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【感想】21年春、ラジオとあわせて見ると更に楽しい春アニメ_非実在女子大生、空清水紗織の感想Vol.0006

 今年も春アニメが始まっている。既にGWも終わり、見るアニメ、見ないアニメの選別も終わっている頃だろう。
 私も今期は「Vivy -Fluorite Eye's Song-」「86―エイティシックス―」「シャドーハウス」「スーパーカブ」「SSSS.DYNAZENON」の5作品に決めた。
その中でも、「Vivy -Fluorite Eye's Song-」「86―エイティシックス―」の2作品はラジオ、いわゆるアニラジも放送されている。
 ラジオを聞いた後にアニメを見るもよし、アニメを見た後にラジオを聞くもよし、どちらのパターンでも両作品をより楽しめるようになっているので、簡単ではあるが紹介しようと思う。

Vivy -Fluorite Eye's Song-
 本作品の主人公ヴィヴィはAIだ。100年後の未来ではAIが人間に対して戦争を起こしてしまう。それを阻止するために100年後からやってきたのが、未来のAIマツモト。ヴィヴィとマツモトは、AI史の転換点を修正するための計画「シンギュラリティ計画」を実行していく、という話だ。
 原案、脚本はReゼロの長月達平さんと、梅原英司さん。アニメ制作は進撃の巨人やカバネリのWIT STUDIOさん、音楽はハルヒや物語シリーズの神前暁さんと、盤石の布陣だ。
 そして、主人公ヴィヴィのCVが種﨑敦美さん、マツモトのCVが福山潤さんだ。ラジオは、種﨑さんと福山さんのお二人、もしくはどちらかがパーソナリティとして参加されている。どちらかが不在の場合は、最新話でストーリーの根幹となったキャラのCVを担当された声優さんが、ゲストとして登場している。

 ラジオは「Visual Side」と「Audio Side」の2つに分かれている。「Visual Side」は、アニメ本編の映像とともにパーソナリティがお話を繰り広げる、オーディオコメンタリー形式だ。「Audio Side」は通常のラジオの形式。
 特にお勧めしたいのが「Visual Side」の方だ。福山さんの解説がすこぶる良い。声優として演技の際に心掛けた内容が聞けるのはもちろんのこと、福山さん以外の声優さんに対しても、なぜ本編のような演技になったのかであるとか、キャラの細かい動作を基にしたストーリーの考察なども聞くことができる。
 福山さん自身の引き出しの多さに加えて、他のパーソナリティからの話の引き出し方もとてもお上手なので、アニメの解説動画としても楽しめるのが、本ラジオの魅力だろう。

86―エイティシックス―
 サンマグノリア共和国は全85区に分かれており、更にその外には「存在しない第86区」がある。第86区では少年少女たちが「無人機」に乗って、隣国から押し寄せる無人機と戦っていた。その少年少女たちの指揮官となったレーナは、85区内の安全地帯から指示だけ出していることに葛藤を覚え……というあらすじだ。
 原作は安里アサトさんのライトノベル、監督は「宇宙兄弟」や「僕だけがいない街」などで演出等を担当されてきた石井俊匡さん、そして音楽は一聴しただけで分かるサウンドメイカー、澤野弘之さんだ。

 ラジオのパーソナリティは、レーナ役の長谷川育美さんと、86区の精鋭部隊隊長シン役の千葉翔也さんのお二人。アニラジは初めてだというが全くそうは聞こえない長谷川さんと、その長谷川さんと仲の良い千葉さんの軽妙なトークが楽しい。
 こちらのラジオも、Vivyのラジオ同様、アニメ本編について深く触れることが多く、このラジオを聞いた後にアニメを見返すと新たな発見が得られる。また本ラジオでは、いかにもアニラジらしいコーナーが多数存在し、純粋にラジオとしても楽しめる。ラジオの収録開始前にお題が長谷川さんに提示され、それを収録が終わるまでに千葉さんに行わせるなんて、まさにアニラジらしい取り組みだ。アニメ本編の世界観に寄せて、多数あるコーナーのうち面白くなければ没なんていう企画もやっており、最後まで続けるコーナーは何なのかという観点で聞き続けるのも、きっと楽しいに違いない。

 以上、簡単にだが2作品を紹介した。アニメとラジオの相乗効果で、作品はより面白いものになると信じているので、今後もそのような作品に出会えたら紹介しようと思う。

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