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新潟出身のしおり。「地域ブランディングで地方の可能性を広げたい」

こんにちは!KAMIKITA HOUSE住民のコージー(@koji__O)です。

KAMIKITA HOUSEに暮らす個性豊かなメンバーの魅力を伝える住民インタビュー。第4回は、大学生のしおりさん(23)にお話を伺いました。ぜひ最後までお楽しみください。

しおり(23)
都内の大学に通う大学4年生。新潟県魚沼市出身。美術館巡りやカフェ巡り、ランニングなど多彩な趣味を持つ。

幼い頃からつくることが好き。社会人1年目は言われたところで頑張る

ーー最近、頑張っていることは?
卒論です。ほぼ終わりましたけど(笑)。半年間大学を休学していた関係で、9月卒業なんです。

ーー卒論のテーマは何ですか?

お土産のパッケージデザインの歴史、変遷について書いてます。ゼミが観光系で、個人的にウェブデザインを勉強しているので、2つの分野を結びつけたいと思って、お土産のデザインに注目しました。日本のお土産では地域性や「行ってきた感」をパッケージで表現していることとか、SNSの発達によってお土産の形が立体的になってきていることとか。時代との結びつきを意識して書きました。

ーー面白いですね。デザインはなぜ学ぼうと思ったんですか?

就活で自己分析をした時に、私って何かをつくることが好きだなと思ったんです。小さい頃は内向的で、保育園から帰ってきてひたすら絵を書いていた記憶があります。お絵かき帳が自分の世界みたいな。その後も学級目標のポスターを書いたりとか、友達の誕生日に動画を作ったりとかしてましたね。ウェブデザインもつくることに近いし、パソコンがあればどこでもできる汎用性の高いスキルだし、観光にもつなげられる。そう思って勉強してみようと思いました。

ーーどうやって学んでいるんですか?

最初は独学でやってました。でもどうしたらいいか分からなくなって、SHElikesという女性向けのキャリアスクールに入会しました。来年から旅行を商材とするウェブサービスの会社に就職するので、SHElikesでデザインやマーケティングを学んでも損はないかなと。

ーー内定先はどんな会社なんですか?

厳選された宿の宿泊予約サイトを運営している会社です。もともとゲストハウスが好きで、宿泊業いいなと思っていたんです。広報やマーケティングをやりたいんですけど、営業スキルも大事だと思うので、とにかく1年目は言われたところで頑張りたいです。

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米ディズニーワールドでのインターン。接客業や多様性の大変さを実感

ーー話は変わりますが、アメリカのディズニーワールドでインターンをしたと聞きました。どんなプログラムだったんですか?

2019年8月から2020年1月末までの6ヶ月間のプログラムでした。フロリダにあるマジックキングダムでキャストをしていました。1日6〜8時間働いていて、出勤前にアトラクションに乗ったり、ランチを食べたり楽しかったですね。パークに入り放題だったので、今考えるとめちゃくちゃ贅沢でしたね(笑)

ーーうらやましいです。仕事は大変でしたか?

素敵な経験ではありましたが、正直、辛いこともすごく多かったです。もともと接客が好きで、キャリアとしてホテルマンとかをイメージしていました。ディズニーのインターンを通して、一流のホテルマンになるための実用的な英会話が身に付けばいいなと思っていたんです。ただ、「英語だと自分のホスピタリティのレベルってこんなに落ちるんだ」とへこんだり、「日本のような丁寧なホスピタリティって別に求められていないんだな」と感じたりの日々でした。言語や文化の違いに戸惑い、毎日めっちゃ疲れてましたね(笑)

ーー具体的にはどんな仕事をしていたんですか?

最初の3ヶ月はマジックキングダムの「ピノキオ・ヴィレッジハウス」でキャストとしてパークに立っていました。クイックサービスというレストランで、オーダーを聞いて「楽しんでね」みたいな感じで料理を渡したり、フロアに行って掃除したり、トイレの場所を案内したり。次の3ヶ月は、ホテルのビュッフェレストランでお客さんを席までひたすら案内するという仕事です。これがきつかったんですよね。ビュッフェだから基本、みんな動き回っていて音がガチャガチャ鳴ってるんですよ。「今日楽しかった?」と話しかけても「Huh?」とか言われて。日本語の「はっ?」みたいに聞こえて最初は怖かったです。

ーーディズニーでの経験を生かして今後、英語を使う仕事や海外で働くことに興味はありますか?

