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ジャスティン・ビーバーから目が離せない理由

 2020年に新曲とアルバムのリリース、5月から始まるツアーや、YouTube Originalsでドキュメンタリーを公開することが決まっているジャスティン・ビーバー。これから本格的に音楽活動をしていく彼だが、ふと振り返ってみると、彼は2010年代の音楽シーンにおいてキーパーソンの1人だったのではないかと私は思う。正直に言うと、私は彼の熱狂的なファンというわけではないが、彼の活動には目を見張るものがあった。これから書くことは、これまでの彼の活動に対して感じたことを記録かつ整理するものである。

①ヒットチャートに乗っかる力
 ジャスティン・ビーバーは、個人名義の活動において長いインターバルがあるものの、他のアーティストのフィーチャリングとして精力的に活動しているため、多くのリスナーはヒットチャートで彼の名前をよく見かけるだろう。
 代表的な例は、2017年に発表された「Despacito (Remix) (with Daddy Yankee featuring Justin Bieber」だろう。コロンビアのナイトクラブでこの曲が流れていたことがきっかけで出来たこのリミックスは、ビルボードHot100で1位を獲得し、全世界にこの曲を広く知らしめるものになった。 

この他にも、DJキャレドやエド・シーランなど名だたるアーティストの楽曲にも参加し、ヒットチャートで結果を出している。

②今後活躍するアーティストを引っ張る目利き力
 私自身が思うに、ジャスティン・ビーバーの凄みはこの力があることだろう。これを説明するために、今から挙げる2枚のアルバムを紹介したい。
 まず1つ目は、2013年にリリースされた「Journals」である。R&Bの数々のプロデューサーやヒップホップのアーティストがこのアルバムに参加している。個人的に驚いたのは、フューチャーやチャンス・ザ・ラッパーなどといった現行の音楽シーンで活躍している人たちがこの作品に名を連ねているのだ。

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 2つ目は、2015年にリリースされた「Purpose」。このアルバムに参加しているのは、スクリレックス・ディプロといったEDMのアーティストに加えて、ベニー・ブランコやアンドリュー・ワットといったプロデューサーなど。なかでも、一際目をひくのがトラヴィス・スコットとホールジーである。

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 フューチャーは2015年にリリースした「DS2」で、トラヴィスは2018年の「Astroworld」で全米1位を掴んだり、「Without Me」で初の全米1位を取ったホールジー、チャンス・ザ・ラッパーは2016年に「Colouring Book」を発表してグラミーで最優秀新人賞に輝いたように、JBの作品に参加してから華々しい活躍をしている。結果として、ジャスティンには音楽シーンに対する目利き力があるように思わずにはいられない。

③現在の音楽シーンを捉える力
 近年の音楽シーンにおけるトピックといえば、2018年にカニエ・ウェストが自身のプロデュースも含めたアルバムを4週連続でリリースしたことだろう。しかしながら、ジャスティン・ビーバーは「Journals」をリリースする前に、新曲を10週連続で公開しているのだ。ちなみに、ジャスティンは来日した際、カニエと交流を持っていることが話題になっている。

また、R&Bとヒップホップを基軸とした「Journals」以降、ヒップホップとR&Bの売上がロックの売上を超えて、最も売れたジャンルになっていることが結果として表れている。さらに、「Purpose」はDJ・プロデューサーのカイゴによるトロピカル・ハウスや、この作品に参加しているトラヴィス・スコットによるサウスのヒップホップ・トラップを取り込み、HOTなシーンを世界中に広めることに成功した。②でも前述したことも踏まえると、現在かつその先の音楽シーンにしっかりアンテナを張っているアーティストこそがジャスティン・ビーバーなのだ。

※これからのジャスティン・ビーバー
 2010年代というディケイドにおいて、ジャスティン・ビーバーが重要なアーティストであったことは間違いない。そんな彼は2019年の終わりに「#BIEBER2020」というプロジェクトを発表した。

 
そして、1月上旬に「Yummy」のリリース・ミュージックビデオを公開。ヒップホップ・トラップ以降のポップスを打ち出している曲だと私は感じた。

さらに、1月下旬に自身のドキュメンタリーを公開・2月8日のSNLに出演・「エレンの部屋」でアルバム「Changes」を2月14日にリリースすると発表。これから彼は一体、私達にどんなストーリーを見せてくれるのだろうか。行く末をしっかり見届けたい。

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