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「若さ」を求める求人票をリサーチ

2007年(平成19年)10月より労働施策総合推進法(旧・雇用対策法)を根拠として、募集・採用時に「年齢」に制限を設けることは原則として禁止されています。つまり、この年齢制限が無い時代の求人票には「元気の良い20代・男性 求む!」や「ワープロが早い、若い女性事務職・急募」などのキャッチコピーが堂々と記載されていましたが、今は企業が求人や採用を行う際には、年齢に関係なく均等に機会を与えなければならないとされ、原則として年齢による制限が禁止されたため、求人票に採用したい年齢層を記載すると法律違反となります。

しかし、実際には「年齢で選考に落とされたのだろう」と思えることは多々発生しています。そこで、ハローワークインターネットサービスに掲載されている障害者求人票の中で「若い」という言葉を記載した求人票がどれだけあるのか?調べてみました。(2021/4/1以降に掲載された首都圏の障害者求人票より、キーワード検索)

*会社の特長:順調に業績を伸ばし、新規出店の計画もあります。職場には若い人材が多く(平均年齢27.4才)、明るく活気に満ちた職場です。年齢や性別に関係なく、実力で評価しています。

*事業内容:メンズ、ウィメンズウェア、服飾雑貨、アクセサリーなどの企画、生産、販売。カフェ等の飲食事業。スタッフ平均年齢28歳の若い力が活躍してます。

*会社の特長:●●●のグループ会社です。若い社員が多く、活気のある会社です。部や役職に関係なく、積極的に意見交換のできる自由闊達な風土があります。

*会社の特長:社員通しの風通しが良く、若い世代が活躍している会社です。「●●●で働いていて本当に良かった」と思ってもらえるような会社づくりをしています。

*事業内容:税理士・社労士・弁護士などが集まる日本最大級の士業グループ(全国18拠点・社員1000名)での会計補助・起業支援業務若い経営者がお客様で友人のような関係になることも多いです。

*事業所からのメッセージ:世界に広がる●●●グループのネットワークを活かし、主に日本食を海外に輸出しております。平均年齢は38歳と若い人の多い会社となります。今回の募集は貿易における船積書類を作成するお仕事となり、パソコンを使ってのデスクワークとなります。パソコンの入力の早い方や貿易事務経験者を歓迎致します。初めての障害者採用という事で有期契約としておりますが、有期期間で支障がなければ契約更新で考えております。労働時間も週30時間以上であればご相談に応じます。時差出勤、時間単位年休制度があり、働き方は柔軟にしております。

他にも幾つか「若い」という言葉が記載された求人票がありましたが、代表的なものを6つ抽出してみました。いずれの求人票も「年齢」の欄には「不問」と記載されています。「会社の特長」、「事業内容」、「事業所からのメッセージ」などの欄に若い社員・若い世代・若い力・若い人…と様々な表現を工夫されています。

これらの求人は「若い障害者」を採用したいのだと思うのですが、社員の平均年齢を明記してある場合、その年齢に近い障害者を採用したいのだろうと推測ができます。しかし、平均年齢が記載されてない場合の「若い」とは、どの程度の若さを求めているのか求人票では分からないので、その会社の自社WEBサイトやハローワーク以外のネット上の求人情報を調べたりすることで、社内の情報・様子が分かり、求人ターゲットを探ることが出来ます。

それにしても…平均年齢38歳の会社が「若い人の多い会社」と自称するのは、あくまでも主観なので問題は無いのですが、求人票として並べてみると平均年齢20代の会社が複数ある中では、かなり苦しいメッセージにも見えてしまいます。さらに 条件が書かれていて…「PCスキル、貿易実務経験があり、週30時間以上働ける障害者を契約社員で採用したい!」と書かれています。このようなかなりハードルが高い条件だと…20代で正社員希望の人はミスマッチなのでしょうね…

求人票をよく見てみるとその企業の側面が見えてくることもあります♬

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