代筆許可 障がい者への合理的配慮の提供の義務化で可能に
こんにちは、ユナイトnote担当です。
保険契約をする場合、代筆は禁止されています。しかし例外があります。それが、合理的配慮の提供義務です。
■障がい者への合理的配慮の提供義務は、求められたら対応すること
事業者の障がい者への合理的配慮の提供は、2024年4月に義務化されました。障がい者手帳の有無は問いません。
内容をまとめると
障がい者からの要求に応じること
通常の自社のサービス等を、他の方と同じように受けられるようにすること
ルールや慣行に縛られず柔軟に対応すること
互いに決めつけず、双方が相手の状況を聞きあうこと
過重な負担や通常の業務の範囲を超えるようなものはしなくてもよい
例えば、飲食店でお客様から「車いすのまま座りたい」との要望を受けた場合、椅子をどかすのは義務の範囲と考えられます。しかし「食事介助をして欲しい」との要望では、通常の業務に食事介助がなければ、お断りするのも妥当だと思われます。また以前は行えた対応だとしても、今は忙しくてできない、ということもお断りの理由としてあり得ます。ただし断りの場合でも代替案や出来ることを互いに探っていくことは義務の範囲と考えられます。
あくまで障がい者から要望があったときに対応することです。私は自分の事情を表明することが苦手なので、もし障がい者になっても提供を受けるのは勇気がいると思います。ただ近いと思ったのは、子ども用の椅子や食器、取り皿を確認することでした。
私自身勘違いしていましたが、あらかじめ施設をバリアフリーにすることや対応できるようにしておくことが義務になったわけではないようです。
■罰則はなしですが、報告はあります
現状(2024.8)は努力義務のため、義務を怠ったとしてもすぐに罰則ということはありません。ただし何度も義務を怠るなど、状況によっては事業を担当している大臣に報告することになっています。報告に虚偽があったり、怠ったりした場合には、罰則(20万円以下の過料)の対象になります。
■保険会社は一部ルールを緩和しています
保険代理店は、保険会社からも柔軟に対応するように求められています。その中の一つに、代筆の許可が挙げられます。
保険の契約では、たとえ配偶者や親族であろうとも代筆は禁止されています。しかし合理的配慮の提供に限って認められることがあります。代筆以外にも音声でのサービスなどを行っている場合もあります。保険会社によって対応は異なりますので、契約をお考えの方は、相談してみてはいかがでしょうか。ちなみに、忙しいから、などは対象理由になりませんのでご注意ください。
■まとめ
保険契約では代筆は禁止されています。
しかし障がい者の合理的配慮の提供義務の場合は、認められることがあります。
該当の方と保険募集人、さらに保険会社と相談しながら出来る方法を探っていきます。
ルールを柔軟にするというルールが新設されたと言えます。
必ずしもマニュアル化はできませんが、ケースが積み重なれば可能な対応も増えていくかもしれません。
お忙しい中、最後までお読みいただきありがとうございました。
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