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明日の空の君たちへ

お疲れ様です。温州みかんです。

2月3〜4日で、人生初の金沢へ行ってきました。
元々、蓮ノ空抜きにしても行ってみたいところではありましたが、活動記録15話と能登半島沖での地震を受けて、復興支援を兼ねた聖地巡礼へ行くことを決意し、飛行機を押さえたのが1月13日のことです。
結果的に、Liella!5th福岡公演→リスアニ!LIVE2024→金沢旅行→Liella!5th東京公演というややハードなスケジュールとなりましたが、まあそれはそれで楽しんでいます。(財布は楽しんでないらしい)

今回、金沢へ行くにあたっては、先述した通り活動記録15話に大きく影響を受けています。
あの結果になることを、もちろん覚悟はしていましたが、それでもショックは大きくて、正直かなり心が揺さぶられました。それを受けて、何か言葉に残したいな、とも思ったのですが、今回ばかりはそれより先に行動に移したくて、今に至るという感じです。
なので、今回は金沢観光を振り返る!と見せかけて、今更ながら活動記録15話を読了した上での想いを綴ります。



10月末から始まった、ラブライブ!という大会。多くのスクールアイドルにとって夢の舞台でもある決勝大会の結果は、あまりにもあっさりとした形で僕らに突きつけられます。
それは、決して望んではいなかった、"蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの敗北"という形で。
10月からの彼女たちの躍進は目覚ましいもので、彼女たちの勝利を確信するには十分なものでした。しかし、結果はそうはなりませんでした。

彼女たちが敗れた理由は分かりません。僕らに他のグループのパフォーマンスを見る資格はなく、ライバルたちについては妄想するしかありません。それどころか、決勝でのパフォーマンスについては、蓮ノ空のものですら見ることは叶いませんでした。そこは少し悔しいところです。可能であったのならば、"蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさん"である僕が、彼女たちの夢の舞台を見届けないわけがないので。

そういうわけで、僕はかなりのショックを受けたわけですが、当事者である彼女たちにも当然、それぞれのショックが襲います。
活動記録15話は、そこから前へ進むまでの物語でした。スリーズブーケの2人の視点から、DOLLCHESTRA・みらくらぱーく!の4人がどのような想いを抱き、この先どのように進むのか、自分を見つめ直す姿が描かれます。

瑠璃乃は落ち込みます。
勝ち負けを決めるのは苦手。そんな瑠璃乃が決定的に敗れてしまった時、湧き上がってきた気持ちは"悔しさ"だったようです。しかしそれは、負けてしまったことに対してではなく、心の底から本気になれていなかった自分に対して。その気持ち、凄くよく分かります。
瑠璃乃はきっと、これまでもスクールアイドルに本気で取り組んでいました。それは、加入してからの姿を見てきたから分かります。けど、それは"慈との夢"としてのスクールアイドルだったということでしょう。
慈が楽しんでいるから、瑠璃乃も楽しい。それは決して間違っていることではありませんが、瑠璃乃自身はどうなのか?という問いに対する解をこれまでは持ち合わせていなかった。今回の敗北を経て、瑠璃乃はその答えを見つけ出しました。全力で楽しむ舞台で、勝つことが出来れば更に楽しい、という答えを。
簡単なようで難しいことだと思う。でも、瑠璃乃ならきっと出来る。応援しているよ、瑠璃乃。

慈は荒れます。
最高に楽しいライブだった。大きなミスもなかった。それなのに敗れた。
何がダメだったのか分からない時ほど、もどかしいことはありませんよね。反省のしようがないというか。時間が経てば見えてくるものもあるでしょうが、まだ敗北した翌日。頭の中もぐちゃぐちゃだったことでしょう。
しかし、一通りキレたら勝手に立ち直りました。慈は本当に強かな子です。一度はスクールアイドルから離れてしまった過去があるからこそ、今は立ち直りも早いのかな、なんて思います。肉体的なダメージは当然回復まで時間がかかりますが、精神的なものについては、彼女は既に一度乗り越えていますから。悩んでいる時間が惜しいと考えているのかもしれません。
ちょっと余談ですが、活動記録で見せる素の表情を、めぐ党の前ではおくびにも出さないところが凄く好きです。芸能活動の経験によるものかもしれませんが、一番"アイドル"らしいのは慈だと思っています。
「ナメたやつら全員の墓に、みらくらぱーく!のアクスタをお供えさせてやる!」ととんでもなく強気の発言。人生ってのは、一番楽しんだやつが勝ちなんだ。最強になれ、慈。
?「カンペキに勝つ♧ だろ?メグ♡」

