天川裕司

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天川裕司

初めまして、天川裕司です。 【アメブロ】 https://blog.ameba.jp/ucs/top.do 【YouTube】 https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos

記事一覧

10代から20代に書いた詩(2)

僕は恰好つけだ。素直に生きる、ということを知らない。ただ自分の生きた証だけを他人(ひと)に伝えたくて、心の余裕がなくなった。人の言うことだけを聞いて、自分はこの…

天川裕司
19時間前
19

メールして

タイトル:メールして 俺は今、彼女と付き合っている。 仲が良くて、将来も近いあっていた。 愛する彼女の為なら俺は何でもしてあげたい。 この前いつものように彼女にプ…

天川裕司
20時間前
11

トイレの精か霊

タイトル:トイレの精か霊 私はある日、暗い公園を歩いていた。 もうすぐ家に着くと言う時に、猛烈な尿意が襲ってきた。 「くっそ〜!もうダメだわ!我慢できない!どっ…

天川裕司
20時間前
6

踏み切り

タイトル:踏み切り 仕事で郊外に出向いた時、長い踏み切りに出くわした。 「くっそ〜早く電車通れよ」 なんて思いながら汗をふきふき待っていると、 その踏み切りの向こ…

天川裕司
20時間前
5

牧師

タイトル:牧師 俗世間の人々は噂する。「あの牧師は利益を求めて信者を増やし、自分を現人神の様にして、ただ人を傷付けている。あんな牧師こそ殺さねばならない。これは…

天川裕司
20時間前
4

どん底の男を羨ましがる牧師

タイトル:どん底の男を羨ましがる牧師 ト書き〈牢獄の中〉 牢獄の檻の前に、牧師が来てくれた。その牢獄の中にいる男はどん底にある。 人生のどん底。人間のどん底。も…

天川裕司
20時間前
3

~作家に懐いた記憶喪失~(『夢時代』より)

~作家に懐いた記憶喪失~  折りを見て家へと帰り、家(うち)の鍵を始めの内には見付けられずに、家(いえ)の玄関まで上る間(あいだ)の、石垣の内に掘って仕立てたポ…

天川裕司
20時間前
9

~幻想(ゆめ)の死体安置(モルグ)~(『夢時代』より)

~幻想(ゆめ)の死体安置(モルグ)~  言葉の消えない宙(そら)の上では人物模様が散漫に在り、俺の気色を離れる気色が、俺の良く識(し)る仲原中也に散見され得る。…

天川裕司
20時間前
3

~戯具扇子日和(ぎゃぐせんすびより)~(『夢時代』より)

~戯具扇子日和(ぎゃぐせんすびより)~ 一、 戯具(ぎゃぐ)を飛ばした二人の男が居た。黒い学ランを着用している学生風情が新旧問えない学舎の陰にてすらりと集まり、に…

天川裕司
20時間前
2

~夏目漱石の詩文を読んで~(『夢時代』より)

~夏目漱石の詩文を読んで~  今、ふと思った事だが、私の〝物を書く感覚(いしき)の四肢(てあし)〟は、漱石氏の書く幾多の作など読んだ後(あと)にて筆を取ったら、…

天川裕司
20時間前
2

~セブン~(『夢時代』より)

~セブン~  陽気な雰囲気(ムード)に気軽に打たれた春の日の事、俺の姿はそれまで通(かよ)ったD大に居り、明るく仄かな〝お天気ムード〟が何処(どこ)とは知れずに…

天川裕司
20時間前
5

~クリスマスの夜~(『夢時代』より)

~クリスマスの夜~  或る〝勝機〟を片手に人間(ひと)が憂いだ世間を離れて知覚を愛し、愛の定義は独断出来得る怪しい意識を肴(あて)とする内、次第に眠気が〝睡魔〟…

天川裕司
20時間前
4

10代から20代に書いた詩(1)

「無題」 孤独、それを消してくれるものは何? 男であるが故に女を愛せず、僕という個人は、狂人みたく、なってしまった。何故、何にもないのに、壁をつくるのだ。それを…

天川裕司
1日前
21

温泉旅行

タイトル:温泉旅行 ある日、友達のチカコと一緒に温泉旅行に行った。 そこは結構、温泉で有名な旅館。 でもその温泉で、私は恐怖体験をしてしまった。 チカコと一緒に温…

天川裕司
1日前
28

運送屋の仕事

タイトル:運送屋の仕事 俺は都内の運送業者で働いている。 そんなある日の事。 「このマンションまで配達頼む」 と上司に言われ「はいわかりました〜!」 といつものよ…

天川裕司
1日前
12

お風呂

タイトル:お風呂 私がお風呂に入っていた時。 何か人の気配を背後に感じた。 「…なにこれ、やばい…?」 その時の私にしかわからない感覚。 していると案の定… 「ね…

天川裕司
1日前
5
10代から20代に書いた詩(2)

