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佐倉雅生誕祭開催記念🎂全曲解説してみた!

佐倉雅生誕祭『SHINE〜シネ〜』

日時:2024.8.25(sun)
場所:東高円寺二万電圧
OPEN  17:00
START 17:30
adv:¥2500+1drink
door :¥3000 +1drink

(出演)
①SBQアイドル部
②Samoyed
③フェッティーズ
④ヒミツの錯乱棒
⑤経血
⑥ADA-TICK

ご予約はmiyabi.lfz@gmail.comまで名前と希望枚数を添えて。





佐倉雅の生誕祭が来週に迫っているのである。

呑気にお盆を過ごしている場合じゃない気がしたのだ。

何か自分に出来る事はないかを考えた。


せや!

佐倉雅生誕祭『SHINE〜シネ〜』開催記念


全曲解説していくで!

彡(^)(^)



『QUEEN OF DRUG』

2018年12月8日発売

佐倉雅の記念すべき1stアルバムである。

シングル曲を中心にした活動初期の集大成といえるアルバムであり、1stにしてベストともいえる内容である。


【収録曲】

1.QUEEN OF DRUG

ライブの1曲目で披露される事が多くライブでSEの役割も果たしていた。

佐倉雅の自己紹介的な歌詞内容であり曲調は正統派メタルな楽曲となっている。

冒頭のセリフから分かるように某ロックバンドからの影響大。


2.閉鎖病棟から

救急搬送から閉鎖病棟入院という佐倉雅自身の体験談に基づいた鬱ソング。

歌詞の端々からガチで入院した事がある人しかわからないワードが散りばめられている。

曲調はメタル要素が強い初期の佐倉雅の代表曲。


3.ワナビー!ビューティホー

醜形恐怖症を公言する佐倉雅だからこそ書けた美容整形に憧れる乙女心を歌い上げる歌詞が秀逸。

曲調は正統派アイドルでポップ、歌詞はよく聴いてみると様子がおかしいというこれぞ佐倉雅マジックだと私は思う。


4.パワハラ・ロックンロール

佐倉雅がバイト先で実際に遭ったパワハラを基に作られた鬱曲である。

佐倉雅の人生における歯車が狂い始めた案件が題材であり曲調はロックながら悲壮感が隠しきれない一曲である。


5.未来予想図Ⅲ

佐倉雅としては珍しい正統派バラードかと思いきやユーモア溢れる歌詞により徐々に台無しになっていくこの感じ、佐倉雅マジックである。

仕事に行きたくない、会社休みたい日に聴くと沁みる一曲である。


6.MajiでKoroしちゃう5秒前

全メンヘラに聴いてほしいヤンデレ系ラブソングの決定版といえる一曲。

BPM200超えのハードさにより佐倉雅本人曰く一番疲れる曲らしい。

よくよく聴くと珍しくストレートなラブソングでもある。


7.自己愛と平和

佐倉雅の1stシングルでもあり、キャリア初のオリジナルソングだった一曲。

自身に対する否定と肯定が入り混じった複雑な感情が読み取れる。

曲調はポップで明るい。


現在は更に進化しており某宗教団体ネタの激ヤバ音声がremixされている楽曲となっているので気になる方は是非ライブで!

