謎の隣室


一昨日は、節分でしたね。僕には、久しぶりの節分に感じた。

もちろん、一年ぶりの筈だが、僕は独身の一人身で、一人暮らしのアパートで「豆撒き」する程、おかしな奴でもないから、ずっと「節分」と、疎遠で生きて来たので、縁遠い行事に感じる。

それでも「恵方巻」は、毎年食べている。

「季節の縁起物」を端折ると、運気が落ちそうで、嫌だ。

後で、何か有った時に、「恵方巻くらい食べておけば良かった」と後悔したくないので、喰う!

僕に限らず、日本人は何かと縁起を担ぐ。

例えば、僕は今、アパートの三階の三号室に住んでいるから、部屋番号は、「303」なので「お隣さん」は「302」と「304」だと思っていたが、
用事が有って、訪ねた際304は無く、一つ飛んで、305だった。4号室はどこへ行った?鬼に喰われた?4は縁起が悪いと、4号室を設けていないアパートやホテルは、驚くほど多い。

日本人は、何故、こんなに、縁起を気にするのだろう。

日本は、今でこそ、「単一民族国家」だが、それは近代以降の事で、
古代にヤマト朝廷が日本列島を統一するまでは、北から南まで、それぞれの風土に、それぞれの風習を持つ、個性豊かな多民族国家だった時代が有った筈だから、それを統一する共通の価値観が必用で、仏教・古事と、手当たり次第、取り入れてみた結果、今日の様々な縁起の元になったのでは?などと、僕は、消えた4号室の隣室で思う。

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