海の王国

ウニが好きだ

寿司屋(←回ってるヤツね)では、必ず頼む

好きだが、あの外見は、どうかと思う

いかにも毒々しく、刺々しい

「食ったら死ぬぞ!」と言わんばかりだ。

 最初にあれを食った奴は、どうかしてる、と思う

彼も一か八かであっただろう

これは、薬草と同じ事情だ

 まずは、煎じて飲んでみないと分からないから、とりあえず飲んで、


「治る」か「死ぬ」結果、死ねばそれまでだが、「治れば」その有効性が後世へ伝わり、薬草のデータベースに書き加えられる

ウニを食った彼も、生き延び、「うまい」と周囲に伝えた為、

今、僕の目の前の軍艦巻きは、存在している。

しかし、「ウニを食べる国」は決して多くはないらしい、何故だろう?

まあ、あの外見では、「一か八かの賭け」はリスクが大き過ぎると思うのも無理は無いだろう。特に陸地に豊富な資源を持つ民は、わざわざ、海でリスクを負う必要が無い

 日本は、農業立国である為か、酪農文化が、育たなかった国だから、農作物以外の食材は、必然的に海に求めざるを得なかったのだろう、その為、ウニだろうが、フグだろうが、あん肝だろうが、海をくまなく食い尽くそうとしたのだろう。

酪農文化が育たなかった理由は、酪農の母体となるはずの、山の民(縄文人=狩猟民族)の文化が里の民つまり農耕民族(弥生人)に、滅ぼされてしまったのだろうか?

 僕はこうして、日本の先史時代を思う時、不思議でならない事がある。

教科書には、「縄文」と「弥生」しか載って無いが、きっと、教科書には、載っていない、もう一つの民族がいた筈だ、前述のウニ食った彼が属す、「海洋民族」だ。

「海彦・山彦」 の民話が有る以上、彼らはきっと居た。

では、何処へ行ったのだろう?

海賊に成って7つの海を荒らし尽くしたろうか?

あるいは、海を介した貿易で、いち早く農耕を覚え、弥生の民の祖と成るべく、内陸へ攻め入り日本を席巻したろうか?

古代史には、文書資料という物的証拠が無い為、この程度の妄想は、許容範囲の筈だ、また、そこが、古代史の醍醐味なのだと思う。

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