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首都圏(1都3県)、4月~5月の障害者求人動向・多数採用企業の特徴

ハローワークインターネットサービスに、この4月1日~5月24日までに登録された首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の障害者求人の合計数は3,676件でした。その中で、多数採用を行っている会社を調べてみました。

まず、1社で多数の求人票を登録している会社のTOPは、株式会社フルフィルメントCVSの85件でダントツの1位です。2位以下のTOP10までは以下の表の通りですが、小売業界の店員(販売ではなくレジ打ちや品出しなどの軽作業)と食品=施設・学校の給食センターや娯楽・保育の軽作業が大半を占めるなかで、リコージャパン株式会社の事務職が目立つ表になりました。

一方、一つの求人票で多人数の募集を行っている会社・法人のTOPは、横浜市役所で軽作業・パート求人で30名募集の求人が出ています。次に多いのは20名の募集を行っている求人が15件あり、就業場所に東京が含まれているのは、アデコ株式会社とジョブサポートパワー株式会社(マンパワージャパンの特例子会社)の人材業界・2社でした。その他は、すべて埼玉と千葉の障害者福祉施設のパート・軽作業の求人でした。

1社で多数の求人票を出している会社も、一つの求人票で多人数の募集を行っている会社も、大半がパート求人でありフルタイム求人と表示があっても内容をよく見ると週20時間以上であれば時短勤務の相談に応じるような記載があります。要は、求人票が多くあろうとも、一つの求人票で多人数の募集をしようとも、結論としては一つの会社・法人で多数の障害者を採用しようとしている訳で、人件費も大きな支出となる故に、最低賃金に近い金額で、かつ、短い労働時間で雇用することで人件費コストは低減したいという意図があるように思えます。

もしかしたら、障害者福祉施設の求人は、単に受注している業務に対して人手が不足しているから増員採用となっているのかも?ですが、小売・物流・食品・人材など各業界の一般企業の障害者・多数採用の求人動向は、法定雇用達成に必要な人数が大幅に足らないことを示しているように見えます。

この状態は、今まで就職活動を長く続けてきたけれど、なかなか合格・採用されることが無かったという方々にとっては、採用ハードルを下げて多数採用をする会社が増えているので内定を獲得することが出来るチャンスが増えたとプラスに考えることもできます。しかし、せっかく入社した会社で長く働くことが出来ないリスクも高い=応募者の問題はさておき、採用企業が障害者の受け入れ態勢を整えて無いから法定雇用が未達成である会社側に問題があるリスクをしっかり確認して下さい。

そして、1社で多数の求人票を出すことなく、出しても一つの求人票で1名の採用を予定している目立たない会社の中に、どんなポジションで、どんな業務をして欲しいのか明確に記述をして、しかも障害者採用だからといって補助業務という訳でなく、然るべきレベルの業務を相応の給与待遇で採用するという良い求人が埋もれています。いつもお伝えしていることですが、パッと見た時に目立つ情報=顕在化した情報よりも、目立たないところにある情報の方が良い内容である可能性が高く、更に言うならば顕在化した情報よりも潜在的な情報の方が付加価値が高いものです。

なお人材エージェントの転職サイト等でよくある「非公開求人」というものは、社名公開で出ている求人と変わることは無い顕在化している求人です。例えばの話ですが「選考対象は身体障害の方に限定し、さらに20代の女性しか面接しないので、男性は全てNGで30代以上も全てNG」と内々にエージェントに人選依頼をしている求人企業の案件は、表に出してしまうと様々なルールに違反しているから「非公開求人」にするしかない、ということもある訳で全ての非公開求人が付加価値の高いプレミアム求人では無いです。

年齢が高めの人や転職回数が多い人、ブランクや短期離職がある人が、事務職でフルタイム就業を希望するならば、他の候補者=ライバルが気付かない、目立たない求人・潜在的な採用ニーズを探すことと、貴方がそことマッチするPRポイントを探すことが就職を成功させる方法の一つとなります。アンプティパは、潜在的な良い会社・仕事を探すサポートと共に、貴方のPRポイントを見直すお手伝いをします。

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