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詩ことばの森(174)「夜の列車」

夜の列車

雨の夜の列車は
静けさのうちに
駅に停っている
人はまばらで
僕もまたとりとめのない
思いのままだった

いったい何処へ行くというのか
闇の先には茫漠とした宇宙が
広がっているとでも?
僕はようやくたどり着いた
それがこの場合であったのか

いくらか雨が強くなったようだ
遠くで雷さえも鳴っている
待合室にはだれもいなかった
遠くて見えない混沌のなか
これが僕の帰り道なのだろうか

(森雪拾)

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