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竹マルチでイモ栽培~4年目の挑戦と挫折~

飯石地区では、令和2年から竹マルチを使ったサツマイモ栽培を行っています。


今年の挑戦

5月17日、サツマイモの苗植えを行いました。

今年は、作業効率の改善を目指して
① 畑の面積を減らす
② 竹を畝に対して垂直に並べる

ということに挑戦してみました。
こうすることで、竹を短くでき、運搬が楽になりました。
また、畑の外側から竹を並べることができ、作業しやすい感じです。

しっかりと竹に覆われた畑。期待は大きかった。

順調に見えたが・・・

7月末ごろ、草刈りを行いました。
苗植えの段階では、竹がしっかりと畑を覆っているように見えましたが、雑草は竹の間から粘り強く伸びていました。
ツユクサやチガヤのような雑草と芋のツルが絡みやすく、草取りは昨年より手間がかかりました。

雑草対策としての効果は昨年と変わらず。

サトイモとコンニャクイモは順調に生育しているようです。
抜いた雑草で草マルチしました。8月にも同じ作業をしました。

イノシシ侵入!!

「今年も順調だね」「ふるさとまつりで焼き芋ができるかな?」という話をした次の日の朝(9月12日)、農園に行って見ると、大きく広がっていたサトイモがすべて倒されていました!

草マルチをしたところがすべてほじくられている・・・!

サツマイモは竹マルチを押し上げてイモヅルが引っ張り出されていました。

かなりしっかりした竹も押し上げている・・・!

カメラは見た!

農園に設置した監視カメラを確認すると、9月11日と12日の明け方にイノシシが侵入していることが分かりました。竹マルチの上を歩いたり、竹を鼻で押し上げる映像が、しっかりと残っていました。

やめて~

たくさんの反省点

9月20日に農園の片付けを行いました。
10月にみんなで楽しく収穫と思っていたので、協力してくださった住民さんに申し訳なく思いながらの作業でした。

イノシシの痕跡を確認しながらの作業。
マジックマーカーくらいの太さのサツマイモが何本か収穫でき、苦笑い。

片付けのあと、カメラ映像を見ながら話し合いました。考えられる原因として、次のような意見が出ました。


  • 竹を短くした分、軽さがあったかもしれない。押しやすかった?

  • サトイモは、草マルチをしたところを掘り返しているようだ。トウガラシを植えるのが遅く、忌避効果がなかった。

  •  畝に対して垂直に竹を置いたので、隙間に鼻が突っ込めてしまったのでは。

  • 畑を狭くした。人間が作業するには良かったが、イノシシにも通りやすかったのでは。

今後に向けて

来年に向けて、次のような改善案が出されました。

  • 面積を減らし、竹マルチをしっかり固定する。

  • 畑の周りにも竹をたくさん並べる。

  • 囲い、ワイヤーメッシュかネットか・・・

  • トウガラシの苗植えを適切な時期に行う。サトイモを囲うようにする。

  • もう少しこまめに草取りする。

竹マルチは対策の一つであって、竹マルチをすれば万事OKではない

最初はただショックでがっかりしていましたが、話合いを経て反省点が見えてきました。
畑を見回すと、近くにイチジクの木が生い茂っており、その後ろに獣道がありました。

しっかりと獣道ができています。安心して通行している!

イノシシはここをひそみ場として、誰もいない時間に農園で暴れまわったのでした。
農園だけでなく、周辺にも気を配る必要がありました。今年はイノシシの出没や被害が多い年で、特に気配りが必要だったのかもしれません。

獣害対策は「これでOK」というものはありません。いっぽうで対策に取り組めば取り組むほど、被害に遭った時のダメージは大きく、「もうやめよう」という気持ちになります。今後も「とりかかりやすさ」と「効果」のバランスを考えながら、自分からできる対策を地道につづけていきます。

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