おいしくコーヒーを淹れたい

コーヒーセットを揃えたものの、なんだかうまくいっていない。
以下、条件設定とtry&errorのメモ。

条件

  • 豆:某チェーンで売ってたマンデリン。ジップロックで冷蔵保存中。

  • ペーパーフィルター:豆と一緒に買ってきた。101サイズの扇形。

  • コーヒースプーン:友達が昔くれたもの(何グラム用かわからない)。

1回目

記念すべき初回。
買ってきた豆の袋を開封すると幸せ空間が広がって期待大。
いざ挽こうとしたところで、1杯分の豆の量がわからないことに気づく。
ネットで調べると10g/杯ぐらいらしい。たしかにドリップバッグもだいたい7-10gくらいが多い気がする。
しかし一人暮らしが始まって半年しか経っていない身の上、キッチン秤なんて持っていない。
計量スプーンが使えないだろうか、とか色々思考を巡らすも、きっと計量用に作られているに違いないはずのコーヒースプーンを信じて、スプーン1杯の豆を掬った。
ミルの挽目はとりあえず買ってきたままのデフォルト。

かわいい燕三条ケトルがシャンシャンいってきたところで火を止めてドリップ開始。
特に何も考えずに選んだドリッパーの耐熱上限が90度なことに気づいて、(確かにドリップの適温はそれくらいだけどお湯が100度近かったときはドリッパーの安全マージンに入っているんだろうか)とか余計なことを考えていた。
違和感は最初の蒸らしの時からあった。
なんだかお湯が豆にただ染み込んでいくだけで、幸せな香りがそんなにしてこない。ドリップバッグ並み。
続いて本格的に滴下を開始すると、ちょっと滴下しただけで染み込みに限界がきて、すぐに水位が豆よりも上にきてしまう(連動しない)。滴下を中断すれば、波打ち際すれすれのちょっと湿ってる砂みたいな硬さで滴下地点を中心に凹み地形ができている。

そんなこんなで水位を調整しながら長い時間をかけてドリップを終えた頃には、微妙にぬるいコーヒーが出来上がっていた。
苦みは好きだから別にいいが肝心の香りがぜんぜん無い。
安上がりなコーヒーサーバーから生み出される、カフェインを溶かしただけの液体の味がした。
水が染み込みづらかったのは細挽きすぎて浸透率が低かったからだろう、と考えて第2回に期待することにした。

2回目

何メモリか分、粗挽きに寄せたミルで再チャレンジ。
前回よりかはちゃんと粗くなった気がする。

蒸らしの様子は前回とあまり違いがないけれど、きっと染み込みやすさは変わったはず…
という期待は裏切られ、やっぱりフィルター内で大洪水が起こり、そしてカフェイン液が抽出された。
ドリップの後半なんか、ぬるいコーヒーを飲みたくなさ過ぎてもう自棄になりながら豆を湯の海に沈めていた。

そもそも豆の量が少ないせいで水位がすぐに上がってしまうのでは?
2杯分くらいいっぺんに淹れるのが楽なのでは?
次回に続く。

3回目

ネットでは1杯の豆は50-70粒くらいとか書いてある。
コーヒースプーン1杯を確かめると40粒強が入っていたので、スプーン1.5杯をコーヒー1杯の分量と定めることに。
さらに水位に余裕をもたせるため2杯分を淹れようと思い、スプーン3杯をミルへ投入した。
手がかなり疲れた。とはいえ昔研究室の秘書さんの部屋で代理でミルをゴリゴリしてた時はもっと手が疲れてた気がするな…?

蒸らしのためにお湯を落とすとどんどん豆に吸い込まれた。浸透率は確かに1回目よりも上がっている。
ドリップの時の水位の余裕も確かに増えた。
しかし、洪水が起きやすいのは変わらなかったし、波打ち際の砂現象がもっと多い分量で起こった。

さすがに何か根本的なところがおかしい気がするので、原因をもっと細かく検討してみたい。

1:挽き目
秘書さんの部屋で美味しく上手に淹れていた時代を思い出すと、数ミリくらいの大きさでもっと粗く挽いていた気がする。
今のは(最初より粗くなったとはいえ)まだ泥サイズ。波打ち際に打ちあがるのも、砂というよりはもっと粒度の小さいもののほうが多い気がするし、波打ち際現象が起こるのも当然のように思える。
もちろん上手な人なら細挽きでもおいしく淹れられるだろうが、個人的には粗挽きのコクが好きなので、粗挽きで腕を上げていきたい。

2:フィルター
Kalita専用フィルターを買うのがめんどくさかったので、現状そこらへんで買ってきたものを使っている。
もしかして専用フィルターではドリッパーに合わせて「目」がちょうどよく設計されていて、今使っているものではうまく落ちない、みたいなことがあるだろうか?

3:豆
美味しい淹れ方みたいな動画を見ていたら、根本的な違いに気が付いた。
蒸らしの時から豆が膨らんでいた…!!!
そうだ、秘書さんの部屋でも確かにそうだった、なんで今まで気が付かなかったんだろう。
ガスが出てくるからものすごくいい香りが立つんだ。
豆中のガスの残存具合は、鮮度に由来するらしい。
…とすると、この豆は最初から鮮度がなかったことになる。
ドリップ前まではそこそこいい匂いがしているのに。

4:抽出時間
水位がすぐに上がってしまうせいで、今はたぶん5分以上かかって淹れている。
挽き目と豆を改善すれば洪水が軽減されるかもしれない(そもそも豆位と水位が両方一緒に上がってくるのならきっと特に問題ないわけで)。
そうすればもっと手早くドリップを完了できるかもしれない。

次回に向けて

次回はとりあえず挽き目をもっと粗くしてみる。
それと、ドリップ前にドリッパーとカップを温めておくのもやってみようと思う。
なんとなく豆が悪いような気がしているけれど、残りが冷蔵庫にまだまだ眠っているので、豆の買い替えは当分先になりそう。
それまでに、淹れ方の基礎をおさらいしつつ、どうにか今の豆で最低限飲める味を目指してみたい。