JOB型求人という世界標準に移行した方が、たぶん健全に今より手を抜けるようになる。

この本を途中まで読んだので、感想。

まず、ここだけさえれば理解できるというポイントは。
JOBに人を付けて、JOBがなくなれば解散」というのがJOB型という点である。

これだけをおさえればば他はそれに関係して起きてくることなので、ここだけをおさえておけばいい。

僕が思っているのは、「仕事をするのに、自分の力を全部発揮する必要はないのに、現行の日本のやり方では、従業員の労働力をすべて活用させられるように命令することが可能である」ということである。

つまり、がんばらされるということだ

その理由は、経営者は、社員の仕事内容を変更できるからだ。
なぜ変更できるかというと、JOB内容を決めて契約しておらず、変更も可能となっているからだ。

これは、
単純化のために、「仕事エネルギー」という概念をつくって考えてみると、

ある健康な男性が一日に、仕事エネルギーが70使えるとすると、
もしJOB型で内容が仕事エネルギー30消費だとすると、仕事終わりに40残るという働き方をすることができる。

ところが、経営者が、内容を決めれる場合、40残っているように見えたら、仕事内容を仕事エネルギー70の内容に変更されるということである。

このせいで、いろんな人が、それぞれの限界まで、労働する仕事内容を上昇させられてしまうということである。つまり、みんながんばっている。
という意味不明なことがおきるのである

全員が、それぞれのエンジンをフルスロットルで、回すというバカみたいなことが起きるのだ。

JOB型なら、仕事エネルギー30の人は、20のJOB求人に応募すればいいし、50の人は20の求人なら楽に過ごせるし、給料を増やすために40の求人に応募するというのもできる。

このように、仕事の負荷をJOBの詳細な契約内容で見積もり、それをやるということで、健全な働き方になるのであると思う。

非正規雇用の問題とか、派遣社員の問題とか、過労とか、そういう問題は、すべて、JOB型雇用でないために発生してる事象を別の方法で解決しようとして起こっていることである。

しかし、
まあいえば、すべての雇用がそもそも、JOB型雇用でしかないと考えてみると、
現行の正社員は、JOBの契約内容が「なんでもします。がんばります」という契約だと考えることもできる。

実際に新卒は「なんでもします。がんばります。」といって働くのだと思う。

そして、社会の実際のJOB型への移行は、アルバイト求人や派遣社員などの非正規雇用の方から始まっているということだろう。

だから非正規雇用が、最終的に非正規雇用でもなんでもなく、一般の雇用形態になり、今の正社員が、特殊メンバーシップ雇用といった名前で呼ばれるようになるのかもしれない。

非正規雇用の割合が4割に達してるらしいので、今後これが6割に達すれば、もはや、非正規の意味が逆転することになるだろう。

そもそも、JOB型雇用というの言葉が、この著者が考えた造語であり、つまり、こういった、意味不明な雇用契約で働いているのが、先進国では日本だけという現状を多くの人は知らなくて、

知らないから、こうなっている可能性がある。

なので、知りさえすれば、変だ、変だと騒ぎだして一気に変わる可能性があるだろう。例えば学校教育や職業教育で、「JOB型とは」という講義を作れば就活する学生は、全員JOB型雇用の概念をもって、就職し、なるほど、日本の会社の職務が決まってないとはこういうことかと、実感するだろう。

知らなければ、先輩にそういうもんだと言われて、ああそうかと思うだけかもしれないが、知っていると、なるほど、メンバーシップ型というのはこれか、と考えるだろう。

著者が書いているブログ記事を見つけた。
本の内容に似たことがかいていた