宇野未悠

オトナ成分多めの物書き。 現在「Menjoy!」「SuitWoman」で不定期執筆中。…

宇野未悠

オトナ成分多めの物書き。 現在「Menjoy!」「SuitWoman」で不定期執筆中。 ゲームシナリオライターの代表作は「星降る夜のファルネーゼ」「秘蜜〜隠された過去〜」など。

最近の記事

閉じ込められていた記憶が氷解するとき、少年は大人になるきっかけを掴むー健部伸明著「氷の下の記憶」を読んでー

正直、読んだ後にここまでいろんな感情が綯い交ぜになった本というのは初めてだ。 健部伸明著の「氷の下の記憶」である。 物語は、主人公の外崎慎也が東日本大震災直後、それまで勤めていた出版社を辞めて故郷青森に戻ってきたところから始まる。 マッキー先生との再会で、街が全体が不穏のただ中にあっても安らぎに似た感情を覚えたのもつかの間、病室での親子、そして主治医とのやりとり、さらにベッドであらゆるチューブにつながれているはずの父親の蛮行にいきなり地面に叩きつけられるような衝撃を覚えた。

    • 努力というのは環境が整ってはじめてできることだと再認識させられた話/映画大好きポンポさんを観て

      今年の春ごろから、ようやく本来自分のやるべきことに取り組みだせたのはいいものの、ちょっとしたあることで再び停滞モードに。これじゃあまずいということで、総括として書いてみることにしました。お目汚しになるとは思いますが、どうかご容赦を。 *************************************** 尊敬する先輩より『映画大好きポンポさん』を観ることを勧められたので、8月の中ごろに池袋のシネマ・ロサに行ってみた。 その先輩も、いろいろ大変でどうにもならない状況

      • 息が詰まりそうなほどに……。

        いま、この時間に書き出しているプロットに、息が詰まるほどに苦しい感覚を覚えています。 また向こう側に行ってしまいたくなる。 今度こそ、逃げるわけにいかないので耐えて耐えて、ひとまず息がまともにできるまで待っていますが、時間がないのです。 それは、わたしの状況、というより届けたい人の事情のほうが大きいのですが。 どれだけ短時間にできるか、どれだけわたしが持ちこたえるかが、勝負になるのでしょう。 頑張れるか、わたし。頑張れ、わたし。 悠々として急げという言葉が、今日は特に染

        • 持永昌也さんへの、四年遅れの追悼文

          わたしには、案件に行き詰まると気になった人の名前を検索してしまうという現実逃避のクセがある。 この日も、フレーバーテキストをあと200行完成させなきゃいけないところで、ふととある映画ライターのことが気になり、検索窓にその人の名前を入れた。 表示順位としては、まずツイッターアカウント。これはまあ順当と思った。 でも、その下に来た、ロフトプラスワンのサイトに“映画ライター持永昌也さんを偲ぶ会”という文字に息を飲んだ。 (え……嘘でしょ) しかも、2017年だなんてずいぶん前のこと

        閉じ込められていた記憶が氷解するとき、少年は大人になるきっかけを掴むー健部伸明著「氷の下の記憶」を読んでー

          もう一月も終わり

          うわっ、もう一月も終わりデスね。早すぎます。 コロナ禍の折りですが、わたしはここふた月ほど仕事をほとんどしていませんでした。 やる気がほとんどなかったのもそうなんですが、秋から冬にかけて虫垂炎と胃潰瘍と相次いでやってしまいまして。理由は業務上のストレスをため込んでしまったのが原因っぽいです。 何もせずに、日々のルーティンだけをこなしてきましたが、そろそろ飽きてきましたしなにより収入がないのが不安です。(こういうことをしれっと書くダメ人間) なので、これからはガシガシ仕事を

          もう一月も終わり

          子育てのいちばん大変なときに支えてくれた歌が消えた日

          これは、子供を持つ親ならたぶんたぶんわかってくれる感覚だと思うのですが、NHK教育テレビの「おかあさんといっしょ」がある意味での支えになってくれていた部分があって、それは子供の年齢で異なるのだけど、わたしにとって「ゆうぞう・しょうこ」コンビと「だいすけ・たくみ」コンビにはずいぶん救われました。 (BSも入れると「おさむ・みき・ゆう」トリオもなんですが、BSに入ってない世帯もあるので今回は割愛、そしてこの三人についてはおいおい語らせて欲しいです) そんな中、今日はとても悲しい

          子育てのいちばん大変なときに支えてくれた歌が消えた日

          年の瀬で気づくこと

          いやはや……こちらの更新がなかなかはかどっていない。これは非常によろしくない傾向なのではないでしょうか。 これからは、マメにします。45歳になりましたしね。

          年の瀬で気づくこと

          喪中ということ。

          結婚して14年目にしてはじめての喪中。 おせちもお年玉もお飾りも一切ない地味な年始。 地元の調神社、長い行列の中で今か今かとイライラしながら初詣に行かなくても叱られない。 そもそも帰省しなくてもいい。 普通の食事、年始から仕事しても咎められない。 うちにホットプレートがあればお好み焼き焼いて過ごしてたなと、ケンミンショー見ながらそう思ったり。 義母が亡くなってもうすぐ五ヶ月。 日常を取り戻すために、一切のお祝いごとを避ける慣習は理にかなっていると思う。 今年もよろしくお願

          喪中ということ。

          43歳になりました

          もう惑わずにいるべき年も拘らず、相変わらず承認欲求を拗らせていますが書ける環境が少なからず用意されていることを噛み締めながら生きています。 単著は一進一退ですが、必ず出します。 ここはもう決意が揺らぐことはありません。 まだまだ道半ばです。 今後とも、どうぞよろしくお願いします。

          43歳になりました

          浦和の男がまたひとりピッチを去った

          今日、2018年12月1日。 浦和の男がまたひとりピッチを去った。 男の名前は平川忠亮。 私が浦和に住み始めてからの数年は、ヒラがとても眩しいほどのプレイを魅せてくれた。 ヒラがいるから安心していられたといっても過言じゃないし、それは彼がもたらした素晴らしいタイトルが物語る。 だけど、誰もが平等に年を取る。 加齢によるプレイの衰えを隠せなくなったとき、ヒラの選手としての終わりを口にする人が増えていった。 私はもっぱら南エリアで観戦しているのだけど、熱い北エリアのサポーター

          浦和の男がまたひとりピッチを去った

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          初めまして。 シナリオライター・ライター・作家の宇野未悠と申します。 現在、単著執筆の真っ最中でまさに蛹から蝶に生まれ変わる途中です。 いや、蛾かもしれない。ひょっとしたら蛹のまま死んでしまうかもしれない。 そんな危うさを秘めたまま日々、書いています。 こちらでは、創作実験をしていきたいと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。 TwitterID:@uno_miu FacebookID:miu.uno ご興味があればフォローしてみてください。

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