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2021/06/03 今日のワンプレー(送りバントについて)

今日は、4-4の同点で迎えた9回1死1塁の場面での巨人の攻撃について少し語ります。

相手投手は絶対的守護神の平良海馬、自軍の打者は3番の吉川尚輝、1塁ランナーは重信慎之介。

ここでベンチは送りバントを選択して、吉川尚輝は1発で送りバントを決めましたが、この送りバントは作戦として最善だったのでしょうか。

ベンチの考えとしては、連打があまり望めない相手のため、得点圏にランナーを置いてワンチャンスにかけるという作戦だったのだろうと思われます。ましてや吉川尚輝の後ろは4番の岡本のため、作戦の選択肢としては考えられるものです。

しかし自分個人的な考えではあまり最善策ではなかったのではないかと思います。

まず、送りバントは1個ランナーを先の塁に進める代わりにアウトを1つ献上するという作戦ですが、ここの場面は既に1アウトで、アウトを1つ献上したら岡本以後の打者のヒットがほぼ必須条件になります。

そして2死2塁であればバッテリーも打者勝負に集中することができるため、こちらとしては状況的に少し不利になるわけです。

こういった場面でヒットが出るか分からない相手に対して自らチャンスを狭めて攻撃するというのは正直言ってあまり有効ではないと言わざるを得ません。

ましてや打者は3割を打っていて、足が速い吉川尚輝ですから、ゲッツーもほぼないですし、ヒットが出ればランナーが足の速い重信慎之介ですから、3進もかなり考えられる場面です。1アウト1、3塁となれば様々な得点シーンがあり、相手も自由に投げてくることはできないですし、次の打者も幾分か割り切って打席に入ることもできる訳ですから、圧倒的に巨人の有利になるわけです。


もちろん、吉川尚輝がランナーを進められずアウトになれば、岡本の1発長打を期待するか連打を期待するかしかなくなりますが、そういうリスクを背負ってでもあそこの場面は打たせる方がメリットが大きかったのではないかと感じます。

先日の楽天戦でも物議を醸すようなバントの場面がありましたが、今年の巨人はベンチが試合に介入しすぎて最善策を選べていないことがかなり見受けられます。

監督自身が選手に対してリーダーシップや自主性を重んじる方針なだけに選手を信頼して、ベンチは極力試合に介入しすぎないことだったり、流れなどの曖昧な要素を排除して、しっかりと状況判断をして損なのか得なのかを考えて作戦を実行できたら良いのではと感じます。

今日は以上です。読んでいただきありがとうございました。

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