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わんこの歯ってどうしてる?放っておくととんでもないことになるけど......

「毎日歯みがきしていますか?」もちろん!ワンちゃんのお話です。
実はワンちゃんに大変多い歯周病が原因で、さらに重い病気にかかってしまったり、命に関わるほど重篤化してしまうケースがとても多いのです。

ワンちゃんに歯みがき!?初耳の方は…早速今日から練習開始です。


なぜ毎日必要なの?

ワンちゃんの歯周病…歯周病は別名『バイオフィルム感染症』といいます。
バイオフィルムとは“ヌメリ“のことです。(台所や排水口にできるものと同じ )食後は口の中がヌメヌメしますよね?

放っておくとヌメリの中で細菌が活発に動き、歯垢がつくられます。
※歯垢…細菌の塊。歯周病の原因。

また、犬の口腔内は弱アルカリ性のため、歯垢が歯石(ハブラシでは除去できない)に変わるスピードが人間の 8 倍程。約 3 日で変化してしまいます。
※歯石…この歯石が増えれば増えるほど更に歯垢がつきやすくなります。

なので、毎日の歯みがきで“ヌメリ“をなくすことが、恐ろしい歯周病の予防となります !


歯周病の何が恐ろしい?

歯周病は、
歯肉の腫れ

出血

歯と歯肉の境目の溝(歯周ポケット)が深くなる

歯の根元に膿がたまる

歯や骨が腐って溶けていく…

といったように進行していきます。
この進行における悪化現象は、以下の通りです。
・口臭、よだれ、鼻汁、くしゃみ、目ヤニが増える
・歯が抜ける
・顎の骨が折れる
・頬から膿が出る

これだけでも恐ろしいのですが、歯周病がこわいところは“気がつかない“悪化があることです。
歯周病は細菌感染症ですので、血管に細菌が入り全身へと散らばり、腎臓や心臓、肝臓に重篤なトラブル(腎不全・心不全・肝不全)を引きおこします。

そしてもう一つ恐ろしいのは「食事ができなくなる」こと。
顎が折れる、口腔と鼻腔つながってしまうなどの重症化した場合はもちろん、口内に強い痛みを感じ食事が苦痛な時間になってしまうことも…。

・硬いものが噛めない、食欲不振
・食べながら頭を振ったり、痛がる声を出している
・口からフードをこぼしやすい(噛む力を弱めて食べているため)


また、口内に異常がある場合、何かが引っ掛かっているような錯覚を覚えます。これを取り除こうと、前足でしきりに口周りを触るような仕草や、地面に顔をこすりつけるような行動をとることも。

ワンちゃんは言葉で痛みを訴えることもできませんし、痛みを隠してしまう生き物です。満足に食事をとる事ができない日々がどれだけ辛いものか…想像がつくと思います。

当然多大なストレスも募ってしまいますが、ワンちゃんは自らの意志で病院に行くこともできません。


歯みがきガム、指ガーゼでもいいの?

じゃあそんな恐ろしい現象が起きないためにはどうしたらいいの?歯みがきをめんどくさがってしまう飼い主さんたちは、とりあえず歯みがきガムで済ませてしまうものです。

当然ですが、これだけでは不十分です。ですが、ブラシでの歯みがきを行うための練習にガーゼを使ったり、ガムを歯みがきにプラスで与えたりすること自体は問題ありません。
ただし、歯みがきガムの与えっぱなしはNG!です。誤飲や歯の欠損の原因になり得る上、犬の歯は人間よりももろく、欠けた部分の神経が露出し強い痛みを伴う場合もあります。

ですので、ガム・おもちゃの硬さや素材選びにも注意が必要です。


無麻酔歯石除去ってどう?

麻酔をかけずに気軽に歯石を取ることができると、一部ではおすすめされていたり、利用される方もいらっしゃいます。

しかしながら、無麻酔では表面の歯石を減らすことしかできず、歯周病の予防・治療に重要な歯周ポケット内の処置はできません。歯の表面に傷がつき新たな歯石が付着しやすくなる場合も。

また、施術中に顎の骨が折れる、取れた歯石が気管や肺に入り誤嚥性肺炎を起こすなどのトラブルも実際におきています。

口腔内の処置をすることは立派な医療行為ですので、獣医師さんに相談することをお勧めします。


まとめ

歯周病は病気です、歯みがきやデンタルケアについては、獣医師に相談しましょう。
※アメリカでは獣医師以外が口腔内の処置をすると法律で罰せられるとのこと!ワンちゃんと安心して過ごすためにも、こういった点にも気をつけておきましょう!!


いつまでもあなたとあなたのパートナーが健康で幸せに暮らせますように。願いを込めて。

unir
…繋ぐ、結びつける、ひとつにする、団結させる


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