昔から国際的な環境で働きたい気持ちはありましたし、今でも楽しいだろうなとは思いますね。ただ、ディズニーでダイバーシティの職場を経験して、楽しいけど正直疲れるなとも思ったんです。色んな国の人と関わりたいとは思ってますが、まずは英語力を上げていきたいです。内定先でも今後旅行業が活発化した時に海外の宿を紹介したり、海外から来る人に日本の宿を紹介したり、英語を使う仕事も必要になると思うので、そういうところでディズニーでの経験を生かしていけたらと思います。

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地域ブランディングで、地方の可能性を広げたい

ーーカミキタハウスには5月上旬から住んでますよね。住み心地はどうですか?

設備もいいですし、アクティブな人がいっぱいいて刺激を受けてます。シェアハウスは4軒目なんですけど、自律してる人が多いという印象があります。カミキタハウスの人は自分の軸があって、夢を持っている人が多いと感じます。そのなかで、人とのコミュニケーションを通して学びを自分の生活に生かすみたいな。エネルギッシュな感じがしますね。

ーーこれからやりたいことを教えてください。

ありきたりかもしれませんが、日常を豊かにしていきたいと思ってます。色んなお菓子や、和食とスパイスの創作料理とかを作れるようになりたいですね。絵を描きたいというようなインドアな自分もいるけど、同時にこんなところに行きたいというアウトドアな自分もいるんです。どちらも中途半端だなとコンプレックスに思っていた時期もありましたが、うまくバランスをとって生きていけたらいいのかなと。

ーー内向的な部分と外向的な部分の両面を生かしていきたい?

そうですね。あとは感受性が豊かな方だと思うので生かしていきたいなと。強いアドバイスはあげられないけど、人の話に共感することは得意なんです。だから心理学にも興味があって。あと、子どもが好きなので、子どもたちに向けた場づくりにも興味があります。私は地方で育って、可能性や選択肢を全然知らなかったなと東京に来て気づきました。なるべく早くそういったところを子どもたちに気づかせてあげる場所を作りたいですね。それから、地域ブランディングにもすごく興味があります。地域のいいところを発信するお手伝いができたらいいなと。やりたいことが幅広くて浅いんですけど、一番は地域ブランディングですかね。そのために内定先では地域とのつながりを増やしていきたいと思ってます。

ーー地方創生が叫ばれている一方で、東京一極集中は加速している気がします・・・

難しい問題ですよね。東京は全部がアップデートされてる場所というか。地方では気づけないことが東京にいるとすぐ気づけたりするんです。私も若いうちは東京にいたいなと思っています。でも歳を重ねたら地方に行きたいなと思ってるし、そういう人って意外と多いんじゃないかと。そういう人たちがもっと地方に行けるような選択肢ができたらいいなと思いますね。

ーー地方を盛り上げていきたい気持ちが強いんですね。

これだけ素敵なのに、もったいないなと思っちゃうんです。それも東京に来てみて気づいたんですよ。新潟にずっといたらいつまでも「東京行ってみたいな」と言ってたと思うし、新潟の良さに目を向けられてなかったと思います。新潟を離れて気づいたんです。行ってみて分かることと、離れてみて分かることがあるなと思ってて。地域のブランディングを頑張って、その地域に行きたくなる人を増やせば、地方の可能性を広げられると思います。自分は論理的というより感情的なタイプなので、人に共感してお手伝いすることをやっていきたい。感性を生かして色んな地域を盛り上げていくお手伝いがしたいです。

【取材後記】
「まとまってなくてすみません。言語化能力がなくて」。インタビュー後にしおりは謝ってきた。確かに話している中で、様々な話題に展開していくことは多かった。だが、しおりは言語化能力が低いわけではない。自分と徹底的に向き合って、考え続けている。だからこそ、話しながら次々と言葉があふれ出てくるのだろう。ディズニーでのインターン1つとっても、掲載しきれなかった内容も含めて様々な角度からの話が聞けた。深く考えている人の話は聞いていて面白かった。

「中途半端」。そう自分を形容する言葉もあった。やりたいことや勉強したいことが幅広く、自身でも定まりきっていない印象を受けた。だが、やりたいことがなかなか見つからない人も多い中で、これだけたくさんの分野に興味を持っているのは本当に素晴らしいことだ。中途半端などと気にせず、このまま駆け抜けてほしい。

取材:コージー、きどみ
執筆、編集:コージー

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