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旅行好きなシニアの話 (#001 My first Airbnb)

やっと海外に行けるようになった

 旅行は好きだが、なかなか時間が作れなかった。でも、リタイアして時間ができたときには、コロナで行けなくなった。そのうちに、パスポートも失効してしまった。だけど、今、やっとパスポートを取って海外旅行に行ける。
 #001では、旅行の準備をしてAirbnbでの予約をすませるまでの話を書く。#002では、行ってきた感想を書く予定。

なぜAirbnbか

 Airbnbはエアビーと呼ばれている民泊サービス。私のこれまでの海外旅行ではホテル滞在がメインで、少しだけホームステイした経験があるくらい。だけど、音声配信Voicyの木下斉さんの旅行記で、Airbnbで取ったキッチンやリビング付きの部屋で、料理したり、くつろいでいたりしているのを聞いて思った。「楽しそう、私もやってみたい」
 シニアになって実感するのは、消化能力の衰え。食べられる量がかなり減ってしまった。脂肪分が多いと胃にもたれて気持ち悪くなる。デザートも食べたいけど半分くらいしか食べられない。旅行では外食が多くなりそうだが、海外では一皿の量が多いので、半分も食べられないと思う。でも、海外で自炊できるなら、解決する。日本でやっているように、昼に外食したら夜は家で軽くすませることができる。旅行すると体重が増えてしまい、帰ってから取り戻すまでたいへん、というのが避けられる。新鮮な野菜は簡単な調理でもおいしいから、野菜多めの食事にしやすい。
 決めた。Airbnbでキッチン付きの部屋を借りてみよう。

なぜ海外旅行に行きたいか

 英語がうまくなりたくて、一人でコツコツと続けてきた。RPGでいえば、地道なレベル上げの日々だ。でもね、地道に続けるしかないと頭ではわかってはいても、英検受けて落ちる、スコアが上がらない、と続いていくと、モチベーションが下がっていく。下がったモチベーションを上げるためにも、単調なレベル上げではなく、ダンジョンを巡って冒険してみたい。行ったことのないフィールドで宝箱を探して、強いボスと戦ってみたい。たとえ、その結果、全滅するとしても。
 海外旅行というダンジョンでは、メニューを見て注文できた、チケットを買って電車に乗れたとかの小さな感動が、洞窟の中の宝箱をあけたような感じになる。もちろん、宝箱あけたらミミックだったということもありそうだし、会話が通じなくて困って全滅するような経験をするかもしれない。そしたら、レベル上げして再挑戦するだけのこと。途中までの経験値という成果が得られるはず。

行先はオーストラリア

 今回の行先は、オーストラリア。日本から直行便があり、時差が少なく、気候がいいということで決めた。ずいぶん昔にちょっとだけ行ったことがあり、再訪したかった街。体力的に坂道はきついが市街がフラットで小規模、公共交通機関が使え、公園やカフェがある。
 私が旅先に選ぶのは田舎や大自然より街が多い。街を見て歩くのが好きだし、途中で一休みできるカフェがある。何か足りないものがあっても現地で買える。たとえば、ユニクロがあるような規模の街。
 パックツアーではなく、自分で行きたい場所を選んで行く個人旅行の方が好き。あまり事前に決めておかないで、行きたい場所の候補をいくつか調べる程度にしておく。逆に、チケットの手配や手続きは、全部自分でやる必要がある。

Airbnbへの迷いと決断

 スマホにAirbnbのアプリをダウンロードし、ユーザ登録する。場所と期間をだいたい決めてAirbnbで検索すると、いくつかの候補が表示される。写真や条件を見て、どこにしようかと迷う。初めてのAirbnbだから、「本当にここに決めていいのか」とあれこれ考え、心配になってくる。私が心配症なのかもしれないが、いろいろ気になって決められなくなる。利用者の評価やコメントは参考になる。Airbnbにはヘルプセンターがあり支援はしてくれるだろう。でも、個人旅行中に何かあったら結局は自分で対処していく必要がある。十分な事前準備はしていくつもりだが、現地で何かあったとき自分で対処できるだろうか。
 結局、決め手となるのは、何かあっても落ち込んだり、悔んだりしない「メンタル」だと思う。「まあ、いいか。こんなものさ」と思えるメンタルと、チャップリンではないがsome moneyがあれば、旅を楽しめる。私には体力はないが、メンタルの強さだけは十分にある。

