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ミス・サイゴンを観た

ベトナムはダナンに旅行に行き、めちゃくちゃ満喫して楽しかったのだが
ふと吹奏楽部時代に強豪校が演奏しててヘリコプターの音と美メロが強烈だったミス・サイゴンを観なければ、となった。

結果、ミュージカルは言葉がわからなくても音楽と表情、演出でなんとなく伝わるからいいな!!ってのはまず前提として。
テーマ曲は素晴らしかったし、演者の歌声と演技力、とくにクリスの苦悩を語るシーンや息子を抱きしめながら歌うキムの表情にはぐっときた。
だが、2014年のロンドン記念公演を観たからか
今やると議論が燃えあがりそうだなぁ〜とおもえるシーンが多々あった。
というか昔の映画とかはそんなもんなのだが。

ベトナム戦争の感じがわかったのはよかったんだけど、全体的にほとばしる自己犠牲の母を尊ぶところとか、アジア人=メイドだとみなすクリスの妻(アメリカ人)のセリフとか、もやもやんとする。
お涙ちょうだい的な、昔ながらの戦争もの、っていう印象で、ストーリーへの感動はしなかったな。
え、息子置いて死ぬんや、しかもベトナムで育てた子をいきなりアメリカに養子に出して、言葉通じるん?もしクリス夫妻が拒絶したら息子は天涯孤独やんー!!てか元婚約者を殺した罪は大丈夫な感じ??とつっこみどころ満載であった。
あと息子1ミリもセリフないのは何で!?こどもには喋らせないみたいな暗黙のルール!?など。


なんにせよ、戦争が起こったのはほんのひと世代前くらいの話で、風化させないために観れたのはよかった。ダナン でも共産党の旗がひしめいてたし、訪れた国の歴史を知るっていうのはリスペクトがあるから。
南ベトナムの女性とアメリカ兵の間に生まれた子が北ベトナムからは差別されてたとか全く知らんかった。。勉強になりました。

ハワイ行った時も真珠湾でリメンバーパールハーバーの実態を肌で感じて、日系のおじぃちゃんと偶然知り合い戦争の話を聞いたり、帰国してからも山崎豊子さん原作のドラマ「二つの祖国」を観て震えた。
今のきらきらした部分だけミーハー的に吸収せずに、そこに至るまでの歴史とか背景を知るのって意味があることだよね。

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