フォローしませんか?
シェア
とても美味しいお茶を売り歩くものがあるという。 昨日の晩のこと、八百屋に寄った帰りにご近所さんから聞いたのだが、月が少し欠けた頃に忽然とこの沿道に現れるらしい。 ご近所さんもご近所さんに聞いたと言うから、本当のことかは分からない。噂話は十聞くと九は嘘なのが相場である。 それでも何となく気になった私は、次の満月から待ってみることにした。 一晩目と二晩目は一刻ほど待ってみたが、人が通る気配もなく、ただただ月が明るいだけだった。 三晩目、昨日より遅めに外に出てカラカラと戸