〈3〉食堂業者さんへの提案依頼と相談

規模(食数)を伝えて提案をしてもらう

大手や中堅の食堂業者さんの営業の方は提案書を作るプロです。こちらの要望や条件に応じて、短期間のうちにいくつもの提案書を提示してもらうことができます。

地元の食堂さんですと実務と営業を兼務していたり、提案書づくりも営業、調理、配送など従業員の皆さん総動員で考えて作り込むといったお話も聞きます。

まだまだ細かな条件や要望も固まっていない初期段階の提案依頼では、短時間のうちに何通りかの提案を出してくれる、大手か中堅の食堂業者さんにお願いするのが効率は良いということになります。

本来は既にある厨房機器の情報などを渡すことができれば、作れるメニューや提供できる食数の想定も精度よくできるのですが、そこは気にせず、はじめは自由な提案を出してもらっても良いと思います。

自由に出してもらったほうが、食堂業者さんの得意・不得意がつかめることもありますし、各社のカラーが垣間見えたりもします。

既存の食堂がなく、全く新たに社員食堂を立ち上げる場合には、従業員人数を伝えるだけでも大丈夫だと思います。こちらも本来は会社の立地環境や働いている方の職種、喫食率の見込みなど、いろいろと条件があるのですが、まずは従業員の人数だけ伝えてみてもイメージの持てる提案書は提示していただけるはずです。


同じ規模の他社の食堂が見たいとお願いする

そもそも会社とは閉鎖的な空間で、セキュリティなども厳しいのが当たり前で、他の会社の社員食堂を見たり、その社食で食事をしたりすることなんて普通はできませんし、想像したこともないと思います。

しかし私は、社員食堂作りはここがスタートだと思っています。

人は、比べることでさまざまな刺激を受け、さまざまな発想を持つことができるようになるため、社食に限らず総務の仕事全般を進めていくうえでも、非常に大切な事になると思います。

ふだん、社員が自分の会社の食堂にあまり期待しないのも、何も言わないのも、比べたことがないのが一番の理由だとも思うのです。

例えば転職をしてきた中途採用の方からは、以前の会社の社食と比べて良いところや悪いところ、いろいろな話をたくさん聞くことができます。それもしばらくすると、慣れてしまい、諦めてしまって、何も言わなくなってしまいます。

さて、食堂業者さんにお願いをして、総務の数名だけで良いので、ぜひ他社の食堂を見せてもらって、食事をさせてもらってください。総務課長や総務部長も是非。

直接、他社の人事総務の方に見学のお願いをする必要はなく、相談した食堂業者さんが既に受託されて出店している店舗を見せてもらうというカタチになります。

もちろん食堂業者さんが委託先から丁重にお断りされることもありますが、苦労して立ち上げた食堂は少し自慢したいところもありますので、快く受けていただける会社も多いと思います。そこは、食堂業社さんにお任せすれば大丈夫です。

食堂業者さんとしても、いま一番見てほしい出店店舗を紹介して案内をしていただけると思いますので、いろんな意味で最新の一番進んでいる食堂を見学できることになると思います。

1箇所だけではなく、3〜4箇所ほどの複数の社員食堂を、段取りをつけてテンポ良く次々と見て回れるのが理想です。

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