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「okaeri」が「hajimari」になったツアー初日ライブ―― nuance oneman tour『botäwnie』-okaeri- KT ZeppYokohama

2020年10月18日、KT ZeppYokohamaにてヌュアンスのワンマンライブが行われた。当初、botäwnieツアーのラストを飾るライブのはずだったが、コロナ禍の影響によって、行われるはずだったライブが軒並み中止や延期になった影響で、なんとゼップ横浜という大箱がツアー初日のライブになってしまったのだ。

公演名に「okaeri」と付けた理由は複数あると思う。ツアーで全国をまわり、ラストに横浜に帰ってくる――デビューして3年、ついに横浜の大きな会場でライブを開催する――等々。しかし、ツアー初日になったため、その「okaeri」が「hajimari」という帰航が出航になってしまった「歪み」みたいなものをライブを通して自分は感じて、それがまたヌュアンスぽいな~と面白く思えた。

舞台を船に見立てて、バンドメンバーを「機関士」とし、航海に旅立つという演出。途中に嵐にあったり、鏡にまつわる船の中に伝わる言い伝えなど物語が進んでいくのだが、これがツアーのラストだったら、全国まわったライブが航海とシンクロして「色々あったけど、横浜に凱旋することが出来た!」と、共感できるのだが、ツアーの始まりなのに旅が終わった感じになり、なんかシックリこない自分がいた。(もしかしたら、旅立つ前の話だったのかもしれない。一度見ただけでは把握できなくて、自分が誤解しているかも)

最後にメンバーが「行ってきま~す!」と叫んで終わるのだが、もしこれがラスト公演だったら、次のフェーズに進むという大きなスケールの意味になるのだが、ツアー初日になってしまったので、単にツアーをまわってくるという意味になってしまったが残念。これらが自分が感じた「歪み」だ。

と、グダグダと文句を言ってきたが、ライブ自体は最高に楽しくて、演奏やパフォーマンスは過去のo-eastでの2回のワンマンより格段に良かったし、なによりメンバー達が自信に満ち溢れていて、本当に頼もしかった。頑張れ~頑張れ~と思いながら見ていた過去のライブが懐かしく思うくらい。

最後にヌュアンスのとって初めてのMV「初恋ペダル」が上映されたのだが、これもツッコミどころがあって、現場で笑いながら見てしまった。これについては、また次の機会に。

本当のツアーラストライブは、横浜MMブロンテというブリリアショートショートシアターの跡地に出来たライブハウス。もちろんゼップよりも小さな箱なのだが、そこでこの航海をどういう風に終わらせるのか逆に楽しみになってしまった。ヌュアンスの次のステージを感じさせられるライブになるのだろうか。


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