10代から20代に書いた詩(2)

僕は恰好つけだ。素直に生きる、ということを知らない。ただ自分の生きた証だけを他人(ひと)に伝えたくて、心の余裕がなくなった。人の言うことだけを聞いて、自分はこの白紙以外出さなくていい、何度か思ったものの、なかなかにどうしようもない。人間には〝はけ口〟が必ずいる。それが汚れた方であるのは人間の欲だ。仕方ないのか。自分のファンを作りたい、その願望が自分をつき動かし、せつなくし、迷わす。僕よ、どうか神様

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メールして

メールして

タイトル:メールして

俺は今、彼女と付き合っている。
仲が良くて、将来も近いあっていた。

愛する彼女の為なら俺は何でもしてあげたい。
この前いつものように彼女にプレゼントした時…

彼女「え?車買ってくれたの?うれしい〜」

って喜んでくれた。
彼女が喜ぶ顔を見ると俺も嬉しくなる。
俺は早くに両親が他界して今は一人ぼっち。
だから周りにいる人たちをとにかく大切にしたい。

それから数日後。

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トイレの精か霊

トイレの精か霊

タイトル:トイレの精か霊

私はある日、暗い公園を歩いていた。
もうすぐ家に着くと言う時に、猛烈な尿意が襲ってきた。

「くっそ〜!もうダメだわ!我慢できない!どっかにトイレないかしら!?」

まさか女だてらに、そこら辺でするわけにもいかない。
とにかくどこかにトイレはないものか??
それだけに全神経を集中させ、私は辺りを見回った。すると…

「あ!!あったぁ!!」

公園を少し奥に行ったところに

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踏み切り

踏み切り

タイトル:踏み切り

仕事で郊外に出向いた時、長い踏み切りに出くわした。
「くっそ〜早く電車通れよ」
なんて思いながら汗をふきふき待っていると、
その踏み切りの向こう側に白いブラウスを着た女性が立っているのに気づく。

その女性は何かに気づいたように手を振り初め、
その手はやがて「こっちこっち」と呼んでる様子。

俺の周りには何人か人がいた。
はじめ誰に向かって手を振ってるんだろう、なんて思ってた

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牧師

牧師

タイトル:牧師
俗世間の人々は噂する。「あの牧師は利益を求めて信者を増やし、自分を現人神の様にして、ただ人を傷付けている。あんな牧師こそ殺さねばならない。これは正義の戦いだ。粛清である」。
しかしその牧師は翌日に死んだ。自然に亡くなったのだ。彼等が何かをする前に、天に召された。

そして牧師はあとから手紙で彼らに言う。
(日記)私の利益は天に在った。

…確かに利益を求めて居た牧師。詰り利益と幸せ

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どん底の男を羨ましがる牧師

どん底の男を羨ましがる牧師

タイトル:どん底の男を羨ましがる牧師

ト書き〈牢獄の中〉

牢獄の檻の前に、牧師が来てくれた。その牢獄の中にいる男はどん底にある。
人生のどん底。人間のどん底。もう二度と這い上がることの無いどん底。

その牢獄の中にいる男は他人を殺し、その他人はもう生き返らない。
帰ってこないのが証明しているように二度と取り返しのつかない、
そのスタートラインをこっちにまたぐことができない境地にある。
この境地

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~作家に懐いた記憶喪失~(『夢時代』より)

~作家に懐いた記憶喪失~(『夢時代』より)

~作家に懐いた記憶喪失~
 折りを見て家へと帰り、家(うち)の鍵を始めの内には見付けられずに、家(いえ)の玄関まで上る間(あいだ)の、石垣の内に掘って仕立てたポストを覗いて隈なく探し、界隈(そと)の陽気に順応しながらそそくさ廻った俺の手先は、薄い暗さをほっそり纏ったポストの内の天井を突き、銀に光ったプレート仕立ての板の上にて、誰がしたのか揚々知り得ぬ策に乗じて、〝家(うち)の鍵〟がセロハンテープで

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~幻想(ゆめ)の死体安置(モルグ)~(『夢時代』より)

~幻想(ゆめ)の死体安置(モルグ)~(『夢時代』より)

~幻想(ゆめ)の死体安置(モルグ)~
 言葉の消えない宙(そら)の上では人物模様が散漫に在り、俺の気色を離れる気色が、俺の良く識(し)る仲原中也に散見され得る。仲原中也は女性(おんな)に在って、幼馴染の幼女であった。星の咲けない静かな夜にも、己を照らせる一等星など宙(そら)へと持ち上げ、他の女性(おんな)にぐんぐん差を付け〝女性(おんな)〟を舞え得る、娼婦の質さえ無駄に有した傀儡に在る。俺の記憶は

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~戯具扇子日和(ぎゃぐせんすびより)~(『夢時代』より)

