戦う姿が可愛いだなんて最高じゃない?

小さい頃、憧れたのはセーラームーンやカードキャプターさくら。
可愛い女の子が可愛いコスチュームを着て世界を守るために戦う。
主人公たちが使うアイテムは何もかも可愛くてキラキラしていて、全て揃えたくて両親にねだった。

でも、現実世界は言葉を喋る猫に戦士としてスカウトされないし、魔法の本をうっかり開くこともない。

けれど、私は戦士になった。
主に完全週休2日制の9時5時での戦闘。
オキャクサマという刺客から窓口を守っている。
武器はボールペンとメモ帳と目力、そしてトークという名の呪文。
これらの武器を駆使して、私はオキャクサマと戦っている。

オキャクサマはなかなか手強い。
戦闘後はいつだって満身創痍。
強さのレベルは戦ってみないと分からないし、攻撃も様々だ。
強面のオキャクサマが実はレベル1だったり、吹けば飛ぶような、細々オキャクサマがボス級だったり.......。
特に手強い攻撃は『ダダコネル』と『ボウゲン』。
『ダダコネル』は戦闘時間が長引いて体力を削られるし『ボウゲン』は心のパワーが削られる。

それでも、へばってなんかいられない!
私は戦わねばならぬのだ。
他ならぬ窓口戦士の一員として!

戦闘には準備が必要だ。
最も重要なのは、戦闘に対するモチベーション。
モチベーションを上げるためには、可愛くなくちゃ、アガらない。
今日のあてくし可愛いんだけど!ごめんなさいね!って
オキャクサマからの重い一撃だって許せちゃう。
戦士になって分かったのは、憧れのヒーローだって、きっと可愛かったから戦うことができたんだ。

だから今日も可愛くする。
戦闘力をあげるため。
オキャクサマに負けないため。
まあ1番の理由は、
戦う姿が可愛いだなんて最高じゃない?