Ura

君がいないと全部悲しくなるから

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君がいないと全部悲しくなるから

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あなたと彼と

あなたに触れられた肌が熱い。 「この間の鎌倉どうだった?」「何食べたの?」「そういえば言ってた浅草は?」「お参りした?」 何でわざわざそんなこと覚えてるの?って言いたくなる質問を、器用に私の肌にキスをしながら問いかけてくるあなたが愛おし過ぎて苦しい。唇と唇が触れてるのに「楽しかった」「ビーフシチュー食べた」「暑くて死にそうだった」「お参りしたよ」ともごもご口を動かす。 出会った時から歳が二回りも離れているのに怖いくらい気が合う性格も、キスも、身体も、全ての相性が良かった。ど

    • 生産性のある毎日はあなたの事を忘れさせていく

      氷が溶けて飲み物が薄まっていくような感覚で、少しずつ貴女の事を好きだと言う気持ちが薄れていく。 —————————— 社会人になって1ヶ月が経とうとしている。 新しい環境で新しい人達に囲まれて、新しい事をインプットしていく毎日は、目まぐるしくて余裕が無くて大変だけれども、大人になってから過ごす新生活は何だか刺激的で、毎日変わらない日常に飽き飽きしていた私には非常に生産性のある日常に感じられている。 私は恵まれていることに同期達と非常に仲が良い。先週の合宿研修が私達の中を

      • さよならが寂しくなってしまう人

        いつからこんなにこの人を好きになってしまったのだろうと、真面目に考えてしまった。許されるのなら泣き出して縋りたいくらいにさよならが寂しい日があった。 3月31日で私は大学生を卒業した。 大学2年生の時に彼と出会い、約3年間を共に過ごしてきた。彼が社会人で、私が学生。その関係性しか私たちは知らないからこそ、私が社会人という立場に変化することを堪らなく恐れている。 待ち合わせに向かう電車の中から少し悲しい気持ちになって居た。学生最後なんだからしっかり心の底から楽しもうという自

        • 稀有な人

          閉店まで残り30分の味の民芸で、いちごパフェを食べながら、親友にこう語っていた。この時の私は、彼と会わなくなる事への覚悟を少し持てていたし、彼が居なくても自分は楽しく生きていくことができると確信していた。 大学2年の6月に彼と出会って、もう3年が経とうとしている。この3年の間で私と彼の関係が何か変わったのかと言うと、側から見たら大きな変わりはないと思われてしまいそうな付かず離れずの関係性を保ち続けている。しかし私の中の彼への感情は、誰にも全てを伝え切ることができず、自分自身

        あなたと彼と