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障害者雇用は義務ではなく選択にしよう!

ずいぶん昔の話になってしまいますが、私は真面目に勉強をしない学生だったので大学2年生を2回経験(留年)しており、入学した時の同期が先に卒業して新たに働き始める姿を素直に喜んで見送ることが出来ませんでした。着慣れないスーツに新しい鞄や靴を身に付けた新社会人を見るたびに、今でも胸の隅っこがチクッとした痛みを思い出すものです。そのせいか…そのような感情を今も抱えている方の気持ちも理解できます。卒業式が終わると入社式・入学式と毎年繰り返されるイベントの大きな流れに乗り損ねた人が、「卒業しないで、何をしていたのですか?」とか「卒業した後は就職しないで何をしていたのですか?」などと問われて、辛く、苦しい思いをすることに、どれだけの質問者(面接官)が気付いているのか?とも思います。

今の日本は多くの人々と同じ行動をしていれば、その行動について問われることは少ないけれど、多くの人々とは違う行動をしたときに「他の人々のように行動しないのはなぜ?」と大勢とは違うことを咎めるような質問をする・されることが多いようのでしょう。そうではなく、「みんなと同じでは無い、ユニークな君の行動はどうして?」と、比較ではなく、その人自身にフォーカスした質問をすることが当たり前の日本になって欲しいです。

障害者法定雇用義務に関しても正直なところ賛成しかねています。本気で採用&雇用する意思が無い企業が嫌々出している障害者求人は、応募する障害者の時間と手間を無駄にするだけでなく、上司やハローワークの指示で実際に採用される可能性が無い・少ない求人票を作成させられる採用担当者の時間・手間も無駄にしています。

民間企業における障害者雇用は義務でなく選択性としましょう。全ての民間企業は、障害者雇用を「する」か「しない」を公開し、障害者雇用を「しない」と宣言した企業からは罰金がわりに助成金の原資をがっつり回収し、障害者雇用を「する」企業には障害者採用&雇用に関する経費を前述の罰金がわりの助成金の原資から配布すれば、多くの無駄が解消される気がします。

そして大事なことは、障害者雇用を「する」と宣言した会社は、例えば「全社員数の5%を雇用する」などと自主的な雇用目標を公表することです。そして目標に届かない分は罰金がわりの助成金の原資を支出させます。この先の日本において、障害者雇用を「しない」と宣言する会社は新卒や中途の採用において、どんなイメージの会社になるでしょうか?もちろん、障害者雇用を「しない」と宣言した会社は、税金を使う公共関連の事業・業務への参加資格は剥奪されます。そうなると、多くの会社が自主的に障害者雇用を「する」と宣言するでしょう。そしてズルい会社は雇用目標を低く掲げるでしょう。

そこで、障害を持つ人々だけでなく健常者の皆さんも一緒に「自分が就職したい会社」を選ぶ基準の中に、会社の安定性・成長性・収益力…などの中に、障害者雇用目標の高さと実雇用数(達成率)に注目してみてください。多くの会社が共通して選ぶ「優秀な人財」だけを揃えて、そうでない人財を排除し「我が社は儲かってます。安定してます。」という硬直的で排他的な会社と、優秀な人財もいるけど決して優秀とは言えないユニークな人財も一緒に働いているのに、しっかり収益を出せる組織を作っている会社と、どちらがが働きやすいか?健常者も障害者も考えてみて欲しいです。

その結果として、会社を選ぶ求職者…障害者も、健常者も、全ての求職者から選ばれる会社になる為の指標の一つとして使える、義務では無い各企業の自主的な選択としての障害者雇用がスタートすれば、障害者雇用を「しない」会社は勿論、ズルをして低い雇用目標を掲げる会社も、求職者=個人の多くから「あの会社、ヤバくない?」と評価される時代が来ます。これは実現可能なプランだと思っています。みんなと同じだから良いとか、法律で一律に義務を課す以外のにそろそろ目を向けてほしいと思っています。

新年度にあたり、より善き社会になるよう希望を書いてみました。

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