ケラトアカントーマって何?②
恐竜図鑑にでも載っているような名前の病の正体にたどり着くまでの何が何やらとは。
がんセンターの皮膚科の医師は、鼻の中にカメラを当てながらおできを見てくれたのであるが。
「うーん。見た感じ悪いものって感じはしないけど、念のために生検して結果を見ましょう。」と言ったのである。
人生初の、生検なるものをすることになった。
処置室に誘導され、ベッドに横たわると。
手術台の上についているような眩しいライトが顔に当てられた。
「ま、眩しすぎる、、、!!」
一気に緊張が増した所に両目を目隠しする布をされ、更にその上から顔全体を覆うカバーをかけられる。
生検をするために、鼻の部分だけカバーが剥がれる仕組みになっているらしいのであるが、目隠しされた上で聞こえてくる周りの声は、やけに敏感に耳に響くのだ。
「消毒!」
「麻酔準備できてる?」
「メス!」
気分が悪くなってきた。
「麻酔の注射していきまーす。」
痛い!!
「しばらくしたら麻酔が効いてきますからね。これ、痛いですか〜?」
これ痛いですかって何やねん。
「麻酔の注射はめっちゃ痛かったですけど、、、これって何のことでしょうか?」
素直に疑問をぶつけてみると。
「あ、ごめんなさいね。今少しだけメスで切ってみたんですけどねぇ。」
おぇ〜っ!!
ちょっと切ってみたってどないやねん!
鼻の中をメスで切っているという状況を説明された途端、吐き気がこみ上げてきた。
「いや、めっちゃ気分悪くなってきました、、、もう何でもいいからさっさと切って早く終わらせてください!!」
パニックになった私は麻酔の効き具合を確認してくれようとしたであろう医師にキレ気味に叫んでしまったのである。
「目隠しされて何されてるかわからないって怖いですよね。本当にごめんなさいね!!」
医師と看護士さんが慌てて謝ってくれ、そこからものすごいスピードで生検が行われ、切った部分は3針縫ったという説明を受けた時には疲労困憊であった。
「生検の結果は12日後になります。」
待って!?
これから12日間もの長い時間、白か黒かの判定をモヤモヤした気持ちを抱えて過ごせとおっしゃるの、、、。
長く辛い時間の始まりである。
ケラトアカントーマって何?③へ続きます。
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