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確認

タイトル:確認

「け、刑事さん!す、すぐ!すぐ来てください!」
ある日、署に連絡があった。
なんでも自宅で、息子が首を吊って
自ら自分の人生を終わらせ、遺書まであったと言う。
すぐ自宅へ向かった。

「け、刑事さん、お願いします…あ、あれ…」

母親はその場にうずくまり、
少し精神異常をきたしているかのようだった。
息子の部屋に行ってみると、
部屋の上方にちょうどあった柱に紐をかけ、
下に台座を持ってきておそらく台座を足で外し、
やはり自らこの世を去ったようだ。

息子の首吊り遺体はそのままにされていた。
部屋の中でブランとぶら下がったまま。

そして投げ出された台座の横にはテーブルがあり、
そのテーブルの上にルーズリーフが1枚置かれ、
そこに息子直筆の遺書が残されていた。

「わ、わたし、どうしたら…どうしたら…」
「お母さん、落ち着いてください。すぐ署の者が来ますので」
一応このような場合でも、
他殺の線が無いか調べねばならない。
母親はずっと震えたままだった。

それから俺はまた宙づりになっている息子を見、
詳細確認をして行こうとした。
母親には残酷な話だが、鑑識が終わるまで
遺体はそのままにしておかねばならない。

しかしその時だった。
息子の勉強机の上に置かれていた
小さな鏡を見た時、ちょうど俺の背後に居る
母親の姿が映った。

そのとき母親は悲しみに暮れながらも、
その悲しみとは全く別の鋭い眼差しで
俺の手元ではなく、俺自身を凝視していた。
まるで何かを確認するかのように。

息子はルーズリーフの取り外しができる
リングノートに日記をつけていた。
そしてあとで分かったことだが、
息子は多額の生命保険にも入っていた。

少し前から息子は自分の人生に嫌気が差し、
その心の叫びを日記につけていたらしい。

動画はこちら(^^♪
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