天川裕司

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天川裕司

初めまして、天川裕司です。 【アメブロ】 https://blog.ameba.jp/ucs/top.do 【YouTube】 https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos

記事一覧

神保の森

タイトル:神保の森 俺たち4人組はある日の夜、 神保(じんぼう)の森へ肝試しに行った。 その森には夜になると殺人鬼がうろつく、なんて噂もあって、 その噂も含めた上…

天川裕司
14時間前
8

体のない子供たち

タイトル:体のない子供たち 私は或る夕暮れ、公園に行った。いつもの最寄りの公園。 ちょっと落ち込んだことがあったから。 私は恋人に捨てられ、お腹の中にいた赤ちゃ…

天川裕司
14時間前
6

図書館で消えた俺

タイトル:図書館で消えた俺 いつもの図書館に来ていた。 すると、とても可愛い女の子を見つけた。 その子は誰かに話しかけるように、 本を読んでる人の背中にそっと触れ…

天川裕司
14時間前
12

何を信じて良いわけ?

タイトル:何を信じて良いわけ? 俺はクリスチャン。教会に通い始めて40年が過ぎた。 イエス様が荒野で忍耐されていたのも40年。 出エジプト記にある、人々がさまよい続け…

天川裕司
14時間前
3

ダブルキャラクター

タイトル:ダブルキャラクター イントロ〜 皆さんは、誰かの家に侵入したことがありますか? あるわけないですよね? ですが子供の頃はそういう事があったかもしれません…

天川裕司
14時間前
5

~麝香猫(じゃこうねこ)~(『夢時代』より)

~麝香猫(じゃこうねこ)~  曇り後晴れ、天候を気にせず、馬が合う独断の波長と宜しく遣って居たのは、束の間の早熟がやがて成熟と成る迄の遠慮の無い春光の内の様で、…

天川裕司
20時間前
12

~蹂躙に仕舞い込んだ春の追憶~(『夢時代』より)

~蹂躙に仕舞い込んだ春の追憶~  清廉潔白な我が父親と母親の行く先を講じて我は途端にこの虚空から吊り下げられた豪華な連綿を見て居り、結託した我が眼に落ちて来た尊…

天川裕司
20時間前
7

~蝙蝠の柵~(『夢時代』より)

~蝙蝠の柵~  何時(いつ)まで経っても尽きぬ音頭を執りながら、如何しても終える事が出来ぬ会話と問答とを引っ切り無しに続けて居り、この世で十分な仕合せを得ようと…

天川裕司
20時間前
6

~朦朧~(『夢時代』より)

~朦朧~  私は車に乗って居た。どこから帰って来たのか、買い物か、ドライブかわからないが、とにかく家の前へ車を停めてエンジンを付けっ放しにして居た。何か、どうし…

天川裕司
20時間前
5

~咄嗟~(『夢時代』より)

~咄嗟~  通り一遍の〝聖母〟の様な醜態をした奥様方に見舞われながら、俺は何処か裏町辺りに行きたいと思い、決め、自分が思う田舎の景色を眺める事が出来る京都の山奥…

天川裕司
20時間前
4

~刹那の快楽~(『夢時代』より)

~刹那の快楽~  最寄りの教会に私は身を置いて居た。E教会で在る。どんよりとはして居るが俄かに雲の切れ間が顔を覗かせ、環状線、片町線が通る線路の上は、何時も通り…

天川裕司
20時間前
3

~恋歌~(『夢時代』より)

~恋歌~  〝スラムダンクには、信長の野望の「風光明媚」を思わせる、日本人気質が在った訳か。俺はあれを見てずっと喜んで居たんだ。きっと。〟〝I am reflecting on be…

天川裕司
20時間前
3

~輪舞曲(ロンド)~(『夢時代』より)

~輪舞曲~  ローソンを左斜め前方に見て、右手にはY高等学校が在り、小鳥が上空でチチュンチチュン鳴いて居た、或る麗らかな春の日の事で在る。私はもう高校生では無く…

天川裕司
20時間前
2

~竜宮の使い~(『夢時代』より)

~竜宮の使い~  突拍子も無い不純に踊らされた悪魔の手先が俊敏成る葛藤を以て白日の下(もと)、我の目前へと立ち現れて、噴水に滴る七つの労苦を遠くに光った記憶へ宛…

天川裕司
20時間前
3

~夕暮れの背中~(『夢時代』より)

~夕暮れの背中~  私は、夕暮れを背景にして、何か雑居ビルの屋上からロープを伝って、地上へと逃げて居た。鬼婆が追い掛けて来て居る様で私は「JOJOの奇妙な冒険」…

天川裕司
20時間前
4

~目下~(『夢時代』より)

~目下~  とりとめも無く邪教が教える目下の胡散に目を遣りながらも、それでも我が道を行くと全力を奏でて、スキープレイヤーがスノーボードで直滑降するべく速さを決め…