Airbnbに申し込んだ

 どこにするか決めるまではかなり迷った。注意したのは、airbnbでsuperhostの認定を受けているか、キッチンの様子がわかる写真や説明があるか、観光に便利な場所にあるか。でも、「よし、ここにしよう」と決めてしまえば、進んでいくだけ。「何時頃着く?」というような質問が英語でくるが、辞書を引きながら英語で返信を書いていけばいい。電話で話すのは私には難しいが、文字でのやり取りなら時間の余裕はあるし、辞書を引いたり、AIに聞いたりもできる。
 日本からの旅行者と言ったら、返信に"konnichiwa"と書かれていて、うれしかった。この経験から思った。海外に行くときは、現地の言葉で「ありがとう」と「こんにちは」だけは言えるようにしよう。

AirbnbのActivity

 今回は、宿泊だけでなく、ActivityもAirbnbで申し込んでみた。パック旅行でいえば、オプショナルツアーという感じ。日程を詰め込み過ぎるのもいやだが、せっかく行くなら、いろいろやってみたい。迷った末、3つ選んだ。ガイドの使用言語はもちろん英語だから、話が聞き取れなくても楽しそうなものに決めた。

  • マーケットに行く(いくつか試食できるらしい)

  • 歩いて街を見て回る(9000歩くらい歩くらしい)

  • クッキング教室(参加人数が少なければスケジュール変更の可能性あり)

Activityでのやり取り

 英語でやりとりする経験として、自分からActivityについて質問してみた。マーケットに行くActivityでは、「マーケットでの買い物でクレジットカードが使えるか、cash onlyか」を聞いた。歩いて街を見て回るActivityでは、「若い人より歩くのが遅く、特に坂道では遅くなるけど、どうだろうか」というようなことを聞いた。クッキング教室では、「参加人数が集まって開催されるかどうかは、いつ頃決まるのか」を聞いた。
 聞きたい質問を英語でどういえばいいか考えていくのは、英文Writingの課題よりおもしろい。ちゃんと聞きたかったことに対応する返信があり、質問が通じたことがわかると、嬉しくなる。思ったような返信がこなかったのは、説明を補足し言い方を変えて再度メッセージを送る。残念ながら料理教室はスケジュール変更となり、日程が合わなくてキャンセルした。キャンセルした場合に返金されるかどうかは、キャンセルポリシーによるらしい。Activityごとに、何日前までのキャンセルなら返金とかが書いてある。私の場合は、全額返金された。
 海外に旅立つ前からダンジョンが始まっている感じで、楽しくなってくる。もうすでに、いくつの宝箱を開けたことだろう。ATM(At the moment)、ppl(people)といった略語は、初めて見た。あいさつの言葉もいろいろだ。テキストベースのやり取りだけでこんなに楽しいなら、実際に会話ができたら更に楽しくなりそう。きっと、はぐれメタルを倒したような経験値になるだろうな。

旅行の準備で感じたことを3つ

 一番は、「新しい経験は人をわくわくさせる」ということ。個人的な目標として、「一年間に人生で生まれて初めてということを3つやる」を決めている。今回の海外旅行では、生まれて初めてがいくつもある。目標としては今回の旅行全体でまとめてひとつに数えることにしたが、どれもこれもわくわくさせられる。本当に、楽しみでしょうがない。オーストラリアの次に行きたい場所もでてきた。noteに体験を書くというのも、初めての経験だ。
 2番目は、「インターネット、スマホ、AI」という3種の神器のありがたさ。わからないことはインターネットやAIで調べられる。必要な情報はスマホに保存しておけば、昔のように紙に印刷して持っていく必要はない。地図や時刻表も、スマホがあれば現地ですぐ調べられる。また、個人旅行なので、いろいろなスマホのアプリを使うことになる。オーストラリアのビザ電子申請アプリ、Airbnb、Uber、etc. それぞれ、ダウンロードしてユーザ登録から始める。日本語が使えない英語だけのものもある。インターネットやAIで調べながら、何とか進めていった。スマホのフリック入力にも慣れてきた感じがする。
 なお、スマホの機種はある程度新しくしておいた方がいいと思った。今回、ビザ申請でパスポートのICチップの読み込みをやった。また、現地でのスマホ利用にeSIMを使う予定だ。これらは、古い機種だと対応していなかった。そういえば、パスポートを作るときもIT技術の普及を感じた。パスポート写真というものは、昔は人が見て同一人物かをチェックする手段だった。だが、今はコンピュータで照合することを想定している。だから、目元が見えるように眼鏡をはずす、髪が耳を隠さないようにするなどが注意された。
 3番目は、いくつになっても、「旅は人を成長させる」ということ。「いつか旅行に行きたいなあ」と思っているだけの状態から、「〇月〇日~〇日にオーストラリアに行ってくる」という状態になるまでには、情報収集、企画、課題の洗い出し、決断と実行、整理とまとめなどのプロセスが必要だ。リタイアしてからあまりやってないことで、これだけのことを短期間でやっていくのは久しぶりの緊張感。

ということで、#002に続く


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