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推しのオバサン

1月26日(金)

推し活で東京に行ってきた。
1泊2日、文フリぶりの東京だ。

「推し」と言っても、「推しポッドキャスト」である。
以前書いた通り、ポッドキャストの人気番組「Over
the sun」のイベントに行ってきた。
私にこの番組を勧めてくれた友人が、チケットに当選してくれたので、ありがたく参加させてもらった。
(後で聞いた話だと、応募数がアリーナクラスだったとのこと!プレミアチケット!私は落選したのに、やはり、持つべきものは友達だなぁ。)

公演は18時半からだったので、とっても久しぶりに渋谷原宿周辺をブラブラ歩いた。
ハチ公改札から出た途端、頭にスカイツリーを乗せ、時々何かを叫ぶカラフルなおじさんが、観光客との写真撮影に気さくに応じていたり、その横では動物愛護の団体が「豚を殺すな」と叫んでいた。
「こわい…」
思わず声に出てしまった。
友人が立っていた大谷翔平の大きな看板の下には、極左と思われる主張が書かれたテプラがたくさん貼られていた。
東京ではいつもこうなのだろうか。ものすごい量の思想が目に見える形でぶつかっていた。

2年だけ関東に住んでいたころ、一本で来られるという理由で、週末に意味もなく渋谷に出たりしていた。
完全なオノボリさんだが、本当に意味もなく1時間以上かけて渋谷に出てきて、ブラブラして、また1時間以上かけて帰る、ということを繰り返していた。
しかも、裏の方まで行こうとか、原宿まで歩こうとかは一切なく、渋谷駅周辺の商業施設をただただ足を棒にしながらハシゴしていた。
ヒカリエができるぐらいの頃で、まだまだ再開発中の渋谷駅周辺だ。
本当に、あの頃何していたんだろう。
なので、「久しぶりの渋谷」と言いながら、土地勘は全くない。
一緒に行った友人は、大学時代同ゼミで、関東に同時期に出てきたという縁だが、彼女は、浴びるように酒を飲み、意味もなく人混みをほっつき歩いていた頃も、頻繁に付き合ってくれていた。器の大きい人である。
今回も、Googleマップを使いこなせない私を連れて歩いてくれた。

会場は、オバサンたちが、イベントのコンセプトカラーの黄色い何かを身につけて参集していた。
もちろん私たちも、黄色いセーターを着ている。
会社は決して若い扱いではなくなった私たちも、その会場では、若手な方だったのではないか、と思う。
因みに、番組ではリスナーを「互助会員」と呼んでいる。

イベント内容のレポはしないけど、ジェーン・スーさんも堀井美香さんもとっても楽しそうにしていて、推しが楽しそうでよかった…という気持ちを少しだけ味わえた。
後ろの席に座っていた互助会員さんが、何か始まるたびに、「〇〇かな?」「〇〇かもよ!」と、キャッキャしていて、副音声的に楽しめたのも、番組らしくて良かった。

ステージの最後にゲストで歌手の秋川雅史さんが登場した。
テレビで観るよりも、かーなり男性ホルモンが出ている風貌で、初めは笑ってしまったが、その美声でテーマ曲(歌詞がかなりふざけている)を歌い始めると、やはりオーラのある歌声で、会場が引き込まれるのを感じた。
2曲目に、名曲「千の風になって」も歌ってくれた。
バックの映像が、ドローンで映した田舎の航空写真で、カラオケのようなチープ感にまたニヤニヤ笑ってしまったが、曲が進むにつれ、会場から鼻をすする音があちらこちらで聞こえ始めた。
ステージ場のジェーン・スーも、目を潤ませていた。
そして、まさかの、私のほおにも、つーっと一筋の涙…笑

感情のジェットコースターに乗り、全員が生理前の情緒のようなイベントは、それで幕を閉じた。

歳をとって涙もろくなったのだろうか。
ジェーン・スーにもらい泣きをしたのだろうか。
秋川雅史の歌声が聴く人の心を揺さぶるものだったのは確かだ。もしかしたら、秋川雅史が、次の推しになるかもしれない。

Xに渋谷にいることを書いたら、じぇきゃさんが会いたいと言ってくれて、とっても嬉しかった。
新幹線の時間動かせなくてごめんね
今度は行く前に連絡する!

「バレンタインデーに関する話」

回すのが遅くなってしまって、もうバレンタイン直前になってしまった…ごめんなさいっ!

バレンタインで、まったくいい思い出はないのだけど、高校の時の話を。たぶん話したことないと思うんだけど…
まあ、高1のときだと思うけど、当時片思いで好きだった人いたじゃん?笑
その人に渡そうと思ってクッキー作ったことあるの。
でも、なんか、ビターな感じにしたくて、レシピから砂糖をほとんど抜いて作ったのね。チョコレートも多分ほんとに苦いやつに変えて。
しかも、包装のことなーんにも考えてなくて、焦って探して、もらったアロマキャンドルが入ってた包みを見つけて、「これでいいや!」て、入れて、当日持って行ったんだよね。こわいよねー。

結果、その日会えずに渡せなかったんだけど。
そんな話しながら、電車に一緒に乗った友達と一緒に食べたんだよね。

そしたら、めっちゃくちゃ不味かったの。
クッキー自体が土みたいな味と食感で、そこにアロマキャンドルの匂いが移ってて、なんていうか、ミント味の土塊だった。あれは。
小麦粉から、土できるんだ〜、こんな味の食べ物できるんだ〜、て感心するぐらい。
一緒に食べた友達も、言葉を失っていて、
「ま、マズいね。」
と私が言うと、
「う、うん…これは…。」
て、言葉が続かないぐらい不味くて(笑)。
普段は何しても褒めてくれるような優しい、優しい子なのに、
「これは、渡さなくてよかったね。渡してたら大変なことになってたね。」
て言っていた。
ほんっとに、渡さなくて良かった…。

ということがありました。
ほろ苦い…いや、本当に苦いというか、ミント味の土塊の思い出です!


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