保険のMVAとは
こんにちは、UCnote担当です。
今回はMVAのお話です。Market Value Adjustment の略称、日本語では市場価格調整と呼ばれます。主に外貨建保険に関係してくる概念です。それでは始めていきます。
■結論
市場金利に応じて、解約返戻金が増減する。
満期償還時には関係がない。
■MVA(市場価格調整)
▼概要
解約返戻金等が変動する仕組みです。一般に保険の解約返戻金は契約段階で確定していますが、MVAのある保険では定まっていません。この変動は、市場の金利の変動に合わせておきます。契約時に基準に示した金額を上振れることもあれば下振れることもあります。
▼変化の仕方
市場の金利が上昇すると、解約返戻金は減ります。逆に市場の金利が下がると解約返戻金は上がります。上がったのになぜ下がるのか、という点が混乱しやすいですが、これは主に債券で運用されているためです。
そこでまずは債権の話です。債券は市場で売買されており、市場金利が上昇すると価格が下がります。まさに今回の解約返戻金と同じ動きです。債券では、発行時に市場金利を元に金利が設定されます。金利は満期償還まで変わりません。例えば100万円の債券を購入した場合、2%の金利であれば年間2万円が手に入ります。しかしもし次の年に金利が3%に上昇した場合、前の2%の債券を欲しがる人はいなくなると予想されます。そこで、2%の債券を売りたい側は、値引いて債券を販売します。つまり金利が債券購入時よりも上がると、持っている債権の価格はさがります。
ここで保険の話に戻ります。MVAの保険の解約返戻金は、運用中の債券価格に影響を受けています。中途解約した場合には、その時の債券価格で売って現金化し、解約返戻金を支払うことになります。そのため市場の金利が上がると解約返戻金は減ります。
▼満期
保険の満期時は国債償還のタイミングですので、MVAによる増減はなくなります。あくまで途中での換金時の仕組みです。 ただし気を付けて頂きたいのは、自動で更新されるパターンの保険もあります。請求しなければ、またMVAの対象になることも予想されますので、満期が近い保険はどうするかを検討しておくことを推奨します。
▼該当商品
利率変動型という名前がついているものはMVAの対象と思って良いと思います。すべての保険が対象ではなく、むしろ該当する商品は数少ないです。そのうち多くの場合は外貨建だろうと思います。現在の商品では、対象の保険の設計書やパンフレットに記載されているはずですので、気になる方は、一読されることを推奨します。
▼債券との違い
それでは債権を保有するのと何が違うのでしょうか。それは保障があるかどうかです。もし保険金と保険料の差が大してなかったとしても、死亡保障としてもらう場合には、相続税等で優位に働く場合があります。ただし債権の方が利回りは良いかもしれません。保険の場合は保障等のコストが余計にかかるためです。
■まとめ
MVAの保険の契約は債権の購入と同様の考え。
保険なので、保障という債券とは異なる特徴がある。
■担当の一言
ニッポンチャチャチャ。祝決勝トーナメント進出です!朝方起きてビデオを見ながら観戦しました。リアルタイムではなかったですが他で結果を知りたくなかったので朝方に見ました。途中ドイツ・コスタリカ戦でコスタリカが勝っていた時は、まさかの日本・コスタリカが進出か?という流れにはわくわくしました。結局はドイツが勝ち、日本とスペインが決勝リーグ進出になりましたね。奇跡ではなく、軌跡だ!と再び書いておきます。ドイツ・スペインに勝てるならば、もはやどこに勝ってもおかしくないと言えると思います。さて次はクロアチアです。アドリア海、紅の豚ですね。月曜日の深夜です。楽しみが止まらないです。
それでは、良い週末をお過ごしください。
■参考
▼公益財団法人生命保険文化センター
・生命保険に関するQ&A
https://www.jili.or.jp/knows_learns/q_a/life_insurance/134.html
▼財務省
・国債の「表面利率」「利率」「クーポンレート」「利回り」はどう違うのですか
https://www.mof.go.jp/faq/jgbs/04ea.htm