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詩ことばの森(171)「霧の高原で」

霧の高原で

去りゆく日々を
追うことはもう無いだろう

愛はけして裏切らなかった
明け方の空は忘れがたく
雲間からのぞいた山の頂は
あまりにも遠い思い出だ

草笛を吹くと
君は驚いた目で僕を見つめた

風となって自由に
僕らは高原をさまよう
白いベールに包まれた霧原を
小舟に乗って漕ぎ出すのだ

(森雪拾)

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