見出し画像

首都圏の障害者求人は増加中、しかしフルタイム求人が少ない

2023年の4月から5月にかけて首都圏の障害者求人は、1年前と比較すると順調に増加しています。月初の突出件数は昨年の5月:309件に対して、この5月月初は365件で、4月に続いて前年を超えています。

就業場所:東京の障害者求人に絞ってみても、昨年(2022年)の5月・月初の突出件数は114件だったところが、今年(2023年)は175件(154%)となり、4月(196件→270件・138%)に続いて前年より大きく増加しています。

月初の突出件数だけでなく、月間の合計求人件数に関しても昨年(2022年)の4月・1カ月の首都圏・合計件数は1,567件でしたが、今年(2023年)は1,714件(109%)まで増加しており、中でも就業場所:埼玉は360件で昨年の284件から127%の増加となり、2021年4月以降の最高値となっています。

求人件数が増加していることは良いのですが、4月・1カ月の合計件数の中で、フルタイム求人の件数とパート求人の件数を確認すると、埼玉(フルタイム16.7%、パート83.3%)、千葉(フル19.7%、パート80.3%)、神奈川(フル27.2%、パート72.8%)となっており、前月・3月よりも全てのエリアでパート比率が7%~9%UPしていますが、元々パート求人の比率が8割前後で推移しているエリアなので特筆するほどのことはありません。しかし、東京の求人に関しては3月のパート比率53.5%が4月は59.7%へ増加しており、相対的にフルタイム求人が40.3%まで減少したことで全体的にフルタイム求人が大幅に減少しました。

全体的にフルタイム求人が減少し、代わりにパート求人が増えるということは、多くの企業が新規採用で雇用する人の給与金額を減らしたい希望が表れています。ゴールデンウイークが明けたらコロナに関してはインフルエンザと同じ扱いとなり、コロナによる経済活動の抑制が全て無くなることでアフターコロナの景気回復が始まる見込みですが、企業の障害者採用に関してはまだまだ不景気な状態が続いていると言えます。

とは言え、障害者法定雇用率が来年(2024年)4月から民間2.3%が2.5%へUPすることが決まっている以上、景気回復とは関係なく今年の10月あたりから法定雇用率UPに対する障害者採用&雇用の増加が始まります。景気が低迷している現時点でも前年よりも障害者求人が増えているということは、今年の下期は更に求人が増えるはずで、仮にフルタイム求人の比率が低迷したままでも絶対数では増えることが予想できます。

そして、いつもお伝えしていることですが、求人票としてこのような統計に出てくる求人に限らず、表向き採用活動を行っていないように見える会社でも潜在的な採用ニーズは意外とあるものです。特に不景気な時代から景気が回復してゆくこれからの時期においては、欠員が発生しても採用を我慢して人手不足ながら無理して現場を回していた多くの企業が「そろそろ採用を再開しようか?」と思い始める時が必ずやってきます。そんな潜在的採用ニーズのある会社は求人票が公表されてないので誰も応募はしていません。そこへタイミング良くコンタクトできれば、多くの応募者と比較されることは無いので採用されるチャンスは増えます。アンプティパは、そんな転職活動ができるように一人ひとりのご希望を伺います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?