
かなり派手なアレンジなので正直使い勝手はそんなに良くないけど(笑)視聴者の印象に残る曲にはなったんじゃないかなと思います。より印象付けるためにリプレイ序盤なんかは各話最後のPCの秘匿ハンドアウト開示の時に流したりしてました。
さて、バンド版の制作に戻るんですが、リプレイ作業の合間に作ってたので編曲が全部できたのは4月の上旬あたりでした。あと歌詞が完成したのもこの頃。編曲よりも作詞に悩みましたね。天海くんの象徴的なセリフ「天まで響かせる」は絶対に入れたかったのと、サビ終わりの歌詞を「ミノリノカゼ」にしたいのと、この二点はあらかじめ決めていたんですけど、それ以外がからっきしで。。。早く泡沫さんに歌の練習をしてもらいたかったので急いだんですけど、結局時間かかっちゃいました。
歌録りはスタジオに入って収録しました。と言ってもレコーディング用の場所ではないので自前の機材でなんとかやりくり。
何回も録りなおして、ぎりぎりまでクオリティーを追い込んで、ついでにギターも録りなおして、完成音源になったのはPart21の編集を始める直前。9月中旬。時間かかりましたねえ。でも、その分いいものができました。率直に言って、私が今まで作ってきた歌モノ楽曲の中で一番クオリティーが高いです。
こういう演出にオリジナル曲を使うのって結構リスクあるというか、半端なものを出したら寒くなってしまうので(ましてや生歌だし)、とにかく、言葉悪いけど、クオリティーで黙らせるぞ!の一心で作りました。少しでも多くの方に刺さる楽曲になっていれば幸いです。
もちろん他の挿入歌「xxでまた会いましょう」や「暗闇とノイズだけ」も妥協せず作っています。この2曲についてはリプレイ用に作ったのではなく、もともと温存してあった歌もの曲をちょうどいいと思って使ったかんじですが、作品の雰囲気を出すのに非常に貢献できたと思っています。お気に入りの2曲。こちらも楽しんでもらえたら嬉しいです。
キャラ語り:天海秋水
動画を見てくださってる視聴者の方には伝わりづらい話かもしれないんですけどね。天海くんは裏口卓では貴重な正統派主人公です。
天海くんはとにかくブレない。物事をロックかロックじゃないかで判断する彼のスタイルは第一話から最終話までずっと変わりません。
最終話でひまわりの「(天海たちが)もう目覚めないのかと思いましたよ」に対する「まだまだロックは終わらないよ」という返し、この主語のデカさが最高ですね。天海くんの中では自分が死んだらロックが終わるというロジックなんですね。
その彼なりのスタンスというか、軸というか、そういうものがあったからこそ、彼はずっと物語の中心であり続けたし、自然と周囲に人が集まるようなキャラになったんだと思います。
私(KP)から天海くんに主人公的な要素を何か演出したかといえば、彼だけ招待状をもらってない、招待状に書かれた内容を読めないという点があったりします。
たぶん、天海くんってバンドの中で一番演奏が下手なんだと思うんですね(直球ストレート)。ギターのFコードできないって言ってるし、演奏判定もほとんど失敗してるし。そんなこんなで、天海くんは優秀な音楽家に招待状を送りまわっている神からしたら眼中にない存在なわけです。
そんな敵の眼中になかった存在が、みんなを導き、先頭に立ち、力を合わせて敵を倒す。最高にロックだと思いませんか?
こういう存在は物語の世界ではたびたび「変数」と呼ばれます。天海くんにはみんなと違う演出を与えることで変数として活躍してもらおうと、ささやかながら演出しました。
おしらせ
★裏口卓新クトゥルフ神話TRPG「誰がロックを殺すのか」リプレイ完結を記念して、「副音声配信」という配信企画を行います。
セッション参加メンバーと一緒にリプレイ動画を見ながらあれこれお話していこうという内容となっております。お時間が合えば、ぜひ遊びにいらしてください。
★裏口卓では毎週月曜日18時にリプレイ動画を公開しています。
来週からは久々のダブルクロス3rdリプレイが始まります。本当に久しぶりになっちゃいました。大変長らくお待たせしました。ルルブ2巻に収録されている公式シナリオをプレイしています。全7話、GMは私ロクです。
ちなみに諸事情で、今回は立ち絵が目パチ口パクしません。
★BOOTHではTRPGシナリオを頒布しています。
現在は新クトゥルフ神話TRPGシナリオ「命の忘れ物」と「地球侵略の方法」を無料配布しています。有料ですが専用素材もありますので、ぜひ遊んでみてください。
次回のよむラジオ配信予定日は11/4です。
こんな話をしてほしい、こんなことを聞いてみたい、やってほしい。などのお題は常に募集中です。ぜひ教えてくださいね。
それではまた
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