商空間マーケ事業部のチャレンジ

はじめに
ぼくは昨年2022年10月22日に定期健康診断(結構しっかりめな高いやつ)を受けその場で「十二指腸腺腫」が発見され12月5日に入院、手術をおこない、無事に帰還しました
以下は退院後、ぼくから全社員へ送ったslackコミュニケーションの抜粋です

以上が僕の2022年12月の実体験です

◆話は変わりますが、商空間マーケティング事業部は2022年12月以降医療業界での空間デザインに絞りこんで営業活動をおこなっています(いわゆる集中戦略

それまでの22年間、ありとあらゆる商空間のデザインを手掛けてきたが故、振り返ってみるとUT商空間事業の強み、特徴ってなんだろ?あれっ?と(オールマイティーにできることが良くも悪くも特徴でした)これではこの先のグロースを解像度高く描けるわけもなく…
改めてUT商空間事業を伸ばしていくにあたり、マーケット選定や商品価値の再設計を検討し始めました。以下検討にあたり考えていたこと

  • 商業空間の需要はコロナの影響もあり全体的に回復しきれていない

  • 一部の業界では業態変更という言葉が飛び交い方針が定まっていない

  • 21年4月の分社化の影響で商空間事業の規模も縮小傾向

  • 22年間の実績はありとあらゆる業態で実績を積んできた

  • 一番実績を積んできたのが美容業界(エステ、ネイル、脱毛、まつエク

  • 今後数十年にわたり国内での需要が途絶えず安定的であるマーケットは?

  • パラダイムシフトの機会が追い風になるマーケットは?

  • 国内実績をグローバルでも検討できる世界共通のマーケットは?

  • そのほかいろいろ


書き出すとえらい長くなるので、このくらいにして…
定石での検討をベースに、最後はいわゆる嗅覚という個人技で。
結果、商空間マーケティング事業部のターゲットを医療業界に絞り込みました

  • 景気左右されにくい

  • 今後10年以上伸びていくマーケット

  • 医療技術や医薬品の進歩は目まぐるしく、求められる院内環境も変化する(パラダイムシフトの機会に乗る

  • 遠隔診療

  • 再生医療

  • AI(自動問診、画像診断)

  • IOT(生体データ測定、服薬確認)

  • 5G活用

  • 手術支援ロボット

  • 細胞医薬

  • などなど

  • 医療業界を中心に健康、美容、介護に染み出しをしていく(医療特化することで優位性をつくれる

  • 先生は我々業界でいう一流の職人さん、技術やサービス力を持った先生たちにしっかりとスポットライトをあてるのが私たちの役割

  • 患者様という課題を持つ方たちのことを真剣に考え院内での安心な体験を提供するやりがい

  • そのほかいろいろ


とはいえ、メンバーからしてみると、様々な案件ジャンルをデザインできる魅力、やりがいを失ってしまう、、という意見も多々あり、合意にはとても苦労しました
そこで掲げたのが【CXデザイン】→訪れる顧客の体験設計から空間をデザインするという付加価値商品の創造です

このキーワードがメンバーのみんなにやる気を与えてくれました。(たぶんw)
そして、集中戦略はあたりまえ、UTのナレッジとリソースを活用し、あらたな差別化ポイントを生み出すチャレンジが始まったのです(集中差別化戦略

【CXデザイン提案プロセス】

ヒアリング(与件の確認、商品価値、競合優位性、目指したい状態…

プランニング(競争環境の調査、整理、ペルソナ設定、勝ち筋の仮説…

ペルソナ誘発ワードの設定(なんと言ってもらうかのGOAL

コンセプト開発(ステークホルダーに対する中心となる体験→WEBのFVに存在しても違和感ないもの

体験設計(どのような体験を提供すれば誘発ワードが発生するのか

レイアウト&デザイン(上記の企画設計をビジュアル化、ポイントの整理

プレゼン(イントロ→論理的/直感的に伝える→結果UTの提案を採用すると何が得られるのか?

コスト&スケジュール(わかりやすくシンプルに、要点を抑えて伝える

上記のプロセスを構築し、進みだしました。
クリニックの先生、スタッフの方と会話を重ね、私たちの提案をぶつけ、対話を繰り返し積み上げてきました

およそ1年間で50件ほどのクリニックのご提案に関わらせてもらいました。
積み上げていく中でメンバーからの創意工夫も生まれていき、コンセプト動画、体験設計BOOK、ウォークスルー動画、などなど、私たちの提案を伝える手段も同時に磨きこまれていったのです(頼もしかったですV)

いまではナレッジも蓄積されていき、徐々に検討の型もできあがってきました
主に3つの顧客体験を検討し、レイアウトやデザインに昇華させていきます

①患者様(ご家族 ②スタッフ③先生

  • 来院して3秒で感じる世界観

  • 滞在中の絶対的な安心感

  • 目にして思わずSNSに投稿

  • ストレスフリーな日々のオペレーション

  • 人目を気にせず休憩して心身共にリフレッシュ

  • 患者様への親身な接客

  • 処置やオペには集中し、患者さんと向き合える

  • 「働きたいです!」採用は語らずとも伝わるPR空間

  • スムーズに行える特別な患者様へのおもてなし

⇑先生や診療科目によってレイアウトやデザインなどアウトプットは多種多様)

このような体験を提供すべく、日々先生方と向き合っていく中で、クリニック空間は先生のパーソナルブランディングそのものである、と捉えるようになりました。

先生の考え、将来のイメージ、患者様、スタッフ、地域社会に何を提供し、どう感じて頂きたいのか?
僕ら内装業界でいうデザイナーや施工管理、職人などの専門家と同様に、
その道のエキスパートである先生自身の魅力をしっかりと目に見えるカタチで魅せること、これこそが、同じく畑違いの専門家である私たちに与えられたmissionとして受けとめています。
そして、僕自身も冒頭に紹介した通り、消化器内科医の「大畠先生」に救われました。
先生に出会えてよかった、という思いはもちろんのこと、
多くの患者様が抱えている悩みや不安を取り除くことができる全国の先生方に、だれもが出会い、安心できる医療提供をしていただくためのサポートを全力で行っていきたい。

空間づくりのその先に、「先生に出会えてよかったです」という一言を、患者様、そしてご家族の方から頂くことができる体験設計を、この先も日進月歩で進めていきたい。
そう考えています

参考実績(お客様のこえ)
https://service.union-tec.jp/shop/stories/detail/12

商空間マーケティング事業部の考えかた

  • 医療マーケットへ集中、差別化を推進

  • CXデザインによる付加価値(顧客体験設計)

  • とにかくペルソナを設定する

  • ペルソナに「○○○○」と言ってもらうことを全体設計の中心に置く

  • 経営⇔現場⇔お客様の三方向で検討する

  • とことん患者様目線になりきる

  • 最も重要な体験を見出し、そこに絶対的な付加価値を検討する

  • デザインは手段、引出しをより多く持ち、目的を叶える

  • ヒアリングが最も重要、獲得できた情報の量と質がすべてを左右する

  • 「私たちのプランに投資してください」→ビジョンと投資対効果を語る

  • 組織的にCXデザイン力を向上させる

  • アイデアの起点はビジネスから

  • OJTの仕組み化が最も有効

  • 外部採用の基本はチームにいない人材


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