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道草を食って帰ろうVol.012【毒にも薬にもならない話】


良薬口に苦しとよく言われます。この場合の薬って一体何を指すんでしょうね(為になる言葉は耳に痛いと言う意味の慣用句ですが笑)

元々は中国の故事で老子や孔子、インドだとブッダの時代あたりの言葉です。 てことは、当然この場合の薬は生薬。日本では生薬=薬草というイメージでしょうか。 本場中国では生薬は植物性のものだけではなく動物生薬、鉱物系の生薬もあったりします。 (竜骨や昆虫も生薬になります!)

それはそれとして、僕らにとって生薬といえば薬効成分のある植物。 道草を食うのが趣味の方は想像に難くないと思いますが山野草って「苦い・渋い・えぐい」ですよね?この成分はアクと呼ばれます。実は、このアクの部分にこそ薬効があるとされています! 僕は野草を食べる時に茹でこぼしや水に晒す事をあまり長い時間してません笑。 ちょっとでも薬効成分を多く取り込みたいと言うセコい考えなだけなんですが、実際にはアク抜きしないと危険な薬草もありますから要注意してくださいね。

例えば2月くらいからフキノトウが顔を見せ始めますが、この子たちにはアルカロイド系の天然毒があります。まぁ、フキノトウは普通にアク抜きしたら大丈夫だし、そもそも苦いので大量には食べられない事もありフキで被害が出た人はいないと農林水産省の報告書には書かれていましたけどね。

ところでどうして薬草はアクがあって苦いのか? これは動物に食べられないように彼らが身につけた生存戦略だからです。苦かったら食べられないですよね。リカちゃん人形を舐めると苦いのと同じです。 動物にとってはこの苦さが毒なんですが、使用量を適正に抑えれば薬にもなると言う事を僕らのご先祖様たちは発見しちゃったんですよね笑。どうしても食べなきゃいけない状況だったのか、それとも探究心だったのか。

土器の発明により火と水で煮炊きできるようになりました。 食べにくいものを食べやすくするだけでなく、毒を薬として転用できる術を獲得したわけです。 僕らもたまには苦いものを食べたり耳に痛い言葉を真摯に受け取りつつ健やかにありたいですね。

文章: パン長=柏原 修(日本仏教徒協会会友・パンダ整体院院長)


昭和52年生まれで2児の父親です。
北京中医薬大学提携校・東洋醫学療術専門学院 元師範講師
中医整体師・推拿整体師・レイキティーチャー
シータヒーリング基礎DNAプラクティショナー
占い師(ルーン石、タロット、オラクルカード、マヤ暦など)
【誕生日】12月21日。
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【性格】オタクです。知的好奇心のかたまり。
【好きな食べ物】茄子のてんぷら・納豆・たまご
【好きな味噌汁の具】玉子とわかめ

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