🔽YouTube🔽



『享年十七歳』

2020年7月12日発売

佐倉雅の2ndアルバムである。

世間がコロナ禍に突入していく時期に制作された2枚目のアルバムは全体的にダークでひたすら暗いタイトル通りの作品となっている。

しかし蓋を開けてみると様々な試みと個性的なアプローチに溢れバラエティに富んでいるアルバムでもある。


【収録曲】

1.踏切~album remix~

某アイドルグループと揉めた末に踏切◯殺寸前まで行った体験談をそのまま歌にした一曲。

「天国」と「地獄」が入れ替わるだけで意味が変わりゾッとなる歌詞が秀逸である。

曲調は明るく青春パンクであり現在のところライブ人気No.1である。


2.自殺の練習

実際にあったイジメによる◯殺事件をモチーフに製作された楽曲。

孤独と絶望感を歌い上げる歌詞は佐倉雅の世界観にマッチしており、佐倉雅もまた実際にイジメを受けた事があるからこそ出来た奇跡の一曲だと思う。

曲調はメタル要素多めのロックで良い。


3.ひとりぼっち

疎外感と孤独をテーマに佐倉雅としては珍しく、敢えて捻らないストレートな言葉選びで歌い上げた一曲。

佐倉雅のキャリアにおいてここまで万人ウケする歌は珍しく、現在のライブにおいても「こういう曲もできますけど?」みたいな飛び道具的な役割で披露される事が多い。


4.ひきこもりのうた

アイドル活動をしてない時の佐倉雅のプライベートを詰め込んだような引きこもりあるあるが散りばめられた一曲。

哀愁漂う昭和唱歌の曲調に乗せてダメダメな引きこもりっぷりを明るく歌う様子は可愛らしさと不気味さが混ざり合った唯一無二である。


5.この病は一生治りません

タイトルが示すように佐倉雅史上No.1暗い曲でありながらメルヘン味のある曲調が相まって独特のダーク・ファンタジーな雰囲気を漂わせている。

そしてこれがバンドverになると雰囲気が変わるから佐倉雅に未知の可能性を感じてしまう自分がいる。


6.仄暗い地下の底から

世間がコロナ禍に突入していく中で佐倉雅がアイドルを引退しようと本気で悩んでいた時の想いが綴られた歌詞が刺さる一曲。

曲中の「大丈夫」「嘘つき」の合いの手が躊躇い傷のようで胸が痛む。

しかしコロナ禍を乗り越えた現在の佐倉雅が歌うこの曲は力強さと燻し銀のようなエモさがあり、ライブで聴くと涙腺が崩壊しそうになる。


7.アイドル失格

こちらも世間がコロナ禍に突入していく中で佐倉雅がアイドルを引退しようと本気で悩んでいた時の想いが綴られた一曲である。

曲調が正統派なアイドルソングのためライブでの人気が高い。

歌詞をよくよく聞くと自己否定と自己嫌悪に溢れた鬱曲であり、それを明るく歌う佐倉雅。

それに酔いしれる我々はきっと佐倉雅マジックの中毒なんだと思う。

🔽YouTube🔽




『病人〜やみんちゅ〜』

2022年8月22日発売

佐倉雅の3rdアルバムである。

世界が本格的にコロナ禍に突入しても佐倉雅が歩みを止めなかった記録でもある。

同時期に展開していたバンド活動を経て、佐倉雅の持つ本来の佐倉雅らしさが本格的に開花した作品となっている。


【収録曲】

1.悪口大王

佐倉雅といえば悪口である。怒りを力に変えてこそ佐倉雅は佐倉雅らしさが出る。

しかしながら他人に対してここまで攻撃的なのは珍しく、これもまた新たな試みなのだと思う。

嫌いなヤツが一人でもいたら共感の嵐間違いなしである。


2.遺書

「悪口大王」が他者への攻撃なのに対してこちらは徹底的な自己否定に溢れており、この2曲は対を成す存在でもある。

ハードロック調の曲に乗せて歌われる歌詞、特に間奏のセリフは胸が苦しくなる。

しかし端々のワードからただ暗いだけの曲じゃない事が伺える一曲である。


3.通り魔天国

実際にあった通り魔事件をモチーフに作られた佐倉雅史上No.1の過激な歌である。

ヒリヒリとした焦燥感とその先に待つ惨劇まで一気に駆け抜ける様がどこか心地よくもある。

ちなみに本アルバム制作中に事件の犯人の死刑が執行された。


4.いのちの電話

世界初のいのちの電話を題材にした佐倉雅の原点でもあるメンヘラソングである。

オープニングの電話の音から不穏な空気が漂う鬱曲ながら、サビにそのワードよく当てはめたなと感心させられる佐倉雅のワードセンスが炸裂。

曲調がハードロックでシンプルにカッコいい。


5.精神薬のうた

精神薬やメンヘラをテーマにした曲は数多く存在するが、この角度からここまでリアルにあるある歌詞を歌えるのは恐らく佐倉雅だけだろう。

精神薬の副作用によって太る事への怒り。

そんな歌聴いたことある?私はないから初見で天才だと痺れた。