天川裕司
20時間前
3
神保の森

神保の森

タイトル:神保の森

俺たち4人組はある日の夜、
神保(じんぼう)の森へ肝試しに行った。

その森には夜になると殺人鬼がうろつく、なんて噂もあって、
その噂も含めた上での肝試し。

そして森へ行くと、殺人鬼が出た。
俺たちは逃げ回り、すぐに帰ろうとした。
でも友達のうちの1人・ユカリが携帯を取り出して
動画でその殺人鬼の様子を撮り始めた。

「何してるんだよ!?」と言うと、
「こうやってあいつのこ

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体のない子供たち

体のない子供たち

タイトル:体のない子供たち

私は或る夕暮れ、公園に行った。いつもの最寄りの公園。
ちょっと落ち込んだことがあったから。

私は恋人に捨てられ、お腹の中にいた赤ちゃんも捨てられた。
私の家はド貧乏で、
「…悲しいけど…」
の両親の一言で、赤ちゃんを天に返す事になってしまった。
罪。自分の罪を本当に思い知らされた。それに加え、元カレ(あのひと)の罪も。

遊び半分で付き合ってた私たちだったから、

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図書館で消えた俺

図書館で消えた俺

タイトル:図書館で消えた俺

いつもの図書館に来ていた。
すると、とても可愛い女の子を見つけた。

その子は誰かに話しかけるように、
本を読んでる人の背中にそっと触れていた。
その子が肩や背中に手を置くと、置かれた人は
ある1冊の本を必ず借りて行く。

そしてその可愛い子が書架の向こう側に消え、
誰も居なくなったのを見計らい、
俺はさっきの本を見に行った。

「ふぅん、この本かぁ」

タイトルは『

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何を信じて良いわけ?

何を信じて良いわけ?

タイトル:何を信じて良いわけ?

俺はクリスチャン。教会に通い始めて40年が過ぎた。
イエス様が荒野で忍耐されていたのも40年。
出エジプト記にある、人々がさまよい続けたのも40年。なんか40年って、1つの節目のような気もする。

でも俺の信仰には、その節目が訪れてるのかどうかもわかんない。
俺は薄仰(はっこう)のクリスチャンだ。

今している仕事はシナリオ書き。
いろんな作品をこれまで書いてきた

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ダブルキャラクター

ダブルキャラクター

タイトル:ダブルキャラクター

イントロ〜

皆さんは、誰かの家に侵入したことがありますか?
あるわけないですよね?
ですが子供の頃はそういう事があったかもしれません。
まだ善悪の区別がつかない子供の時、
架空と現実とを混同する子供の時。
そう言う時は特撮やアニメの中の現実と
自分が今体験しているこの現実とを混同させてしまい、
例えば他人の家に入ったとき、
それを探検のように感じてしまう事もあるの

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~麝香猫(じゃこうねこ)~(『夢時代』より)

~麝香猫(じゃこうねこ)~(『夢時代』より)

~麝香猫(じゃこうねこ)~
 曇り後晴れ、天候を気にせず、馬が合う独断の波長と宜しく遣って居たのは、束の間の早熟がやがて成熟と成る迄の遠慮の無い春光の内の様で、直ぐさま老いの翳りが見せる紅(くれない)の歯車は具に人間を観察して居るようだった。素通りで、風が躰に当って何処かへ又流れて行くように白々と時間も流れて行き、温度の無い人の骸はまるで宇宙に放り出された未熟な対峙の産声をひっそりと又、手の平で転

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~蹂躙に仕舞い込んだ春の追憶~(『夢時代』より)

~蹂躙に仕舞い込んだ春の追憶~(『夢時代』より)

~蹂躙に仕舞い込んだ春の追憶~
 清廉潔白な我が父親と母親の行く先を講じて我は途端にこの虚空から吊り下げられた豪華な連綿を見て居り、結託した我が眼に落ちて来た尊い落陽の赤は恰好のちっぽけなムスリムの華を苦慮に乏しむ名誉の戦死へと変えて仕舞った。皆がその昔に〝英霊〟、〝訓令〟、〝孤高〟、〝騒擾〟、〝浄化〟、〝純力〟、〝法皇の地〟、〝皇国〟、〝純血無垢の国〟等と声高らかに謳い終えたアスランの地への絶景

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~蝙蝠の柵~(『夢時代』より)

~蝙蝠の柵~(『夢時代』より)

~蝙蝠の柵~
 何時(いつ)まで経っても尽きぬ音頭を執りながら、如何しても終える事が出来ぬ会話と問答とを引っ切り無しに続けて居り、この世で十分な仕合せを得ようと俺は全力で試みている。全能とは、どの様な人の姿を指して言うのか。ありとあらゆる人の本能は〝あれが全能だ〟、〝これが全能だ〟と口を揃えて伝え古して来て居り、人にはその全きが解らず、全うしようにも必要な術(すべ)が見えないのであろう。私は、健康