さやかはブレません。
スクールアイドルとフィギュアスケーターの二足の草鞋を履く彼女にとっては、感傷に浸る時間もないようです。
良くも悪くも、負けることに慣れてしまったさやか。結果がどうあれ、粛々と前を見据えて努力をし続ける姿がとても印象的でした。生粋の競技者という感じです。
でも、だからこそさやかには勝って欲しい。
報われない努力は、確かにあります。もしかしたら、報われないことの方が多いのかもしれません。でも僕は、努力は報われて欲しいと願っています。
ああ、どうか彼女の努力が報われますように。

綴理は変わりました。
さやかが隣にいればそれでいい。そう思っていたはずなのに、何故か満たされない。
これまでの綴理にとっては、勝つことは目的ではなかったのかな、なんて思います。じゃあ、今は?
厳密に言うと、今でも勝つこと自体が目的というわけではないようですが、勝つことで伝えられるものが見つかったようです。
それは、蓮ノ空が一番だということ。
あまり他人を顧みなかった綴理が、自分の好きなものを他人にも好きになってもらいたいと願うようになりました。
この数ヶ月で一番変化したのは間違いなく綴理です。その変化はきっと成長で、元来天賦の才を持つ綴理が精神面でも伸びるのであれば、間違いなく"さいきょー"だと思います。
今の綴理に出来ないことなんて、きっともう、何もないさ。

花帆は悔やみます。
自分は梢に見合うのか。脚を引っ張っているのではないか。
気持ちは痛いほど分かります。何せ相方は部長であり、一番の努力家であり、何より誰よりもラブライブ!優勝を目指している梢です。梢にとって、ラブライブ!優勝は幼い頃からの悲願です。
一方の花帆は、蓮ノ空に入ることでスクールアイドルに触れたわけで、スタート地点は誰より最も遠い場所だったと言えるでしょう。さやかもスクールアイドルとの出会いは入学してからでしょうが、彼女にはフィギュアスケートという土壌があるので。
そんな花帆に、梢は優しく言葉をかけます。花帆は梢に支えてもらってばかりだと思い込んでいますが、梢もまた花帆のおかげで頑張れているのだと。
これはきっと、本当にそうなんだと思います。スタート地点は遠くても、花帆もまた努力をし続けました。自分の背中を追う者がいるということは、実はかなりモチベーションに繋がりますよね。梢にとってもそうだったのだと思います。
何より、花帆はその持ち前の明るさで、周りの人も笑顔にしてしまう力を持っています。それはスクールアイドルとして立派な才能で、そういうところに梢はきっと惹かれたのだと思います。
いつかきっと晴れ舞台で、花咲く笑顔を見せてね。

梢は全てを吐き出します。
部長として部員のケアを立派に果たした梢。でも、それじゃあ梢の心は?
ラブライブ!優勝に懸ける想いはダントツな梢。そんな梢の手からは、とうとう二度目のチャンスすらも零れ落ちてしまいます。それが悔しくないわけがありません。それは分かります。
しかし、事態は思っていたより深刻でした。
全てを懸けてラブライブ!に臨んだ。そして敗れた。自分には努力することしか出来ないのに、それでも結果が残せないのなら、自分に残るものは何もない、と梢は心の内を吐き出します。
僕は声を大にして言いたい。全てを懸けて臨んだ結果が、求めるものとは違っていたとしても、全てが無駄になるなんてことがあってたまるか。
そんな梢の心を支えたのは、他でもない花帆です。
梢が心境を吐露する少し前に花帆が吐き出した、梢の脚を引っ張ってしまったという後悔。そこから推察するに、花帆はきっと無意識のうちに、梢は自分のずっと先にいるものだと思っていたのでしょう。
しかし、花帆もまた思い知ります。梢は、完璧なようで実は単なる一人の少女であると。普段見せる"強さ"の裏に、他人と同じ"弱さ"を隠しているだけなのだと。
花帆は決意を新たにしました。ラブライブ!で優勝する、と。そんな花帆の手を、梢は握ります。
本当の意味で、スリーズブーケが横に並んで共に歩み始めた瞬間です。
頑張れ、なんて今更言わない。君が既に途轍もない努力をしていることは知っているから。
ただ俺は信じている。乙宗梢が、次のラブライブ!で優勝すると。

最後は卯辰山公園見晴らし台にて、6人がそれぞれの夢を叫びます。夕焼けが滲む、明日の空に向かって。
叶えた夢のそのムコウには、どんな君らが待ってるのだろう。
その答え合わせは、一年後に。

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