6.心理検査のうた

メタルコアな楽曲に乗せて歌われる歌詞はガチで経験した事がある人にしかわからない、共感出来るとしたらその人は病人確定の歌である。

その辺のファッションメンヘラとは一線を画すリアルガチな本物だからこそ歌える曲である。



7.一生友達作らん宣言〜remix〜

そのままでいい、ありのままでいい、孤独は友達なんていう歌を佐倉雅が作るわけがない。

友達は敵であり孤独こそ正しい生き方であると佐倉雅は歌う。

悲しいテーマを明るくポップに、そこが良い。


8.偶数月の15日〜remix〜

世界初、障害者年金をテーマにした歌である。

貧困とお金が生む社会問題など佐倉雅が歌うわけがない。

ひたすらに分かる人にしか分からない「あるある」を悲壮感なく明るくポップに歌う。

「ダメだ、しんどい」のひとことこそ佐倉雅の変化であり成長なのだと思うのだが長くなるので端折る。


9.みやびちゃん行進曲

佐倉雅公式テーマソングでありライブで披露されない楽曲である。

会場限定シングルとして販売されていたが完売に伴い入手不可のためアルバム制作にあたりボーナストラックとして収録。

こういう何気にファン思いな一面があるから推せるのである。


10.みやびちゃん行進曲(カラオケ)

─省略─


🔽YouTube🔽




どうでもいいや

2024年3月31日発売

1.どうでもいいや
2.どうでもいいや(demo)



現時点での最新の楽曲である。

ADA-TICKのギタリストでもあるワタナベさんによる楽曲提供であり明るく爽やかなロック調の曲が心地よい。

しかしながら佐倉雅の楽曲である。

そう一筋縄ではいかないのである。


これは私見ではあるが「どうでもいいや」は佐倉雅のひとつの到達点ともいえる曲なのだと思う。





振り返ってみると1stアルバム『QUEEN OF DRUG』から2ndアルバム『享年十七歳』の期間は地下アイドルとしてのキャリア面でも苦労の連続であり、収録されている楽曲達も佐倉雅の苦悩に満ちた半生が詰め込まれているカルテのようなものなのだと思う。


3rdアルバム『病人〜やみんちゅ〜』あたりから何となく潮目が変わったように思う。


コロナ禍の逆境にも負けなかったこと
バンド活動を通して色々な人達と関わったこと
自分が輝けるステージ(居場所)を見つけたこと


ここに来て様々な出来事がようやく実を結び始めているのではないだろうか。

ありきたりな言葉にはなるが佐倉雅のキャリアを楽曲を通して読み解いて行くと、そこに孤独で傷だらけだった少女の「成長」と「物語」を感じ取る事が出来るのだ。





そこに来て「どうでもいいや」である。

先述した「ダメだ、しんどい」にも私は同じものを感じた。


以前の佐倉雅ならばきっと「◯にたい」という言葉、もしくはそれに準じる言葉をキーワードとして我々に突きつけたはずである。


「どうでもいいや」の歌詞にも「明日になったら◯んじゃおっかな」というワードは出てくる。

しかし、そこに屍臭はない。


「どうでもいいや」という言葉は一見後ろ向きであり、投げやりな言葉に聞こえるかもしれないが「どうでもいいや」という言葉は本当に極限状態に追い込まれた人間が辿り着く救済の言葉でもある。

佐倉雅は色々な事があった「過去」と、どうにもならない「現在」を生き抜いて、その結果「どうでもいいや」という無の境地に辿り着いたのではないだろうか。


そう考えると佐倉雅が新曲を作るにあたり掲げた「どうでもいいや」というテーマの中に私は佐倉雅による自分自身の救済の兆しを感じるのである。

ネガティブな意味ではない「どうでもいいや」という言葉の先には何が待っているのだろうか。





だからって佐倉雅はいきなり肩の力を抜いてアコースティックライブを始めたり、アルファベット表記で「MIYABI」を名乗り英語の歌を歌い始めたりはしないだろう。


怨み、辛み、孤独、絶望、焦燥感と共にフワッとした屍臭が漂う緊張感のある世界をこれからも繰り広げて行くんだと思う。

どんなに体調不良でもメンタルがボロボロでも、危険を察した周囲が止めたとしてもステージに立つのだと思う。


生誕祭の季節が来るたびに私は考える。

今年も生きていてくれてありがとうと。

そして、いつの日かもし佐倉雅が地下アイドル卒業という日がくるのであれば、願わくば寿退社とかだったらいいなと密かに思ってたりする。


マネージャーとして、佐倉雅ウォッチャーとして今年もまた佐倉雅の多幸を祈るばかりである。


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