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~朦朧~(『夢時代』より)

~朦朧~(『夢時代』より)

~朦朧~
 私は車に乗って居た。どこから帰って来たのか、買い物か、ドライブかわからないが、とにかく家の前へ車を停めてエンジンを付けっ放しにして居た。何か、どうしてもしなくてはならない用事が在った様子でその〝付けっ放しにされた車〟はK氏の家の前でもある私の家の前の3m道路に放置される形と成った。
 束の間でも気付かなかった様子であるが私はすぐに〝しまった…!〟と思い、先ずエンジンを切ろうと車に近寄っ

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~咄嗟~(『夢時代』より)

~咄嗟~(『夢時代』より)

~咄嗟~
 通り一遍の〝聖母〟の様な醜態をした奥様方に見舞われながら、俺は何処か裏町辺りに行きたいと思い、決め、自分が思う田舎の景色を眺める事が出来る京都の山奥へと向かったようだ。もう、丁度春の息吹が自分が住む町に茜色の雲を呼び起こす位の時期と成り、俺は心中で密かに世間の文壇に対する断筆を決めて後(のち)、薄らと春の靄が掛った河原を望めるバス通りを、リュックサックの様に抱えた旅用の鞄を携えて歩いて

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~刹那の快楽~(『夢時代』より)

~刹那の快楽~(『夢時代』より)

~刹那の快楽~
 最寄りの教会に私は身を置いて居た。E教会で在る。どんよりとはして居るが俄かに雲の切れ間が顔を覗かせ、環状線、片町線が通る線路の上は、何時も通りの何気無い、又、物寂しい大阪の空で在る。私は確か片町線に乗って鴫野駅で下りて、真っ直ぐにこの教会迄歩いて来た筈なのだが記憶が無い。「きっとそうして来た」としか言えないのだ。不思議な光景に目を這わせた後小さな私営の蛸焼屋の前を密かに通り過ぎ、

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~恋歌~(『夢時代』より)

~恋歌~(『夢時代』より)

~恋歌~
 〝スラムダンクには、信長の野望の「風光明媚」を思わせる、日本人気質が在った訳か。俺はあれを見てずっと喜んで居たんだ。きっと。〟〝I am reflecting on being late for the English Class of English Seminar 2-1 (the charge of the class is Takada Harumi). I, from now

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~輪舞曲(ロンド)~(『夢時代』より)

~輪舞曲(ロンド)~(『夢時代』より)

~輪舞曲~
 ローソンを左斜め前方に見て、右手にはY高等学校が在り、小鳥が上空でチチュンチチュン鳴いて居た、或る麗らかな春の日の事で在る。私はもう高校生では無く、社会に出て働かなければ成らない一般的に見て〝大人〟と言われる部類の内に属して居り、もう悲しい哉、今右手に持って居るコンビニの袋の中身は心地良くピュアな、あの頃の活力を俺の為に与えてはくれず、俺は未だ悶々として居る。今、女子高生が何人か群れ

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~竜宮の使い~(『夢時代』より)

~竜宮の使い~(『夢時代』より)

~竜宮の使い~
 突拍子も無い不純に踊らされた悪魔の手先が俊敏成る葛藤を以て白日の下(もと)、我の目前へと立ち現れて、噴水に滴る七つの労苦を遠くに光った記憶へ宛がい、ヒュンと言って消えて居た。白い鼓動に走る我が線路は純金に見得る我が白刃(しらは)へと渡らせて行く学び舎とその老朽の数々を据え下(おろ)した儘の小鳥の声を聴き、狼煙を上げて、歪曲され始めた我が逃走経路の不純を順折り正して行き、遂には結託

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~夕暮れの背中~(『夢時代』より)

~夕暮れの背中~(『夢時代』より)

~夕暮れの背中~
 私は、夕暮れを背景にして、何か雑居ビルの屋上からロープを伝って、地上へと逃げて居た。鬼婆が追い掛けて来て居る様で私は「JOJOの奇妙な冒険」という漫画の登場人物であるジョセフ・ジョースターに成って居て、何か懸命にその鬼婆に説明をしながら逃げて居た様だった。(ふと目を覚ますと、点けっ放しにして居たテレビからテレビショッピングの調理器具説明をナレーションがして居た。どうやらそれを夢

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~目下~(『夢時代』より)

~目下~(『夢時代』より)

~目下~
 とりとめも無く邪教が教える目下の胡散に目を遣りながらも、それでも我が道を行くと全力を奏でて、スキープレイヤーがスノーボードで直滑降するべく速さを決め込み、空行く小鳥の囀りさえ何も聞かずまま、私の滑降は又可笑しな奈落を想わせる行燈灯篭の態に落ち着いて行く。誰が此処迄私と来てくれたのか道行く道を君とずっと歩いて来たけれど、つい気の向くままに又太陽を眺めればあの燦々としたTVの向こう側の流氷

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