~戯具扇子日和(ぎゃぐせんすびより)~(『夢時代』より)

~戯具扇子日和(ぎゃぐせんすびより)~
一、
戯具(ぎゃぐ)を飛ばした二人の男が居た。黒い学ランを着用している学生風情が新旧問えない学舎の陰にてすらりと集まり、にやにやぎわぎわ、心狭しとほくそ笑んでる若い男子が何の当て無く集(つど)って在って、中には女子の姿も映ったものだが、体の大きい男風情にそろりと囲まれ見得なくなって、何か透った薄い熱気が、俺の方へと独歩(ある)いて在った。妙な景色に遭遇したの

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~夏目漱石の詩文を読んで~(『夢時代』より)

~夏目漱石の詩文を読んで~(『夢時代』より)

~夏目漱石の詩文を読んで~
 今、ふと思った事だが、私の〝物を書く感覚(いしき)の四肢(てあし)〟は、漱石氏の書く幾多の作など読んだ後(あと)にて筆を取ったら、するする解(ほど)ける固い口火が四方(しほう)を伸ばして主張して活き、結局〝自由にいい物書ける〟と、素直な顔して未熟に笑える楽を得るのに適当だった。それに気付いた。丁度「夢日記」の一作を書く合間にちらちら覗いた〝青空文庫〟の氏の作と、太宰の

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~セブン~(『夢時代』より)

~セブン~(『夢時代』より)

~セブン~
 陽気な雰囲気(ムード)に気軽に打たれた春の日の事、俺の姿はそれまで通(かよ)ったD大に居り、明るく仄かな〝お天気ムード〟が何処(どこ)とは知れずに喝采され得て、一人の友人・辰巳の脚(あし)など気楽に捕まえ用事を射止めて、彼の話を心豊かに聞いて遣った。俺の思惑(こころ)は大学(ここ)まで来るのに成る程色々経過(とき)を観(み)て来て用心深く、一寸やそっとで自分の心中(こころ)をひけらか

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~クリスマスの夜~(『夢時代』より)

~クリスマスの夜~(『夢時代』より)

~クリスマスの夜~
 或る〝勝機〟を片手に人間(ひと)が憂いだ世間を離れて知覚を愛し、愛の定義は独断出来得る怪しい意識を肴(あて)とする内、次第に眠気が〝睡魔〟を称して沢山仰け反り、俺が独歩(ある)いた身近な経過を辿って在った。他人(ひと)の容姿(すがた)に決して懐かぬ、〝明朗〟掲げた〝俺〟の順応(すなお)は両翼(はね)を拡げて〝天下〟へ降り立ち、当時夢見た奇怪な旋律(しらべ)を雄々(ゆうゆう)手

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10代から20代に書いた詩(1)

10代から20代に書いた詩(1)

「無題」
孤独、それを消してくれるものは何? 男であるが故に女を愛せず、僕という個人は、狂人みたく、なってしまった。何故、何にもないのに、壁をつくるのだ。それをやめられないのは、この世の汚れた悪事が消えない故。
・・・それを愛とは笑わせる。(笑)

「無題」
笑わせる。まったくもって笑わせる。俺は男さ。この場所に生まれた〝サガ・ユウジ〟って名前の男なんだ。それなのにヘンに悩んでばかりいて、ちっと

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温泉旅行

温泉旅行

タイトル:温泉旅行

ある日、友達のチカコと一緒に温泉旅行に行った。
そこは結構、温泉で有名な旅館。
でもその温泉で、私は恐怖体験をしてしまった。

チカコと一緒に温泉に入っていた時、
ほぼ貸し切り状態だったその浴場にもう1人
女の人が入ってきた。

その人は、体も洗わず湯船につかり、そのまま私のそばまでやってきて、トプン…とゆっくりお湯の中にもぐったのだ。

「…え?何してんのこの人…」

私も

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運送屋の仕事

運送屋の仕事

タイトル:運送屋の仕事

俺は都内の運送業者で働いている。
そんなある日の事。

「このマンションまで配達頼む」
と上司に言われ「はいわかりました〜!」
といつものように配達へ向かう。

そのマンションは結構大きなマンションで、
中にエレベーターがついていた。

「えーと確か、7階だったかな」

確認しながらエレベーターに乗り、7階のボタンを押す。
すると4階でエレベーターが止まり、1人のお婆ちゃ

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お風呂

お風呂

タイトル:お風呂

私がお風呂に入っていた時。
何か人の気配を背後に感じた。

「…なにこれ、やばい…?」

その時の私にしかわからない感覚。
していると案の定…

「ねぇ…ねぇ…」

と小さく響く声で、女の声が聞こえた。

「絶対振り返っちゃダメ…こんなのと目があったら何されるかわかったもんじゃない…」

何とか冷静を保とうとし、私は鼻歌を歌い続けた。

「ふんふーん♪ナマステ〜ナマステ〜♪」

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