日本シリーズ2019の展望について
いよいよ土曜日に迫った日本シリーズですが、ラグビーを見すぎて
「あれ?どことどこがやるんだっけ?」
という方も多いと思いますが、セ・リーグを豊富な戦力で制した巨人、
パ・リーグはけが人続出ながらペナントを2位で通過したソフトバンクが
CSでパ・リーグ王者の西武を破って日本シリーズ進出を決めました。
【巨人について】
「育成?生え抜き?知らねぇ 勝つだけだ」
原監督は言いました。3年間の高橋由伸政権後、V奪還の決意表明は采配にも表れていました。開幕二試合目で坂本にバントのサインを出すなど、広島への苦手意識を払しょくするには「勝つしかないんや」というのがひしひしと伝わってきました。
「勝つ確率が高い選択をし続ける」
このバント一つで原監督の決意を選手・スタッフ全員が感じたことでしょう。これが「結果を残した者だけが試合に出られる」「調子が悪ければ落とされる」というピリピリした空気感が開幕二戦目で選手全員に植え付けられました。
野手ではキャッチャー、セカンド、サード、レフトをほぼ固定せずに流動的に若手・ベテランを起用しました。内野は山本、若林、増田、田中俊ら20代中盤の内野手を交代で使っていくスタイル。岡本がサードやレフトもこなせる器用さがこのバリエーションを生みました。夏場まではビヤヌエバが三塁を守ればレフトを守りました。阿部や大城が一塁を守ればサードを、内野の若手が三塁を守れば本職の一塁を器用にこなす岡本の守備は、巨人の猫の目オーダーに多大な貢献をしました。
外野もレフトは固定せずに陽、ゲレーロ、重信を併用。捕手も炭谷、大城、小林を投手に合わせずに、打撃や調子や相手投手に合わせて起用。「その日勝つスタメン」が可能となりました。
補強のおかげといってはそれまでですが、高橋由伸さんにはできなかった補強を行い、一般的には非常采配とも言えるパワープレーが掴んだ優勝と言えるでしょう。
一方の投手陣は菅野が故障でピリッとしませんでしたが、山口が菅野を補う活躍を見せました。菅野、山口、メルセデスの3人の先発に、高橋、桜井、今村もなんとか試合を作り、中盤以降は、沢村、大竹、田口。クローザーのデラロサと中川につないでる間に、得意の空中戦に持ち込む展開で勝ち星を積み重ねてきました。ただ、シーズン通して活躍できた選手は少なく不調や怪我での離脱も多かったのが心配です。調子次第で大きくスクランブルする可能性もあります。
終盤には戸郷が出てきました。ひょっとしたら日本シリーズで先発、なんてこともあるかもしれません。菅野もなんとか投げられそうな感じ。いずれにせよ、短期決戦でどのような投手起用をしていくのか注目です。
打撃陣は坂本、丸、岡本、亀井。この4人のうち2人が打てば機能します。打線の状態では巨人に分があると感じます。
【ソフトバンク】
「全員ケガから復帰してきちゃった」
日本屈指の中継ぎ陣は圧巻です。モイネロ、甲斐野、高橋純、カヤマ。特にモイネロはすごかった。ボールの質、安定感、日本一の中継ぎでしょう。あと、椎野と武田もがんばった。石川も復帰してきた。
その手薄な先発陣ですが、シーズンを通して投げられたのが千賀と高橋礼。東浜がまず離脱、ミランダと大竹も試合を作れずに抹消されていました。しかしここに来て和田、バンテンハークが帰って来たのは大きいです。先発が4枚そろえば中継ぎ以降の投手力で巨人を上回るのではないでしょうか。5枚目は武田か? ここに来て枚数がそろってきた投手陣が巨人打線にどこまで通用するかがポイントとなります。
野手も今年は怪我に泣かされました。松田以外はみんな故障しました。そして今、みんな復帰してきました。西武とのCSでは久しぶりに重量打線が復活。1試合平均8点を奪い西武4連勝と圧勝しました。日本シリーズに向けて野手陣の調子が右肩上がりです。復帰したけど多分今もどこか痛い、でもみんな我慢してやっている。「最後や。やるで。」という思いを西武とのCSで感じました。ソフトバンク強力打線が本来の力を出せば、先行逃げ切りスタイルが実現できます。
個人的に注目している選手は中村晃選手です。開幕前に自律神経を患い、球場に行くことができなくなってしまいました。それでも見事にカムバックしてCSでは5番打者として活躍。小さな体から繰り出す天才的な打撃は必見。
【先発投手予想】
ソフトバンク 巨人 1戦目 千賀 山口
2戦目 高橋礼 メルセデス
3戦目 バンテンハーク 菅野
4戦目 和田 高橋
5戦目 武田 戸郷
6戦目 千賀 山口
7戦目 高橋礼 メルセデス
こんな感じでしょうか?日本シリーズ、楽しみましょう!
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