KOYOのライブに行ってきました。
1/25(木)、心斎橋Live House Pangeaで開催された「ICE GRILL$ PRESENTS KOYO “LIVE IN JAPAN”」に行ってきました。
KOYOはアメリカ・NY出身のエモ系ハードコアみたいなジャンルのバンドで(バンドのwikiによるとジャンルは"Melodic hardcore"とのこと)、耳馴染み良いメロディと熱唱系のボーカル、メロディに依存せずキチンとハーコーっぽく疾走する演奏の組み合わせが魅力のバンドです。※KOYOは"紅葉"のことらしいです。
2020年にリリースされた『Painting Words into Lines』という捨て曲がないEPを見つけて以来、「いつか来日しないかな?」などと思いながら聴いていましたが、昨年末気がついたら来日公演のチケットが販売されていて、慌てて購入。この度無事ライブに行くことが出来ました。
普段はライブに行く前に予習はあまりしない方(当日聴き飽きた状態になりたくない為)なのですが、KOYOは曲が良いので普通に普段から聴いており、珍しく曲が歌詞レベルでわかる状態で行くことができました。
<ライブ会場>
ライブ会場は心斎橋のLive House Pangeaでした。平日の夜なのに、会場周辺はアメ村特有の怖い若者がうろついており、普通に怖かったです。
<客層>
客層は↑の若者中心でした!
心なしか、変なメロディ無添加の爆速ハードコアバンドの来日ではない為か、女性も多かったような気がします。(「少なくなかった」くらいのニュアンス)
変なメロディ無添加の爆速ハードコアバンドの来日で見かけるような暗い男性は少ししかいませんでした。僕もその割合を占めている方なので仲間がおらず心細かったです。
<セットリスト>
セットリストは今ある曲のベストセレクションみたいな、過不足ない内容でした。というかまだアルバム1枚しか出してないので、良い曲ほぼ全部やってくれた感じでした。
アンコールはサブスクでは変な電話のジャケのシングルにだけ入っている「Ten Digits Away」という曲で、そこは少し意外でした。KOYOにとっては思い入れのある曲なのかもしれません。(「Moriches」という代表曲みたいな曲があって、それが最後かな?と思ったらそっちは1曲目でやってくれました。)
<レポート>
公演のタイムテーブルは日本人4バンド→KOYOの順番になっていました。
出演したバンドは
TIVE
waterweed
GATES OF HOPELESS
Hollow Suns
の4組でした。
・TIVE
会場到着が19時半だったので1バンド目のTIVEは見逃しました。
TIVEはまだ結成して短いバンドなのですが、ハードコアながらいろいろ日本語詞を書いてみたり、ステージ上の演出も工夫したりと文学部っぽい感性を感じるバンドで、個人的に気になっている存在です。
今年中にまたPangeaには来る予感がしますし、その時またTIVEもいる予感がするので、その時ライブを観れたらな、と思っています。
・waterweed
後で調べて知ったのですが、waterweedはキングダムのアニメのED曲を歌ったりしているバンドらしいです。
ただPANGEAの音響が悪いのか、演奏はあまり曲の全体が見えない曲が多かったです。
しかし演奏は比較的まとまっており、メロディの良い曲が何曲かあってよかったです。若さエネルギーみたいなのを感じました。
・GATES OF HOPELESS
waterweedの後だったのであまり期待していなかったのですが、セッティングに入念に時間をかけているのを見て「何かが違うかも?」という予感を感じました。
ボーカルの人は迷彩のパンツにロンT、NIKE?のハンドグローブという2000年代のアメハーみたいなスタイルで、ライブが始まると同時に冒頭からフルスロットルで怒鳴りまくっていて最高でした。
曲としては、メタルともハードコアともつかない、クロスオーバーな(そして聴きやすい)感じがして、おそらく複数のメンバーの方の趣味が喧嘩することなく調和しているのかな?と思いました。
そのため、ギターソロのパートなどで不意にハードコアでもなんでもない領域にスルッと片足を踏み込んだり、腰まで浸かってしまったりするのですが、そのたびに我に帰るように一瞬でハーコーに戻ってきたりするのが面白かったです。
バンドの公式YouTubeチャンネルにライブ動画が上がっていたので貼っておきます。好きな人は間違いなく好きになるバンドだと思います!!
・Hollow Suns
前から何かと名前は見かけるバンドでしたが、見るのは初めてでした。東京っぽいオシャレなバンドで、他のバンドは「アメリカ」テイストでしたが、このバンドは何となく感覚的に「UK」っぽいテイストがありました。(FEEDERとか)
シンガロングとかみんなで盛り上がる系の曲に、ソングライティング能力の高さを感じました。Hollow Sunsの演奏が始まった時の自分の立ち位置が悪く、音があまりちゃんと聴けなかったのですが、後でYouTubeでPVを観たら「売れ(て)そう。」って思いました。(なんか有名な人がアルバムをプロデュースしたらしいです。)
この後3月はバンコクでライブをやるらしいのですが、バンド活動を続ける長さに応じて自動的にファンも増えていきそうなタイプのバンドに感じました!
・KOYO
ステージに現れたKOYOを見て、まず最初にメンバーが「公式サイトの画像より太ってる!」と思いました。
特にドラマーの人(ソファー中央)は、Xで流れてきたどんなポストの画像よりも横幅が広くなっていました。
ボーカルの人(ソファー右端)は遠目から見ると、ハンバーガー食べすぎたフレディ・マーキュリーみたいなフィーリングがありました。画像で見ると全然フレディ・マーキュリーじゃないんですが、動いている姿を見るとなぜかそう感じました。スター性があるのかもしれません。というか生まれ変わりなのかもしれません。
演奏はPANGEAの音響のせいなのか、最初からやや崩壊気味でしたが、それを圧してボーカルの人のパワフルな熱唱が場を盛り上げていました。
ギターの人がコーラスでサビを半分くらいリードして歌う曲があるのですが、マイクが崩壊していたのか、その曲はほとんどギターの人の声が聴こえませんでした。
会場は1曲目から若者がステージに上がり、ダイブを繰り返す盛り上がりだったのですが、時々若者がボーカルの人のマイクを奪って歌うことがあり、全体的に最初からワチャワチャしていました。
そのうち6曲目くらいで熱狂のせいか何なのか、バンドが自分達の演奏の音を聞こえなくなったのか、それ以降数曲演奏がノイズの塊となりただ流れていくだけの時間がありました。
ボーカルの人のマイクが壊れているのか、精一杯歌っているのにかき消されているのかわからなかったですが、ボーカルの声が全く聴こえず、時々聴き取れるコード進行からかろうじて曲を特定するみたいな、遺留品捜査みたいな感じになっている時がありました。
でも、空を飛びながら空中分解していく感じがハードコアっぽくて良いなと思いました。
そのうち気づいたら演奏が終わって、観客の若者にマイクで「ONE MORE!!!」と叫ばれて(客がマイクでアンコール要求するなんて初めて観ました)、「Ten Digits Away」がいい感じに演奏されてライブは終了しました。
<総評>
KOYOの演奏は思ったよりハーコーでしたが、同時に思ったより崩壊していました。でもその崩壊ぶりが自分のエネルギーに耐え切れず自壊している感じで、演奏の巧さとかじゃないところで勝負してる感じが好感を持てました。
日本勢も面白いバンドを観れてよかったです。
おわり