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DD.Records:失われた幻のレーベル

1980年代初頭、日本の音楽シーンにおいて一つの特異な存在として登場したのが、完全自主制作カセットレーベル「DD.Records」です。このレーベルは、そのユニークなスタンスと斬新なアプローチで、多くのアマチュアミュージシャンに新たな表現の場を提供しました。今回は、このDD.Recordsの歩みとその魅力について詳しくご紹介します。

起源と背景

DD.Recordsは、山梨大学電子科に在籍していた鎌田忠氏によって設立されました。鎌田氏は「スーパー・アマチュアリズム」という言葉を掲げ、アマチュアミュージシャンたちが自由に作品をリリースできる環境を作り出しました。彼の寛大な心と緩やかな判断基準により、「取り敢えずこれで良い」と思った作品は全てリリースされました。

このレーベルは、1980年代のカセット交換サークルから発展したもので、当時の宅録ブームと相まって多くの作品が生まれました。カセット(クローム・テープ)とA4サイズのリーフレットで構成されるパッケージは、送料を含めた最低限のコストで購入できるという手軽さも魅力の一つでした。

Noteにて書かせて頂いた題材を中心に
Spotify for Podcastersにてお話させて頂いております。

https://open.spotify.com/show/3StuESpZ1Xhez8oCs3ZTPn

神奈川・三浦海岸に位置するビンテージ・セレクトショップ「UNKNOWN」の
オーナーによるラジオ番組。

古着と言う知識だけではなく
ファッション・音楽・アートなどに通ずる世界カルチャーを中心に
流行りや時代の進化を音源や思想を通しながらお話ししています。

音楽はオーナー自身が発掘した
世界のカセットテープ音源・レコードを中心に流させて頂いております。

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